若葉竜也「辞退しないよ、朝ドラは!」今泉力哉監督のツッコミに即答!

『愛がなんだ』、『アイネクライネナハトムジーク』と話題作を立て続けに発表する今泉力哉監督が、若葉竜也を主演に迎え、下北沢オールロケ撮影で挑んだオリジナル脚本による長編作『街の上で』が、4月9日に公開初日を迎えた。同日、ヒューマントラストシネマ渋谷にて行われた初日舞台挨拶に、若葉竜也、穂志もえか、古川琴音、萩原みのり、中田青渚、今泉力哉監督が登壇した。

コロナウィルスの影響で公開延期を余儀なくされていた本作。ついに公開を迎え、今の心境を聞かれた若葉は、「一年延期したことで女優さんの方々も活躍されて、この映画を知らなかった人たちが知る機会も増えた。今では一年延期して良かったと思う」と前向きのコメント。「僕も図らずも朝ドラに出させていただいて…(笑)」と、連続テレビ小説「おちょやん」(NHK)で朝ドラに初出演したことにも触れ、観客から大きな拍手をもらった。

これに対して今泉監督から、「朝ドラが決まる前に脚本を書いているので、朝ドラに出たことで劇中のネタが一個潰れた。なぜ朝ドラを辞退しなかったのか?」と、本音とも冗談ともとれる痛烈なツッコミが。これに若葉は間髪入れず「辞退しないよ、朝ドラは!」と苦笑いで返して、会場の笑いを誘った。

本作では「佇んでいただけ」だと謙遜する若葉は、「この映画は、経験値の浅い役者さんがたくさん出ていて、今まで定石とされていたアプローチをたくさんしてくれて、新鮮で刺激的だった。その重なりがこの映画作っていった」とコメント。お気に入りのシーンは「警察官に絡まれるシーン」だそうで、「本番中に吹き出しそうになった。ルノアール兄弟の左近(洋一郎)さんが演じていらっしゃるんですけど、『よーい、スタート!』がかかってから台詞を言うことも理解してなくて、突然台詞をしゃべりだす(笑)。でも、役者はそういう姿で有るべき。プロに近づけば近づくほど嘘くさくなる職業だと思うので、いかに何者でもない自分にいられるかを感じたし、背筋が伸びる思いだった」と、撮影中のエピソードを熱く語っていた。

『街の上で』
4月9日(金)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
監督・脚本:今泉力哉
脚本:大橋裕之
音楽:入江陽
主題歌:ラッキーオールドサン「街の人」
出演:若葉竜也 穂志もえか 古川琴音 萩原みのり 中田青渚 村上由規乃 遠藤雄斗 上のしおり カレン 柴崎佳佑 マヒトゥ・ザ・ピーポー(GEZAN) 左近洋一郎(ルノアール兄弟) 小竹原晋 廣瀬祐樹 芹澤興人 春原愛良 未羽 前原瑞樹 タカハシシンノスケ 倉悠貴 岡田和也 中尾有伽 五頭岳夫 渡辺紘文 成田凌
配給:「街の上で」フィルムパートナーズ

【ストーリー】 下北沢の古着屋で働いている荒川青(若葉竜也)。青は基本的にひとりで行動している。たまにライブを見たり、行きつけの古本屋や飲み屋に行ったり。口数が多くもなく、少なくもなく。ただ生活圏は異常に狭いし、行動範囲も下北沢を出ない。事足りてしまうから。そんな青の日常生活に、ふと訪れる「自主映画への出演依頼」という非日常、また、いざ出演することになるまでの流れと、出てみたものの、それで何が変わったのかわからない数日間、またその過程で青が出会う女性たちを描いた物語。

©「街の上で」フィルムパートナーズ