サウジアラビアのマンガプロダクションと東映アニメーションが2017年にアニメコンテンツ共同制作についての協定を交わし制作されたアニメ映画『The Journey(原題)』が、邦題『ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語』として6月25日より公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルと場面写真がお披露目となった。
本作は、古代のアラビア半島を舞台に、主人公アウスらメッカの民が侵略者アブラハに立ち向かい、自分と仲間たちを信じる力で未来を切り開いていく姿を、ヒューマンドラマとアクションにあふれたエンターテインメントとして描き出す。
制作は、東京とサウジアラビアの首都リヤドの両都市で行われ、映画の基本構成とコンセプトを手掛けたのは、サウジアラビアのアニメ制作会社マンガプロダクションズ。プロデューサー、アーティスト、作家のチームは、アラビア半島の文化と信念を作品の中核へと反映させた。それを受け、世界に通じるハイクオリティな映像を東映アニメーションが制作した。
監督は、劇場版『名探偵コナン』シリーズ(2011年~2017年)や、『GODZILLA 怪獣惑星』などで名を知られたヒットメーカーの静野孔文。また、キャラクターデザインをゲーム「逆転裁判」シリーズで人気を集めた岩元辰郎、音楽制作を「犬夜叉」などで知られる和田薫が手掛ける。
主人公のアウスの声を務めるのは「名探偵コナン」安室透役、「機動戦士ガンダム」アムロ・レイ役などの古谷徹が務め、敵のアブラハ役は「龍が如く」シリーズ桐生一馬役、「呪術廻戦」夜蛾正道役の黒田崇矢、アウスの妻のヒンド役は「美少女戦士セーラームーン」セーラームーン/月野うさぎ役や「新世紀エヴァンゲリヲン」葛城ミサト役の三石琴乃、アウスの幼馴染ズララ役に「進撃の巨人」リヴァイ役や「ONE PIECE」トラファルガー・ロー役の神谷浩史、隊長ニザール役は「おそ松さん」松野カラ松役などの中村悠一が務める。
ポスタービジュアルには、巨大な象に乗ったアブラハ率いる圧倒的な戦力を誇る侵略軍に一人で立ち向かうアウスの後ろ姿が描かれる。「日本人よ これがアラブのエンターテインメントだ」というキャッチコピーとともにスケールの大きさがヒシヒシと伝わってくるビジュアルになっている。場面写真には、主人公アウス、侵略軍を率いるアブラハ、幼馴染ズララと隊長ニザールらの姿が収められる。
人が人として生きていく為には何が必要なのか。人間性から生まれる信念の力こそ、希望をもたらすものではないのか。本作はそのことを、アウスの生き様を通して世界の人々に訴えかける。
『ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語』
6月25日(金)より、新宿バルト9、梅田ブルク7にて公開
監督:静野孔文
脚本:冨岡淳広
音楽:和田薫
キャラクター原案:岩元辰郎
出演:古谷徹 神谷浩史 中村悠一 中井和哉 三石琴乃 黒田崇矢
配給:東映アニメーション
【ストーリー】 アラビア半島を一つの脅威が席巻していた。アラビア半島を進軍してきたアブラハ(声:黒田崇矢)の軍隊が、貿易都市メッカを目指し進軍を続けているのだ。平和的な解決を望むメッカの民に、アブラハの軍隊から突きつけられた条件は、あまりに無慈悲なものだった。アブラハは「カアバの神殿と聖なる石の破壊」「信仰を捨てること」「奴隷になること」を要求。メッカの民は怒りに震え、戦うことを決意した。そして、アブラハと戦う志願兵の中に青年アウス(声:古谷徹)がいた。アウスは期待される兵士の一人だが、実は人には言えない過去があった。アウスの人生は盗みに入った家で陶工のジュバイルと出会うことで大きく変わった。成長してジュバイルの娘ヒンドと結婚し、息子ワハブに恵まれる。アウスは、かつての罪の贖罪と、この幸せな生活を守るため、剣を取ることを決意したのだ。メッカの軍隊のリーダー、ムサブは先手を打つため、アブラハの軍隊に代表戦を申し込んだ。アブラハは、この戦いを受け入れ、こうしてアブラハの軍隊とメッカの民の戦いは始まった。アウスの、そしてメッカの民の運命は…?
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