歌舞伎界の若きプリンス中村壱太郎と尾上右近が、コロナ禍における新たな歌舞伎として制作し好評を博したオンライン公演「ART歌舞伎」を映画化する『中村壱太郎×尾上右近ART歌舞伎花のこゝろ』が、5月1日より公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルと場面写真がお披露目となった。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた要請を受けて、劇場公演が中止される中、新しい形での公演実施方法を検討し、有料配信サービスを使用した公演「ART歌舞伎」が開催された。中村壱太郎が基盤をつくりあげた本作には、歌舞伎俳優・尾上右近が出演。その他にも、日本舞踊家の花柳源九郎、藤間涼太朗が登場する。音楽は、中井智弥(箏・二十五絃箏)、浅野祥(津軽三味線)、藤舎推峰(笛)、山部泰嗣(太鼓)、友吉鶴心(琵琶)といった和楽器奏者たちが参加。さらに、モード界でワールドワイドに活躍する、冨沢ノボル、里山拓斗、edenworksといった豪華布陣が集結し、ヘアメイク・衣装も本作のために構想・製作された。本映画は、中村壱太郎が自ら監督として演出し、配信公演の映像に5.1chサラウンド編集と英語字幕を加えた劇場版特別仕様となる。歌舞伎史上初の試みによる新たな体験に期待が高まる。
ポスタービジュアルは、数々の雑誌や広告で活躍する写真家・宮原夢画が撮影した写真でデザインされ、歌舞伎にモード的な解釈を加えたアバンギャルドでインパクトのあるビジュアルに仕上がっている。
『中村壱太郎×尾上右近ART歌舞伎花のこゝろ』
5月1日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国順次公開
演出:中村壱太郎
主催・企画:KSR Corp.
出演:中村壱太郎 尾上右近 花柳源九郎 藤間涼太朗 中井智弥(箏・二十五絃箏) 浅野祥(津軽三味線) 藤舎推峰(笛) 山部泰嗣(太鼓) 友吉鶴心(琵琶)
配給:Atemo ROJI
【作品概要(演目・音楽)】
①四神降臨 ししんこうりん
古(いにしえ)より、四方の方角にはそれぞれ霊獣が神として司られていると伝えられている。東より青龍、南より朱雀、西より白虎、北より玄武の四神が集う時、厄難は去り、霊獣は各々の力を漲り、人々は宴を求め、新たな物語が始まる。
②五穀豊穣 ごこくほうじょう
民は豊作を祈り、それを歌にのせて唱え、祈りとして納める。民謡という文化は日本人の心内、忘れていた郷土心を呼び起こし、神への感謝、神前にて執り行う儀式、“舞”の前兆の音色が奏でられる。
③祈望祭事 きぼうさいじ
鈴を鳴らし、大地を踏み鳴らし、豊作を願う民人。これらはすべて儀式に則り執り行われる。天地人、全てが一体となった時、果たして人間はどこまで踊り狂うのだろうか…。
④花のこゝろ はなのこころ
輪廻転生。人は生まれ、そして死ぬ。でも、どこかでその「こゝろ」は続いている。夫と子を亡くした女と、戦いで傷を負った男。2人は何を求め、互いに信じ合うのか。この世なのか、あの世なのか、「美しき世界」は必ずや存在する。 琵琶の語りで繋ぐ創作舞踊物語。
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