「20世紀少年」「MASTER キートン」をはじめ、浦沢直樹作品を数多く手掛けてきたストーリー共同制作者・長崎尚志、『告白』、『君の名は。』など実写からアニメーションまで大ヒット映画を企画してきた川村元気、そして『信長協奏曲』、『約束のネバーランド』など超話題作を生み続けるプロデューサー・村瀬健の、日本エンターテインメント界切ってのヒットメーカー3人が10年の歳月をかけて練り上げた企画を、菅田将暉主演、SEKAI NO OWARIのFukase共演で実写映画化する『キャラクター』が、6月に公開される。このほど、追加キャストとして、小栗旬、高畑充希、中村獅童が出演することが発表され、併せて、特報映像がお披露目となった。
本作は、もしも売れない漫画家が殺人犯の顔を見てしまったら?しかも、その顔を“キャラクター”化して漫画を描いて売れてしまったとしたら?そんなアイデアを基軸に、登場人物(キャラクター)それぞれが幾重にも交錯する物語を描いたダークエンターテインメント。
新たなキャストとして、小栗旬、高畑充希、中村獅童が出演。小栗と菅田はドラマ「獣医ドリトル」、「リッチマン、プアウーマン」、映画『銀魂』シリーズ2作に続く5度目の共演、高畑と菅田はNHK連続テレビ小説「ごちそうさん」、ドラマ「問題のあるレストラン」以来3度目の共演、中村と菅田は映画『デスノート Light up the NEW world』(中村は“リューク”役の声での出演)以来、2度目の共演となる。
小栗が演じるのは、山城が描いた漫画と事件の関連性にいち早く気づき、その真相を探る刑事・清田俊介(せいだしゅんすけ)。そして、清田の上司・真壁孝太(まかべこうた)を中村獅童、漫画家として鳴かず飛ばずの山城を陰で支える恋人・川瀬夏美(かわせなつみ)を高畑充希がそれぞれ演じる。
小栗と菅田の二人が初めて共演したのはドラマ「獣医ドリトル」。菅田は小栗に大きな影響を受け、その後も自身主演作『共喰い』クランクイン前日に小栗を訪ねて、背中を押してもらったと語るほどの仲。映画『銀魂』シリーズなど、これまでは小栗主演作での共演だったが、今回は菅田主演作での共演。小栗が座長・菅田を大きくサポートする形となる。その小栗が演じる清田は「完全に当て書き。出演していただけると信じて清田のキャラクターを作り込み、描き出した」とプロデューサーの村瀬は明かす。
その清田とコンビを組む真壁を演じる中村と小栗の二人はなんと15年ぶりの共演。真壁は暴走族だった清田を警察官にすることで救い出し、刑事として上司と部下という関係になっても、昔のままタメ口を許す懐の深い男。撮影でも現場の雰囲気を和ませていた中村と、その場に立っているだけで凛とした空気が生まれる小栗、二人が演じる清田と真壁のコンビネーションにも注目だ。
そして、山城を支える恋人・夏美役の高畑は、初共演のFukaseや、大先輩の小栗、中村に囲まれて“目指せ良い奥さん”をモットーに演じたという。紅一点の高畑はこの映画において「最高の華やかさと煌びやかさをもたらしてくれた」と村瀬も太鼓判を押す。
▼キャスト コメント
■小栗旬(清田俊介役)
じっくりと映画に入るのは久々だったので、「やっぱり現場はいいな」と思いながら撮影を楽しみました。事前に監督から“渋くてカッコいい小栗さんが欲しい”とリクエストをされ、敢えていつもより声のトーンも落とし、恥ずかしいくらいカッコつけたイメージで清田を演じています。ぶっきらぼうではありますが、もともと持ち合わせている優しさや刑事としての優秀さがうまく伝わってくれれば嬉しいです。菅田さんは共演するたびに俳優として成長していて、その成長に触れられる事は幸せなことだと思います。そしてFukaseさんとはご一緒するのは初めてなのですが、作品のキーとなる両角のキャラクターに彼の持つ独特の存在感がぴったりとはまっているなと感じました。また、約15年振りに共演した獅童さん。真壁と清田のコンビネーションにもご注目頂ければなと思います。
■高畑充希(川瀬夏美役)
初めての永井組。そして紅一点。ソワソワしながら現場に入りましたが、温かく迎えていただけて、とてもホッとしたことを覚えています。菅田くんとは久々の嬉しい再会でしたが、かつての鋭さを残しながらも柔らかく、頼もしい佇まいの座長で、私は助けてもらいっぱなしでした。そして初映画とは思えない存在感の、チャーミングなFukaseさん、大先輩の小栗さんや獅童さんに囲まれて、“目指せ良い奥さん”をモットーに夏美さんとして過ごした、大変豊かな時間でした。真綿で首を絞められ続けるようなザワザワをエンターテイメントに昇華した、最近の邦画では珍しい作品になりそうな気がしています。個人的には、体験した事ないほどの血糊に、すこし興奮しました。完成がとっても楽しみです。
■中村獅童(真壁孝太役)
ナチュラルかつ全体のバランスに溶け込むよう自分の立ち位置を考えながら演じました。また亡き義父が警察官だったこともあり、どこか意識をしたかもしれません。小栗さんとは、15年ぶりの共演なのですが、とても懐かしく、一緒にいて心地よく安心できる存在です。菅田さん、高畑さんもとても注目していた役者さんなので、この作品に出演させていただく決め手にもなりました。菅田さんは、撮影中に何度か小栗さんと自宅に遊びにきてくれて、趣味も似ているということもあり色々な話をしました。私の舞台も観に来てくれ、初めての歌舞伎にもかかわらず、笑ったり泣いたりと素晴らしい感受性で楽しんでくれ大変嬉しかったです。普段ミュージシャンのFukaseさんも役者としてどのように表現するか楽しみにしていました。個性豊かな役者たちの化学反応を、見逃さないでください!
『キャラクター』
6月 全国公開
監督:永井聡
原案・脚本:長崎尚志
出演:菅田将暉 Fukase(SEKAI NO OWARI) 高畑充希 中村獅童 小栗旬
配給:東宝
【ストーリー】 漫画家として売れることを夢見る主人公・山城圭吾(菅田将暉)。高い画力があるにも関わらず、お人好しすぎる性格ゆえにリアルな悪役キャラクターを描くことができず、万年アシスタント生活を送っていた。ある日、師匠の依頼で「誰が見ても幸せそうな家」のスケッチに出かける山城。住宅街の中に不思議な魅力を感じる一軒家を見つけ、ふとしたことから中に足を踏み入れてしまう。そこで彼が目にしたのは、見るも無残な姿になり果てた4人家族…そして、彼らの前に佇む一人の男。事件の第一発見者となった山城は、警察の取り調べに対して「犯人の顔は見ていない」と嘘をつく。それどころか自分だけが知っている犯人を基に殺人鬼の主人公“ダガー”を生み出し、サスペンス漫画「34(さんじゅうし)」を描き始める。山城に欠けていた本物の“悪”を描いた漫画は異例の大ヒット。山城は売れっ子漫画家となり、恋人の夏美(高畑充希)とも結婚。二人は誰が見ても順風満帆の生活を手に入れた。しかし、まるで漫画「34」で描かれた物語を模したような、4人家族が次々と狙われる事件が続く。刑事の清田俊介(小栗旬)は、あまりにも漫画の内容と事件が酷似していることを不審に思い、山城に目をつける。共に事件を追う真壁孝太(中村獅童)は、やや暴走しがちな清田を心配しつつも温かく見守るのだった。そんな中、山城の前に、再びあの男が姿を現す。
©2021 映画「キャラクター」製作委員会