大森研一監督が伊藤淳史主演で贈る、愛媛県にある小さな焼き物の里・砥部町(とべちょう)を舞台にした家族の再生の物語『未来へのかたち』。新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて2020年7月3日の劇場公開が延期されていたが、このほど、新たな公開日が5月7日に決定した。併せて、HAN-KUN from 湘南乃風が主題歌を、清塚信也が劇中音楽を担当することが発表され、予告編とポスタービジュアルもお披露目となった。
『瀬戸内海賊物語』や『ポプラの秋』など、地域に密着し、人と人との絆を描いた作品を多く生み出す大森研一監督がメガホンを取った本作は、現存する陶石採掘場や実際の窯元、焼き物などを使用し撮影しており、職人の熱い想いを描く。
主題歌「未来へのかたち」を担当するのは、湘南乃風のメンバーであり、ソロアーティストとしても活躍するHAN-KUN from 湘南乃風。そして、ピアニストの清塚信也が劇中で使用される音楽を全て手掛ける。素晴らしいキャリアを持つ2組のアーティストが、不器用な家族の再生物語を温かく包み込む。
予告編は、新進気鋭の砥部焼の陶芸家・竜青(伊藤淳史)とその家族の穏やかな日常から始まる。町をあげてのオリンピック聖火台のデザインコンペに参加することになった竜青は、伝統を重んじる老舗窯元の主人である父・竜見(橋爪功)と反発し合うが、そこに10年ぶりに兄・竜哉(吉岡秀隆)が帰ってきたことで、事態は更に険悪に…。封印していた「母の死」にまつわる父子の因縁が蘇り、壊れてしまった家族の姿が映し出される。しかし、妻・幸子(内山理名)や娘・萌(桜田ひより)、アルバイトの武(飯島寛騎)らに支えられながら、不器用ながらも竜青は少しずつ父や兄と打ち解け、作品の完成に向けて制作を進めていく。まさに“砥部焼”を通して家族の絆が再生されていく、明るい未来を感じさせる映像になっている。
ポスタービジュアルには、竜青と竜見の親子を筆頭に家族一人一人が輪を描くように配置されており、その中央にそびえ立つ聖火台はこの家族の未来の象徴にも感じられる。
■HAN-KUN from 湘南乃風(主題歌)
人が心で繋がっていく様は、まさに“今”必要なメッセージ。助け合い、支え合い、ぶつかり合い、思い合う事で切り開かれる新しい“未来へのかたち”。この作品を見て、改めて当たり前なその大切さに触れ、当たり前が当たり前じゃ無くなっている“今”だからこそ、一人でも多くの人達がこの作品を通して繋がっていく事を願っています。この時代にみんなで“聖火”を灯しましょう。“夢は叶うもんじゃない 叶えるもの”。素晴らしい作品に関わらせて頂き、ありがとうございました。感謝。
■清塚信也(音楽)
この作品で砥部焼に出逢えたことを、とても嬉しく思います。砥部焼のしっかりとした存在感は、人と人を結ぶ硬い絆のメタファーのように感じました。家族の中には色々な形の愛があり、それが集まって形になっている。言葉にすれば当たり前なことかもしれませんが、その当たり前をとても愛しく思わせてくれる映画です。そのホッコリとした形に、音楽を優しく添えました。ぜひお楽しみ下さい。
『未来へのかたち』
5月7日(金)より、丸の内TOEI、イオンシネマほか全国ロードショー
監督・脚本・編集:大森研一
音楽:清塚信也
主題歌:HAN-KUN from 湘南乃風「未来へのかたち」
出演:伊藤淳史 内山理名 吉岡秀隆 橋爪功 桜田ひより 飯島寛騎(男劇団 青山表参道X) 宮川一朗太 川野太郎 六平直政 大塚寧々 三谷麟太郎 山口太幹 小川隆市 剛州
配給:スターキャット
【ストーリー】 愛媛県砥部町で小さな窯元を構え、新しい砥部焼のスタイルを独自に追求する若手陶芸家の竜青(伊藤淳史)。「砥部焼でオリンピックの聖火台を作ろう」と町をあげて実施されたデザインコンペで、竜青は老舗窯元たちと競い合いコンペを制したが、採用されたのは身に覚えのないデザイン。それは娘・萌(桜田ひより)が竜青の名で密かに応募していたものだったのだ。頭を抱える竜青。このデザインを実現させるには、絶縁していた父・竜見(橋爪功)の技術が必要だった。そこへ突然、町に戻った兄・竜哉(吉岡秀隆)も交わり、封印していた「母の死」にまつわる父子の因縁が蘇る…。
©2021「未来へのかたち」製作委員会