イスラム国の人質になった若き写真家が体験した地獄とは?『ある人質 生還までの398日』予告編&場面写真

2013~2014年、398日間にわたってIS(“イスラム国”)の人質となり、奇跡的に生還したデンマーク人写真家ダニエル・リュー。若き写真家が体験した地獄と、不可能に挑んだ家族の398日間を追った衝撃の実話を映画化した『ある人質 生還までの398日』が、2021年2月19日より公開される。このほど、本作の予告編と場面写真がお披露目となった。

戦争の中の日常を撮り、世界に伝えたい。そんな熱い思いを抱いて内戦中のシリアに渡った24歳の若き写真家が、突然誘拐された。拷問と飢えに苦しみ、恐怖と不安に苛まれる地獄の日々を彼はいかにして耐え抜いたのか?そして、絶望しそうになる日々の中、彼を救出するためにごく普通の生活を営んでいた家族は、いかなる方法を実践したのか? 

予告編冒頭、“ぼくは生きて帰れるのか?”という言葉とともに、薄暗い場所で手を鎖でつながれ吊るされ、息も絶え絶えに怯えるダニエルの姿と、熱い思いを抱き、戦争の中の日常を撮るため、内戦中のシリアに渡った24歳のダニエルが突然ISに拘束されてしまうシーンが映し出される。ダニエルの拘束を知った家族は、アナス・W・ベアテルセン演じる専門家に協力を依頼するも、「デンマークはテロと交渉しない」という政府からの非情な通達を受ける。さらに身代金の金額を上げてくるISの要求に狼狽するが、救出を諦めない家族の様子と、ダニエルや他の人質たちの地獄のような状況が交互に描かれ、もし自分が同じ立場だったら…と想像せざるを得ない。死と隣り合わせの人質シーンのために8キロ減量し、ダニエル・リュー本人から何度も話を聞くなど徹底的な役作りをしたエスベン・スメドの鬼気迫る表情からも目が離せない。

ニールス・アルデン・オプレヴ監督は、「本作は壮大なドラマ。人生の真っ只中で自分の死を悟りながらも、人生と愛に対する信念を私たちに継承してくれる、ダニエルという一人の男性の物語であり、生と死、生き残り、心の回復の物語に他ならない」と作品への思いを語っている。

『ある人質 生還までの398日』
2021年2月19日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町にて公開
監督:ニールス・アルデン・オプレヴ
監督・出演:アナス・W・ベアテルセン
原作:プク・ダムスゴー「ISの人質 13カ月の拘束、そして生還」
出演:エスベン・スメド トビー・ケベル ソフィー・トルプ
配給:ハピネット

【ストーリー】 怪我のために体操選手の道を断念したダニエル(エスベン・スメド)は、ずっと夢だった写真家に転身。戦争の中の日常を撮影するため、シリアの非戦闘地域を訪れた。だが現地の情勢が変わり、ダニエルはISに誘拐され拷問を受ける。家族は巨額の身代金を用意するために奔走するが、犯人側は容赦なく追い討ちをかけ、過大な要求を突きつけてくる…。

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