ルーマニアの女流監督アンカ・ダミアンが『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』のプロデューサー、ロン・ディエンスらと製作し、今年の東京アニメアワードフェスティバル(TAAF)にて長編アニメーショングランプリを獲得したアニメーション『マロナの幻想的な物語り』が、8月29日より字幕版を先行公開、9月12日より吹替版を含め全国公開される。このほど、8月20日に渋谷ユーロライブにて日本語吹替え版の完成披露試写会と舞台挨拶が行われ、日本語吹替キャストである のん、小野友樹、平川新士、夜道雪が登壇した。
鼻がハートマークのミックス犬、マロナを演じたのん。のんは本作について「すごく素敵な作品。映像表現が面白くて、アート性が強い。犬の視点で描かれているのがすごく新鮮で、胸を打ちました」とコメント。「犬の声役は初めてだったので、嬉しかったです。動物の役を演じるのはすごく面白い。ちょっと緊張しましたが、頑張りました」と笑顔で語った。
のんの声について、曲芸師マノーレの声を演じた小野は「原作の声と近くて、達観した位置でやっていた印象。耳に染み入る感覚があった」と絶賛のコメント。
少女ソランジュ役の夜道は「のんさんの吹き替えを聞いて、涙が止まらず、鳥肌がたった。すごく素敵なお芝居で、完成品が宝物になりました」、大きく優しい工事現場監督イシュトヴァン役の平川も「マロナは少女っぽいけど、ときどき大人びているところがあって、お芝居も声もピッタリ!」と述べると、のんは「すごく嬉しいですね」と喜びをあらわにしつつ、「みなさんとは別々にレコーディングをさせていただいたんですけど、完成版を観た時にマロナと皆さんと出会っているのが感じられて…、すごいなみなさんは…と思って。すごく感動しました。ありがとうございます」と共演陣に感謝していた。
ペットとの思い出について話が及ぶと、「小学生の時にハムスターを飼っていた」というのんは「ハムスター友達と砂場で遊ぶことがあって、山を作ってトンネルをハムちゃんに掘ってもらう遊び」をしていたそうで、「ハムスターがトンネルを抜けたら、お山を潰して終わる」のがルールだったそうなのだが、「山を潰したあとに私のハムスターだけがいないことに気がついて…」と衝撃の告白。しかし、「砂を掘り出したら、山の下に無事いて。意外とピンピンしていて、だいぶ生きてくれました(笑)」と笑顔で述べ、最悪の結末を予想していたキャスト陣をホッとさせていた。
最後にのんは、「映画を送り出せるのがすごく嬉しい。映画を観てくださった方の心が温まる作品に参加でき、表現できることを大切に思っています。ぜひたくさんの方に観ていただきたい」と述べてイベントを締めくくった。
『マロナの幻想的な物語り』
8月29日(土)より、渋谷ユーロスペースにて字幕版を先行公開
9月12日(土)より、吹替え版を含め全国順次公開
監督:アンカ・ダミアン
脚本:アンゲル・ダミアン
日本語吹替キャスト:のん 小野友樹 平川新士 原涼子 夜道雪 笹島かほる 南條ひかる 川上晃二 浅水健太朗 拝師みほ 武藤志織 駒形友梨 弦徳 林瑞貴 福山あさき
配給:リスキット
© Aparte Film, Sacrebleu Productions, Mind’s Meet