山﨑賢人「カーテンの色を変えたり、植物を置いたり。大切な人といる場所が安全で良い場所になれば」

又吉直樹が芥川賞受賞作品となった「火花」より前に書き始めていた作家の原点とも言える恋愛小説を、主演に山﨑賢人、共演に松岡茉優を迎えて、行定勲監督が映画化する『劇場』が、7月17日に公開。同日、ユーロライブにて行われた初日リモート舞台挨拶に、山﨑賢人、行定勲監督が登壇した。

イベントは別会場にいる観客へ同時中継される形でスタート。このコロナ禍で「初日をやっと迎えられて、本当に嬉しく思います。みなさん、ぜひよろしくお願いいたします」と挨拶した山﨑は、別会場の観客の様子を見ながら「間隔を開けて観てくれていると実感しました。こんな中でも足を運んでくれて、本当にありがとうございます」と嬉しそうな表情を浮かべた。

イベントの途中には本作で山﨑と共演した松岡茉優からのビデオメッセージが流れる場面も。松岡は「山﨑くんを筆頭に、我々二十代半ばの俳優たちは、熱い気持ちを持ったまま(映画界を)元気にしたい、できると思っています」と熱いメッセージを届けた。メッセージに対して山﨑は「すごい面白かったです」と笑いながら、「茉優ちゃんは、本当に頼もしい同世代の女優さん」とリスペクトしつつ、「映画をこれからも盛り上げていければと思います。茉優ちゃん、ありがとうございます!」と松岡の思いに応えていた。

最後に、劇中のセリフにちなんで、「一番心地よい場所は?」という質問が。「家です」と即答した山﨑は、「自粛期間もあったりして、家が一番居心地が良くなるように努力した」そうで、そのために「掃除と、カーテンの色を変えたり、植物を置いたり」したという。続けて「居心地の良い人といるとか、大切な人といる場所が安全で良い場所になればいいなと思います」とコメントしていた。

『劇場』
7月17日(金) 全国公開/配信
監督:行定勲
原作:又吉直樹「劇場」
脚本:蓬莱竜太
出演:山崎賢人 松岡茉優 寛一郎 伊藤沙莉 上川周作 大友律 井口理(King Gnu) 三浦誠己 浅香航大
配給:吉本興業

【ストーリー】 中学からの友人と立ち上げた劇団「おろか」で脚本家兼演出家を担う永田(山崎賢人)。しかし、その劇団は上演ごとに酷評され、解散状態となっていた。ある日、永田は街で、偶然、女優になる夢を抱き上京し、服飾の学校に通っている学生・沙希(松岡茉優)と出会う。常に演劇のことだけを考え、生きることがひどく不器用な永田を、沙希は「よく生きてこれたね」と笑い、いつしか二人は恋に落ちる。沙希は「一番安全な場所だよ」と自宅に永田を迎え一緒に暮らし始める。沙希は永田を応援し続け、永田もまた自分を理解し支えてくれる彼女に感じた事のない安らぎを覚えるが、理想と現実と間を埋めるようにますます演劇に没頭していき…。

©2020「劇場」製作委員会