土屋太鳳「おこがましいながらお断りしました」3回断った難役に挑戦!『哀愁しんでれら』2021年春公開

新鋭・渡部亮平監督が、土屋太鳳を主演に迎え自身のオリジナル脚本で贈るサスペンス『哀愁しんでれら』が、2021年春に公開されることが決定した。併せて、土屋演じる小春の場面写真がお披露目となった。

本作は、TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2016グランプリ受賞作品。市役所に勤める平凡な女性・福浦小春は、一晩で怒涛の不幸にあい、すべてを失ってしまう。人生を諦めようとしていた彼女だったが、優しく、裕福で、王子様のような、8歳の娘を男手ひとつで育てる開業医と出会う。彼のプロポーズを受け入れ、不幸のどん底から一気に幸せの頂点へ。まさにシンデレラとなった彼女は、夫と娘と共に新婚生活を始めるのだが、ある日、前代未聞の凶悪事件を起こしてしまう…。

主人公・小春を演じるのは、NHK連続テレビ小説「まれ」でヒロインを務め一躍注目を浴び、以降数々の映画で主演を務めてきた土屋太鳳。天真爛漫なイメージの強い彼女が、次第に狂い出す運命に身を投じるシンデレラを熱演する。監督は、日本テレビ系列ドラマ「時をかける少女」(2016)、映画『3月のライオン』(2017)、『ビブリア古書堂の事件手帖』(2018)などの脚本を担当した渡部亮平。自主製作映画『かしこい狗は、吠えずに笑う』では、2012年「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」をはじめ多くの映画賞を受賞するなど脚本家、監督としても高い評価を受けてきた。本作の企画は次世代のクリエイター発掘のためのコンペティションであるTSUTAYA CREATORS’ PROGRAMに出品され、2016年のグランプリを受賞。監督自身の完全オリジナル脚本で映画化される。

場面写真には、シンデレラさながらの美しいドレス姿でこちらを見据える小春(土屋太鳳)が収められる。彼女が佇んでいるのは娘が通う小学校の教室のようだが、何故ドレス姿でこのような場所にいるのか?果たして彼女はどんな凶悪事件を起こしてしまうのか?天真爛漫で真面目なイメージの土屋が狂気の変貌を遂げるダークな女性を、また、自身初となる“連れ子の母親”という役どころをどのように演じるのか、期待が高まる。

■土屋太鳳(福浦小春役) コメント
初めてこの物語を読ませていただいた時、私が感じたのは嫌悪感と疑問でした。光栄だけれど、なぜ私にと思って下さるんだろう。理由を知りたくて監督にお会いしましたが分からず、おこがましいながらお断りしました。覚悟できないまま取り組む物語ではないからです。でも、脚本は私の前に戻ってきました。4回目に戻ってきた時、急に「この物語は生まれたがってるんじゃないか」と感じたんです。脚本の中で小春が泣いているようにも感じました。私に出来ることがあるなら、一緒に泣くこと。理解できるかではなく生まれてくるものを愛すること。そう感じたころ共演者を知り、そのかたと踏み出せるならと覚悟を決めました。迷った末の撮影は得難い時間の連続でした。命が命を愛そうとする時の摩擦熱のような何かが今も心に残っています。感じていただけますよう。

■渡部亮平(監督) コメント
初めての商業監督作品をオリジナル脚本で挑戦できる喜び…。しかも主演は、SiaのMVを見たとき表現力の高さに圧倒された土屋太鳳…。TCPでグランプリを受賞し、夢のようなチャンスを手に入れ、なにがなんでも面白い映画を作らなければと、一心不乱に完成まで突き進みました。脚本を書いたのは7年前、25歳の頃か…。なかなか実現しなかったおかげで、幸運にも最高の舞台が整い、胸を張れる商業デビュー作となりました。「私は幸せになれるのか?」という誰もが抱える漠然とした恐怖を、なんとか拭い去り日々を懸命に生きようとする『哀愁しんでれら』の主人公・小春は、いま現在の土屋太鳳さんにどうしても演じて欲しい役でした。撮影を通して、怒涛の展開に振り回されながら、様々な表情を見せてくれる土屋太鳳という女優の表現力の豊かさに改めて胸を打たれました。最後に。とびきり面白い映画に仕上がりました。「幸せにならなきゃ!」という想いに無意識ながら苦しんでいる方は必見です。いい人と結婚したい。いい暮らしがしたい。いい母親になりたい。いい子に育てたい。社会から押し売りされた幸福の理想像や手放せぬ願望によって、気づかぬうち真綿で首を締めるように追い詰められていく。普通だった女の子を、まったく想像もしてなかった存在にまで変貌させてしまう。『哀愁しんでれら』は決して他人事ではなく、あなた自身が主人公になりうる物語です。あっ、白馬の王子様は登場しません。でも、もっと素敵な俳優が出演します。続報をお楽しみに!

『哀愁しんでれら』
2021年春 全国公開
監督:渡部亮平
出演:土屋太鳳
配給:クロックワークス

【ストーリー】 市役所に勤める小春(土屋太鳳)は、幸せでも不幸せでもない平凡な毎日を送っていた。しかしある夜、祖父が倒れ、慌てて車で病院に向かうも、父が飲酒運転で連行され自宅が全焼、警察で事情聴取を受けていたら頼りにしていた彼氏の浮気を目撃(しかも相手は自分の同僚)…一晩で怒涛の不幸にあい、すべてを失う。そこに現れたのが、8歳の娘・ヒカリを男手ひとつで育てる開業医の大悟。優しく、裕福な大悟は、まさに王子様のよう。彼のプロポーズを小春は受け入れ、不幸のどん底から一気に幸せの頂点へ。しかしその先には、想像もつかない毎日が待っていた…。

©️2021 「哀愁しんでれら」製作委員会