東西に分断されていたドイツで1979年に実際に起きた、平凡な家族による奇跡の脱出劇を基にしたサスペンス『BALLOON』(原題)が、邦題『バルーン 奇蹟の脱出飛行』として今夏に公開されることが決定した。
本作は、1979年に手作りの熱気球で東ドイツから西ドイツへと亡命した二組の家族の奇想天外でスリリングな逃避行を描く。
ハリウッドのアドベンチャー映画さながらの脱出劇を実行し、本当に成功させてしまったのは、特殊技術も持たないごく平凡な一般市民で、総勢8名のメンバーの半分は幼児を含む子供だった。そんな彼らが、当時のメディアに「東ドイツからの最も華々しい亡命」と世界的に報じられた奇蹟の脱出作戦を、いかにして成し遂げたのか。国家の裏切り者として逮捕、投獄されるリスクを知りながら、命を危険にさらしてまでも、なぜ一か八かの亡命を決断したのか。本作は、これらの疑問を解き明かすとともに、息もつかせぬ圧倒的なスリルと力強いエモーションで観る者を魅了する。
『バルーン 奇蹟の脱出飛行』
今夏 TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
監督・脚本:ミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ
脚本:キット・ホプキンス ティロ・レーシャイゼン
出演:フリードリヒ・ミュッケ カロリーヌ・シュッヘ デヴィッド・クロス アリシア・フォン・リットベルク トーマス・クレッチマン
配給:キノフィルムズ 木下グループ
【ストーリー】 1979年、東ドイツ・テューリンゲン州の電気技師ペーターとその家族は、手作りの熱気球で西ドイツを目指すが、国境までわずか数百メートルの地点に不時着してしまう。東ドイツでの抑圧された日常を逃れ、自由な未来を夢見ていたペーターは、準備に2年を費やした計画の失敗に落胆の色を隠せない。しかし妻と二人の息子に背中を押されたペーターは、親友ギュンターの家族も巻き込み、新たな気球による脱出作戦への挑戦を決意する。ギュンターが兵役を控えているため、作戦のリミットはわずか6週間。二つの家族は一丸となって不眠不休の気球作りに没頭するが、国家の威信を懸けて捜査する秘密警察の包囲網が間近に迫っていた…。
© 2018 HERBX FILM GMBH, STUDIOCANAL FILM GMBH AND SEVENPICTURES FILM GMBH