「僕は変われる?」過激なイスラム思想にのめり込む少年の成長『その手に触れるまで』予告編&ポスタービジュアル

第72回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞したジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟による監督最新作『その手に触れるまで』が、5月22日より公開される。このほど、本作の予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

本作は、『午後8時の訪問者』、『サンドラの週末』などを手掛けた名匠ダルデンヌ兄弟が、「いつか題材にするだろう」と語っていたテロについての物語。ベルギーに暮らす13歳の少年アメッド。ゲーム好きの普通の少年だった彼は、徐々に尊敬するイマーム(イスラム指導者)に感化され、過激な思想にのめり込んでいく。

予告編は、13歳の少年アメッド(イディル・ベン・アディ)が足もとに隠していたナイフを手に取り、学校の先生・イネスに襲い掛かる、緊張感あふれるシーンから始まる。母親の心配をよそに熱心に礼拝所へ通い、思春期特有の潔癖さも手伝い、過激なイスラム思想に感化され、イネスを拒んでいくアメッド。彼が出会う人々と共に過ごす時間を通じて、頑なになったアメッドの心を変えることはできるのか?ダルデンヌ兄弟の十八番ともいえる「人の心がどう動いていくのか」をサスペンスフルに描きながらも、感動的なドラマを予感させる。

ポスタービジュアルには、どこか一点を真剣に見つめるアメッドの表情が収められる。場面写真では、勉強を教える先生、畑で見つめ合う少女、抱き寄せる母親と、アメッドとの交流がうかがえるが、どこか無表情なアメッド。「ぬくもりを知るとき、隣に誰かがいることの尊さを知る。」というキャッチコピーのように、向き合ってくれる人の大切さに気付くのだろうか?

『その手に触れるまで』
5月22日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
出演:イディル・ベン・アディ オリヴィエ・ボノー ミリエム・アケディウ ヴィクトリア・ブルック クレール・ボドソン オスマン・ムーメン
配給:ビターズ・エンド

【ストーリー】 13 歳の少年アメッド(イディル・ベン・アディ)はどこにでもいるゲーム好きの普通の少年だったが、尊敬するイスラム指導者に感化され、過激な思想にのめり込み、学校の先生をイスラムの敵と考え、抹殺しようとする。狂信的な考えに囚われた少年の気持ちを変えることはできるのだろうか…?

© Les Films Du Fleuve – Archipel 35 – France 2 Cinéma – Proximus – RTBF