戦後ドイツの“不都合な真実”とは?国家を揺るがした現役弁護士作家のベストセラーを映画化『コリーニ事件』6月公開!

日本の芥川賞にあたる、ドイツのクライスト賞を受賞した作家フェルディナント・フォン・シーラッハの小説を映画化した、2019年上半期ドイツ映画No.1ヒットとなったリーガル・サスペンス『THE COLLINI CASE』(原題)が、邦題『コリーニ事件』として6月12日より公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

原作は、ドイツでも屈指の刑事事件弁護士として活躍する、フェルディナント・フォン・シーラッハの同名小説。シーラッハが2009年に発表したデビュー作「犯罪」はドイツ国内外で大ベストセラーとなり、30ヶ国以上で翻訳され、クライスト賞ほか複数の賞を受賞。当時日本でも本屋大賞翻訳部門1位になるなど大反響を呼んだ。自身で取り扱った事件をベースにした社会派ミステリーを多く執筆し、初の長編作となった本作は、40ヶ国以上で翻訳され、累計500万部を超える世界的大ベストセラーとなっている。作中で語られた驚愕すべき“法律の落とし穴”がきっかけとなり、出版後の2012年にはドイツ連邦法務省が省内に調査委員会を立ち上げた。本作は、文字通り“国家を揺るがした”小説を映像化した圧巻の法廷劇である。

主人公ライネンを演じるのは、『ゲーテなんて クソくらえ』、『ピエロがお前を嘲笑う』、『はじめてのおもてなし』のエリアス・ムバレク。被告人コリーニに扮するのは、ジャンゴでお馴染みの『続・荒野の用心棒』などマカロニ・ウェスタンで大活躍し、近年ではタランティーノ監督『ジャンゴ 繋がれざる者』や『ジョン・ウィック:チャプター2』などでも知られる名優フランコ・ネロ。監督は、2008年にドイツで最もヒットした作品の1本であり、数々の国内映画賞にも輝いた『クラバート 闇の魔法学校』のマルコ・クロイツパイントナーが務める。

予告編では、ライネン(エリアス・ムバレク)がコリーニ(フランコ・ネロ)に殺人を犯した理由を追求する中、凶器となったワルサーP38やナチスのシンボルであるハーケンクロイツが映し出され、事件が第二次世界大戦と関係することがほのめかされる。一件の殺人事件が、国家の巨大な陰謀へと繋がっていく、スリリングな展開となっている。

司法・裁判の公正さを表す象徴である“正義の女神”が印象的なポスタービジュアルには、「正義に挑む」というシンプルながらも真っ直ぐ胸に届くコピーに、ドイツの法律が隠す奥深い闇に踏み込むライネンの覚悟が表れる。

『コリーニ事件』
6月12日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
監督:マルコ・クロイツパイントナー
原作:フェルディナント・フォン・シーラッハ「コリーニ事件」
出演:エリアス・ムバレク アレクサンドラ・マリア・ララ ハイナー・ラウターバッハ フランコ・ネロ
配給:クロックワークス

【ストーリー】 新米弁護士のカスパー・ライネン(エリアス・ムバレク)は、ある殺人事件の国選弁護人に任命される。30年以上もの間、ドイツで模範的な市民として働いてきた67歳のイタリア人コリーニ(フランコ・ネロ)が経済界の大物実業家をベルリンのホテルで殺したのだ。ライネンにとってこれが被告側弁護士として初めて手掛ける大きな事件。しかし被害者は、少年時代からの恩人だった。殺害について一切口を閉ざすコリーニだが、ライネンは事件を深く調べるうちに自分の過去、ドイツ史上最大の司法スキャンダル、そして想像を超える衝撃の真実に向き合うこととなる。

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