三吉彩花がネタばらし!?「後半は切なさ、悲しさが入っていて…」共演陣もヒヤヒヤ!

『呪怨』シリーズで知られ、ハリウッドが認めたホラー映画の旗手・清水崇監督の最新作で、『ダンスウィズミー』の三吉彩花が主演を務めるホラー映画『犬鳴村』が、2月7日に公開初日を迎えた。それを記念して、同日に丸の内TOEIにて初日舞台挨拶が行われ、主演の三吉彩花をはじめ、坂東龍汰、古川毅、宮野陽名、大谷凜香、清水崇監督、主題歌を務めたMs.OOJAが登壇した。

初日を迎え三吉は「一昨年の冬に撮影したのですが、期間が一年空いていて結構忘れてしまった部分もありました。でもインタビュー取材や番組に出させていただいたりして、撮影のことを聞かれるごとに色々思い出していきました。今は、やっときたか…!という思いです」と答えた。

続けて坂東は、「初日から3日間ぐらいが一番過酷だったんです。映画の最後に出てきて一番迫力のある村のシーンが、実は最初の撮影だったんです。一番大変なシーンでした」と、撮影初期のことを語った。

宮野は「当時中学3年生だったので、鹿児島から通っていた時期だったんです。今は上京してきましたが、そんな時に関われた作品が世に出ていくんだと思うと、幸せな気持ちでいっぱいです」と話し、キャストからは「中学3年生!」と驚きの声があがった。そんな様子を見た、本作の主題歌「HIKARI」を手掛けたMs.OOJAは「久しぶりにお会いした方もいて、一年ちょっとでの成長がすごいなって思いました。もはや母親目線です」と言い笑いを誘った。

清水監督はエピソードとして「最初の撮影現場がもの凄い山奥だったので、沢山カメムシがいたんです。皆が待っている部屋もカメムシがすごくいて、いっぱいいても、もう何も言わなくなってましたね(笑)」と話し、続けて三吉も「飲もうとしたペットボトルにカメムシがくっついてて、持ったらグシャ、としちゃって、くっさーい!ってなりましたね。でもほんとにカメムシがきっかけでみんな仲良くなりました(笑)」と、ホラー映画の撮影現場とは思えないほど、和気あいあいとした撮影現場の裏側を語った。

映画の感想を聞かれると三吉は「洋画のホラーは好きなのですが、日本のはじっとりしていて、知ってる風景も出てくるので苦手です。なので、監督の作品観たことないです。すみません、、、って最初に謝りましたね。でも、そんな私でも、最初は驚いてしまう部分が多いのですが、後半は切なさ、悲しさが入っていて、フラットに観れました」と話すが、その様子を見た周りからは、主役からネタバレに走るのではないかと慌てる場面も。続けて、坂東と完成した映画を観たという大谷は「坂東君は、見ている時本当にうるさかったです!動きもあったし、すごく迷惑でした。一人でまた劇場で観ようと思います!」と坂東に苦情を入れ、坂東はたじたじの様子。古川は「ホラー界の巨匠清水監督の『呪怨』と言えば、誰もが通る道。でも僕はその道を通らず、制作側に来てしまいました。ジャパニーズホラーは身近にありそうだし、リアリティがある。フィクション・ノンフィクション、怖がりながらも楽しめる部分が多いです」とアピールした。Ms.OOJAは主題歌「HIKARI」に込めた思いを聞かれると「ホラー映画は苦手なんです…『呪』を見てトラウマになったので。不安は沢山あったのですが、清水監督と音楽の海田さんと沢山、話合って作りました」と話し、清水監督バージョンの歌詞があったことも暴露。「五臓六腑とか、臓器、って歌詞が書いてあって…」と話すと会場は笑いの渦に包まれた。

また本作はフランスのジェラルメ国際ファンタスティカ映画祭にて審査員賞を受賞。清水監督は「雪山で行う結構大きい映画祭で、僕も昔審査員をやっていたので感慨深いです。審査員賞は、最優秀賞に次ぐ二番手の賞ですからね」と話し、会場からは盛大な拍手が送られた。

そして、犬鳴村が実在すると言われている、福岡県宮若市の有吉哲信市長も舞台に登場。「福岡県、宮若市を知ってる人います?犬鳴村が存在するという話なので地元の評判が様々ですし、少し複雑な気持ちではあります。でも、宮若市はモノづくりの街。輝く歴史があるところです。ぜひ、皆さんも宮若市に来て下さい!」と話し、宮若市のアピールをした。

そして終盤にさしかかるとキャストより『恐さを半減する効果がある犬鳴村と書かれた“恐怖半減クッション”が来場者にプレゼント。三吉は「今このクッションをゲットした人はこれを、ギュッと抱えて是非今から沢山楽しんでください!」と話した。そして最後に清水監督は「怖いだけじゃないです。ホラーは若い人向けの娯楽と思われがちですが、中高年の人にも楽しんでほしいです。日本人は自分の置かれている状況や背景、歴史をちゃんと捉えて、映画に込められたメッセージを読み取るといったリテラシーが低いのかなって思っていて、ホラー映画でもそこら辺も考えていただけたらと思い、色んなメッセージを込めて作りました。最後まで楽しんでいってください」と話し、初日舞台挨拶の幕は閉じた。

『犬鳴村』
2月7日(金)より全国ロードショー中
監督・原案・共同脚本:清水崇
脚本:保坂大輔
出演:三吉彩花 坂東龍汰 古川毅 宮野陽名 大谷凜香  奥菜恵 須賀貴匡 田中健 寺田農 石橋蓮司 高嶋政伸 高島礼子
配給:東映

【ストーリー】 臨床心理士の森田奏(三吉彩花)の周りで突如、奇妙な出来事が起こり始める。「わんこがねぇやに ふたしちゃろ~♪」奇妙なわらべ歌を歌い出しおかしくなった女性、行方不明になった兄弟、そして、繰り返される不可解な変死。それらの共通点は心霊スポット“犬鳴トンネル”だった。突然死した女性が死の直後に残した言葉「トンネルを抜けた先に村があって、そこで●●を見た…」これは、一体どんな意味なのか?全ての真相を突き止めるため、奏は犬鳴トンネルに向かう。しかしその先には、決して踏み込んではいけない、驚愕の真相があった…。身も凍る恐怖と戦慄、古より続く血の祝祭からあなたは逃げられない。

©2020 「犬鳴村」製作委員会