京都を拠点に活動を続け、毎年の本公演では1万5千人を動員する人気劇団ヨーロッパ企画が、劇団として取り組む初のオリジナル長編映画『ドロステのはてで僕ら』の公開日が、4月25日に決定した。併せて、第1弾ビジュアルがお披露目となった。
とある雑居ビルのカフェで起こった、SFめいた事象。テレビとテレビが「時間的ハウリング」を引き起こし、2分前と2分後がつながった。絡まる思惑、襲う整合性。ドロステのはてで、僕らは…。
本公演以外にも、イベントやバラエティ番組制作、ラジオ、携帯アプリ開発など、演劇の枠に捉われず多方面にわたってコンテンツ制作を展開してきたヨーロッパ企画。劇団員がそれぞれショートフィルムの監督を手がけているのも特徴だ。舞台でも2001年初演の「サマータイムマシン・ブルース」以降、たびたびSF、時間、タイムマシンをテーマにしてきた彼らだが、映像作品でもそのこだわりは炸裂。劇団代表の上田誠は『ゴ』『タイムマシン』『ハウリング』『恋の小フーガ』『タイムブック』と、一貫して“時間”がテーマのショートフィルムを手掛けてきた。CG全盛期の時代に、合成を一切使わず全てアナログ撮影、しかも長回しによってタイムトラベルを映像化する手法に話題が集中。本作は、そんな上田が模索してきた“時間映画”の長編映画化となる。
原案、脚本は、『サマータイムマシン・ブルース』『曲がれ!スプーン』『『ペンギン・ハイウェイ』『前田建設ファンタジー営業部』の上田誠。メガホンをとるのは、「警視庁捜査資料管理室」を手掛けたヨーロッパ企画の映像ディレクター・山口淳太。そして出演は、ヨーロッパ企画メンバーと藤谷理子、ヒロイン役を演じるとある女優。ヨーロッパ企画と初タッグとなる彼女は、後日発表となる。
第1弾ビジュアルで使われている写真は、ヨーロッパ企画のメンバー、諏訪雅が撮影した。
■上田誠(原案・脚本) コメント
初のオリジナル長編映画、しかもちょっと普通じゃやらないような撮影方法にみんなで挑んでみるというのは、久しぶりのときめきです。劇団の感じすごいあります。劇団じゃないとやれない映画だと思うから。つまりはちょっとムリめなことをするということ。そのために劇団はあります。多分うまくいかなかったり、おしたり、揉めもするでしょう。相当なピンチもあるかも。誰かがミスしたらやりなおしで、それが重なると朝まで、みたいな撮影です。クランクインしたくないです。
■山口淳太(監督) コメント
今日からリハーサルが始まります。準備期間もあっという間に過ぎ去りました。動きが早いプロジェクトです。映画のストーリー自体もとてつもないスピードで進む話になりました。このすべての勢いがドロステのはてまで届けばいいなと思います。ヨーロッパ企画メンバーはほぼ全編にわたり出演しています。体力・精神力ともにすり減らされそうです。上田さんの本当の恐ろしさを知れるクレイジーなお話ですので、ぜひぜひご期待くださいませ。
『ドロステのはてで僕ら』
4月25日(土)より、トリウッド、京都シネマほか全国順次公開
監督:山口淳太
原案・脚本:上田誠
出演:ヨーロッパ企画メンバー 藤谷理子
【ストーリー】 とある雑居ビルのカフェで起こった、SFめいた事象。テレビとテレビが「時間的ハウリング」を引き起こし、2分前と2分後がつながった。絡まる思惑、襲う整合性。ドロステのはてで、僕らは…。