後藤久美子「人生を歩んでいられるのは、おじちゃまに出会ったから」、吉岡秀隆「ずっと見守ってくれていた」

1969年8月27日に第1作が劇場公開された映画『男はつらいよ』シリーズ。そのシリーズ50作目となる吉岡秀隆主演の新作映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』が、第1作の公開から50周年を迎える本年の12月27日より公開される。このほど、12月26日に丸の内ピカデリー1にて公開記念舞台挨拶が行なわれ、キャストの倍賞千恵子、吉岡秀隆、後藤久美子、前田吟、池脇千鶴、美保純、佐藤蛾次郎、桜田ひより、北山雅康、笹野高史、夏木マリ、浅丘ルリ子、山田洋次監督が登壇した。

挨拶した吉岡は「50作目のお話をいただいたときに、ずっと長い長い、寅さんを探す旅に出ていたような気がします。こうして無事に旅を終えられることができたのも、ずっと渥美(清)さんが見守ってくださっていたおかげ」とコメント。

ついに映画の公開を迎え、倍賞は「どっかでお兄ちゃんが見ていて『山田さん、よく頑張ったな。おい、さくら、よく頑張ったじゃないか』と声をかけてくれているような気持ちで撮影をしていました。お兄ちゃんもきっと喜んでいると思います…」と言葉を詰まらせると、吉岡が「大丈夫ですよ(笑)見守ってくれてます」と倍賞の肩に優しく手を置いて慰めた。

満男役の吉岡は、「(寅さんがこの場にいたら)『馬鹿だね、満男。公衆の面前でそんなことを口にするもんじゃないよ、男は』ってたぶん言われるような気がしますが」と前置きし、「僕はあれから随分、風に向かっておじさんの名前を呼んだんですけれど、一向に現われてくれないじゃないか、おじさん。でも『ずっと側にいたんだよ。だからこそ50作目が出来たんだろ』って言ってくれるような気がします」としみじみ。

イズミ役の後藤は、寅さんに対して「ちょっと愛情不足な家庭に育ったイズミが、このようにきちんと人生を歩んでいられるのは、おじちゃまの温かさ、寅さんの優しさに出会うことができたからだと思っています。おじちゃま、ありがとう」と天に向けて感謝の言葉を贈っていた。

『男はつらいよ お帰り 寅さん』
12月27日(金) 全国公開
監督・原作:山田洋次
脚本:山田洋次 朝原雄三
主題歌:「男はつらいよ」渥美清 桑田佳祐(オープニング)
出演:渥美清 倍賞千恵子 吉岡秀隆 後藤久美子 前田吟 池脇千鶴 夏木マリ 浅丘ルリ子 美保純 佐藤蛾次郎 桜田ひより 北山雅康 カンニング竹山 濱田マリ 出川哲朗 松野太紀 林家たま平 立川志らく 小林稔侍 笹野高史 橋爪功 富田望生 倉島颯良 中澤準 田中壮太郎
配給:松竹

【ストーリー】 小説家の満男(吉岡秀隆)は、中学3年生の娘と二人暮らし。最新著書の評判は良いが、次回作の執筆にはいまいち乗り気になれないモヤモヤした日々。なぜか夢の中には、初恋の人・イズミ(後藤久美子)が現れ悩みだす始末。そんな時、妻の七回忌の法要で実家を訪れた満男は、母・さくら(倍賞千恵子)、父・博(前田吟)たちと昔話に花を咲かす。いつも自分の味方でいてくれた伯父・寅次郎(渥美清)との、騒々しくて楽しかった日々。あの寅さんへの想いが、蘇る…。

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