ワン・シャオシュアイ監督最新作 一人息子を亡くした中国人夫婦が辿る30年『在りし日の歌』予告編&ポスタービジュアル

第69回ベルリン国際映画祭にて最優秀男優賞と女優賞のダブル受賞に輝いた、ワン・シャオシュアイ監督最新作『在りし日の歌』が、2020年4月3日より公開される。このほど、本作の予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

本作は、改革開放後、“一人っ子政策”が進む1980年代、経済成長を遂げてきた1990年代、そして2000年代…喜びと悲しみ、出会いと別れを繰り返し、それでも共に生きていく夫婦の姿を激動の中国30年を背景に映し出す。

予告編は、変わらない友情を歌った中国語歌詞の「蛍の光」の楽曲から始まり、チェロの深々とした同曲で締めくくられる、ノスタルジックでエモーショナルな映像になっている。“一人っ子政策”が進む1980年代を舞台に、同じ年の同じ日に生まれた子どもと二つの家族の仲睦まじい様子から一変、河原で遊んでいたヤオジュン(ワン・ジンチュン)とリーユン(ヨン・メイ)夫婦のひとり息子がある事故で亡くなってしまい…。乗り越えられない悲しみを抱えた二人は、住み慣れた故郷を捨て、親しい友と別れ、見知らぬ町へと移り住む。そして2010年代。時代の大きなうねりに翻弄され、悲しみと罪悪感を抱きながら年を重ねた登場人物たちの姿と、輝かしく幸せだった日々が代わる代わる映し出され、「それでも、人生は続いていく」という言葉と「蛍の光」が、別れと出会いを印象付ける。

ポスタービジュアルは、食卓を囲む幸せそうな家族の姿が印象的な一方、「幸せに満ちた日常は、最愛のひとり息子の死によって失われた」というサブコピーが、その後訪れる波乱の日々を予感させる。さらに、中年、そして老夫婦となった二人の姿が収められた場面写真の数々からは、何があっても共に手をたずさえて生きてきた二人の絆の一端がうかがえる。

『在りし日の歌』
2020年4月3日(金)より、角川シネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
監督・脚本:ワン・シャオシュアイ
脚本:アー・メイ
出演:ワン・ジンチュン ヨン・メイ チー・シー ワン・ユエン ドゥー・ジャン アイ・リーヤー
配給:ビターズ・エンド

【ストーリー】 国有企業の工場に勤めるヤオジュン(ワン・ジンチュン)とリーユン(ヨン・メイ)夫婦は、中国の地方都市で幸せに暮らしていた。大切な一人息子シンシンンを失うまでは…。乗り越えられない悲しみを抱えた二人は、住み慣れた故郷を捨て、親しい友と別れ、見知らぬ町へと移り住む。やがて時は流れ…。

©Dongchun Films Production