成田凌、“HOT!HOT!”藤井隆に憧れて「ダンサーになりたいって思っていた」幼少期の思い出を披露!

今からおよそ100年前、楽士の奏でる音楽とともに独自の“しゃべり”で物語をつくりあげ、観客たちを映画の世界に誘い熱狂させる活動弁士、通称“活弁”(カツベン)が活躍していた時代を舞台に描く、成田凌主演、周防正行監督の5年ぶりとなる最新作『カツベン!』が、12月13日より公開中。このほど、12月23日に丸の内TOEIにてお客様御礼舞台挨拶が行われ、成田凌、黒島結菜、そして周防正行監督が登壇した。

成田は「ここで口上したのを思い出します」とにこやかに登壇。ぴあ映画初日満足度1位を獲得し、さらに公開初日からすでに知り合いから連絡が来た成田だが、この10日間でも映画やCMのキャスティングをやっている方から「老夫婦が笑い転げていたよ。最高のデートムービーだな!あとお前センスあるな!と褒められました」と嬉しそうに話した。また街中で突然おじさんに「カツベン!観るぞ!」と声を掛けられたという嬉しびっくりエピソードも披露。一方で、黒島は「友達や知り合いからは連絡を貰いましたが、まだ街中では声をかけてもらってないです」と笑いを誘い、周防監督は「大学生の時の友人から『周防くんの映画観たよ』という手紙をもらって、さらに『いつもは周防くんの映画と身構えて観るのに、今回は周防くんの映画ということを忘れちゃいました』と書いてあって、本当に面白い映画になったんだなぁと実感しました」と喜びを語った。

本作には、俳優・映画監督・映画館主などさまざまな映画に関する職業の人が出てくる。MCから「もし大正時代に行けるとしたらどのように映画に関わりたいですか?」と聞かれ、周防監督は「今の僕を考えれば監督だけど、もし本当に大正時代に生きていて無声映画を観ていたら撮りたいと思っていたかは分からない。映画が“見世物”という認識の前の時代なので。またあの時代、舞台の上で演じる俳優さんの方が格上で、映画に出る俳優さんは少し蔑まれていたんです。だからそれと同じように監督と言うものがどういうものか、観客自体も知らなかったと思うと、違う役職を選んだかもしれない」、成田は「やっぱり映画役者かな!だってセリフを覚えなくていいんですよ(笑)。簡単だからっていうだけじゃなくて、表に出たいなと言う気持ちがありますね。でも活動弁士は本当に大変だからなかなか…」と語った。一方で黒島は、「フィルムがすきなので、映写技師さんがいいです。この映画観てると凄い分かるんですが、とても楽しそうなんです!だからやりたいなって思いました」と嬉しそうに話した。またこれを聞いた成田は、「映写技師役で出ているソンハさんの能力がすごすぎて、すごいことに気づかない!」とべた褒めした。

俊太郎(成田凌)と梅子(黒島結菜)の幼少期の楽しい思い出も本作の見どころということにちなみ、小さい頃の幸せな思い出を聞かれた黒島は、「幼稚園の時に好きな子がいて、その子と一緒に歩いて帰る時があって。自分で言うのもあれですけど楽しかったなぁって(笑)。でも隣り合って帰るんじゃなくて、すこし男の子が前でその後ろを自分がついていく感じで、それもすごくかわいいなと思い出しました」とかわいいほっこりするエピソードを披露。成田は「藤井隆さんがものすごく好きで『HOT!HOT!』って意味も分からずずっとやってました。僕、小さい時は藤井さんをずっとダンサーだと思ってて(笑)。だからダンサーになりたいって思った記憶があります」とやんちゃな成田を想像させる幼少期の思い出を語った。

さらに年末年始の予定を聞かれ、成田は「毎年の予定なんですが、1月2日に子どもから大人までみんなでするサッカーの“初蹴り”をします。その後にみんなで豚汁を食べる瞬間が、お正月だなぁっと実感しますね。あとお母さんの作るお雑煮が世界一大好きなのでそれをひたすら食べてむっちむちになります!」と“餅”にかけたもち肌宣言をして会場を沸かせ、黒島は「実家の沖縄に帰って、年始はたくさんの友達と海外旅行に行きます!」と笑顔でコメント。一方で周防監督は、まさかの年末年始の予定ではなく、どうしても話したかったと幼少期の思い出を披露。「小さいとき、せつこ先生という方がいて、僕が友達と遊んでいたら、目に砂が入ってわんわん泣いていたらせつこ先生が抱きかかえて病院へ連れてってくれたんです。でも泣いてるのにせつこ先生のいい匂いとほほに当たる柔らかい感触が嬉しかったのを思い出しました(笑)」と話し、キャストも会場も大笑いに。そして本題に戻り、年末年始は寝正月宣言。これには成田も「だって400媒体以上も取材を受けてもらいましたもん!」と改めて感謝をした。

ここで、約1年前の本作撮影終了に続いて、作品の公開という2度目のクランクアップを迎えた成田と黒島に周防監督からプリザーブドフラワーがプレゼントされた。「映画がいつまでも心に残り続けるように」という思いの込められた半永久的に枯れない花であるこのプリザーブドフラワーは、“未来への希望”という花言葉を持つ赤いガーベラで彩られていた。若き二人への周防監督のエールが込められた花束を、成田と黒島は満面の笑みで受け取った。さらに、サプライズで成田と黒島からも“あなたに出会えた事の心からの喜び”“感謝”という花言葉を持つピンクのバラ5本のプリザーブドフラワーを贈呈。「たくさん(『カツベン!』の)宣伝をしていただいてありがとうございます!あと食べ物の好みも本当にたくさん合って、なにか縁を感じました。本当にありがとうございました!」と成田から渡されると、周防監督は頬を緩ませ「ありがとう」と受け取った。

最後に、成田は「これからクリスマス、お正月など人に会う機会が増えていくと思うので、ぜひ面白かったとしゃべりで伝えていただけたらなと思います。またほとんどの人が活動弁士を知らない中、初めて触れる活動弁士が僕と永瀬さんや高良さんということで、緊張や責任感も感じますが、何の前情報なしで見てもらえる前提で監督も作っていますので、ただただ楽しんでいただけたらなと思います!家族やたくさんの友達と楽しめる作品なので、にぎやかな映画館というものを感じてください!」と本作への思いを熱く語り、イベントは幕を閉じた。

『カツベン!』
12月13日(金)より全国公開中
監督:周防正行
脚本:片島章三
エンディング曲:奥田民生「カツベン節」
出演:成田凌 黒島結菜 永瀬正敏 高良健吾 音尾琢真 竹中直人 渡辺えり 井上真央 小日向文世 竹野内豊 池松壮亮 成河 酒井美紀 山本耕史 草刈民代 城田優 上白石萌音 シャーロット・ケイト・フォックス
配給:東映

【ストーリー】 一流の活動弁士を夢見る青年・俊太郎(成田凌)は、小さな町の映画館「靑木館」に流れつく。隣町のライバル映画館に客も、人材も取られて閑古鳥の鳴く靑木館に残ったのは、「人使いの荒い館主夫婦」、「傲慢で自信過剰な弁士」、「酔っぱらってばかりの弁士」、「気難しい職人気質な映写技師」と曲者揃い。雑用ばかり任される俊太郎の前に突如現る大金を狙う泥棒、泥棒とニセ活動弁士を追う警察、そして幼なじみの初恋相手!俊太郎の夢、恋、青春の行方は…!俊太郎の活弁がうなるとき、世紀のエンターテイナーの物語がはじまる。

©2019 「カツベン!」製作委員会