星野源、キワドイ“ぬるぬるシーン”で自身の曲が流れて「なんか複雑な気持ち。この曲でよかった?(笑)」

「大人計画」主宰である松尾スズキが監督・脚本・主演を務める映画『108~海馬五郎の復讐と冒険~』(読み:いちまるはち)が、10月25日より公開される。このほど、公開を記念して、10月22日に深夜放送のラジオ番組「星野源のオールナイトニッポン」に、監督・脚本・主演の松尾スズキがゲスト出演し、番組パーソナリティの星野源と対談を行った。

番組に松尾が登場すると、本作の成り立ちについて話が及ぶ。星野に「映画を作るきっかけはあったんですか?」と尋ねられると、松尾は「5、6年前に再婚する話がもちあがって、夫婦の形みたいなものについて改めて考える時間が増えて、子供を持とうとも思っていなかったし、それなのに夫婦になって男と女が契るってどうゆう事なのかということを考えていたら、奥さんが浮気してるんじゃないかという疑心暗鬼にとりつかれた男の話を書いてみたいって思ったんです」と構想のきっかけを口にした。

18歳未満は鑑賞できないR-18指定がついていることに星野が触れると、松尾は「R-18になっちゃったねぇ~」と嘆いたが、星野はすかさず「あれはなりますよ、あれは!松尾さんの舞台でもなかなかないぐらいの描写ですから」と激しくツッコミをいれた。本作で星野の主題歌が流れる場面の一つが、放送内で松尾と星野が“ぬるぬるのシーン”と表した劇中でも一、二を争うキワドイ場面だが、松尾が「あそこ(“ぬるぬるのシーン”)に自分の曲がかかるってどうゆう心境なの?」と質問すると、星野は「“ぬるぬるのシーン”の終わりのところで、すごくきれいにかかるじゃないですか、僕の曲が。何というか、なんか、複雑な気持ちでしたね(笑)。この曲でよかったのかという気持ちになりました(笑)」と笑いながら、鑑賞時の心境を明かした。

主題歌「夜のボート」は劇中冒頭でも使用されており、映画立ち上げの段階からオープニングに本楽曲をかけるイメージがあったと松尾が語ると、星野は「この曲は舞台『女教師は二度抱かれた』の挿入歌でしたが、僕もすごく好きな曲だったんです。自分で作った曲(作曲)も好きでしたし、松尾さんが書いた歌詞も大好きだったので、主題歌にしたいと言ってもらえた時はすごく嬉しかったです」と、打診を受けた際の心境を口にした。

最後に、松尾演じる主人公・海馬五郎が、LiLiCo演じる元妻に罵倒されるシーンがお気に入りと話す星野が、「素晴らしい作品だと思いますので、皆さん是非見に行ってください!」と視聴者へ向けて太鼓判を押し、松尾が「大人が面白がれる喜劇が最近はなかなかないと思いますが、“ぬるぬる”だけじゃなく会話劇も質の高い物に仕上がっておりますので、是非見に来ていただきたいと思っております」とラジオの視聴者に語り、対談は終了した。

『108~海馬五郎の復讐と冒険~』
10月25日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督・脚本・出演:松尾スズキ
主題歌:星野源「夜のボート」
出演:中山美穂 大東駿介 土居志央梨 栗原類 LiLiCo 福本清三 乾直樹 宍戸美和公 堀田真由 村杉蝉之介 オクイシュージ 岩井秀人 酒井若菜 坂井真紀 秋山菜津子
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 ある日、脚本家・海馬五郎(松尾スズキ)は、愛する妻・綾子(中山美穂)がSNSに若いコンテンポラリーダンサーへの恋心を綴っているのを知ってしまう。しかもその投稿についた“いいね!”はなんと108。あまりのショックに離婚を考えるが、いま離婚した場合は財産分与で資産2000万円のうち半分の1000万円を綾子に支払わなければならないことを知り大激怒。納得がいかない海馬は、意地でも資産を使い果たすことを決意。ついには投稿についた“いいね!”の数だけ女を抱いて復讐するというとんでもない計画を思いつく。タイムリミットはたった1か月。人智の及ぶあらゆる手を使って財産を減らしていくが、108人への道のりは果てしなく長い。追い込まれた海馬は、やがて想像をはるかに超える“ある方法”で目標をクリアしようとするのだが…。

(C)2019「108~海馬五郎の復讐と冒険~」製作委員会