LiLiCo「松尾スズキさんと私の子供が栗原類なんです。『確かに!』と(笑)」

「大人計画」主宰である松尾スズキが監督・脚本・主演を務める映画『108~海馬五郎の復讐と冒険~』(読み:いちまるはち)が10月25日より公開される。それを記念して10月11日にスペースFS汐留にてトークイベント付き試写会が行われ、海馬五郎の元妻・エイドリアン役で出演するLiLiCoと、R18コメディということでコラボの名乗りを上げた株式会社TENGA 広報 西野芙美さんが登壇した。

冒頭、LiLiCoは「海馬が考えた復讐がもう可笑しすぎて…“可笑しい”の一言なんですが、オジさんが復讐をする映画と聞くと男性が見に行く映画だというイメージがあるかもしれないですが、実は主人公の周りの女性の様々な感情も見えてくるんです」と女性も楽しめる映画であることをアピールした。

海馬の元妻・エイドリアンの役について「台本は日本語で書いてあるのですが、セリフの前に“(英語で)”と書いてあって…しかも英語が間違っていたので英語を直すというところから始まりました(笑)。エイドリアンはイギリス英語の設定だったのですが、私自身イギリス英語ではないので、ロシア訛り風やブラジル訛り風など色々な英語の訛りを試して作っていきました」と毒舌で味のあるキャラクターの役作りについて披露した。

キャスティングについて、「私のようなルックスでお母さん役ってなかなかないのですが、今回松尾さんとLiLiCoの子供が栗原類なんです。『確かに!』と思いました。以前出演した映画でもお母さん役があったのですが、その時も私と板尾創路さんの子供が川平慈英だったんです。だから松尾さんと私で栗原類は『確かに!』という感じですよね」と話すと会場は大爆笑。「私と栗原さんはポジティブキャラとネガティブキャラで同時期にブレイクしたんです。ポジティブとネガティブで話が合わないというネタがあり『なんか親子みたいだね』とちょうど8年くらい前に話していたんです。今回キャスティングを見て驚きました。本当に親子が実現しました!」と二人の縁の深さを語った。

また撮影裏話では、「松尾さんに『(英語で)クソ野郎!』と怒鳴るシーンがあり、リハーサル時にもう少し近くでセリフを言って欲しいと指示があったんです。それに対して次のリハーサルでは松尾さんの洋服を掴んで『(英語で)クソ野郎!』というセリフを怒鳴ったら、松尾さんめっちゃビビってたんです。そしてちょっとだけ震えてたんです(笑)。で、『そこまでじゃなくていいです…』と言われました。松尾さんシャイボーイだから!」と松尾監督の可愛らしい一面を披露。TENGA・西野さんも「松尾さんのチャーミングさが溢れている映画」と同調した。「主演をやりながら監督をやる松尾さんは本当に天才!そして、天才はみんなシャイボーイなんですよ。色んなことを自分で考えるので、自分の世界がきっちりあるんです」と松尾監督の凄さを讃えた。

そして松尾監督の全部がツボだったというLiLiCo。演技はもちろん、面白いことを真面目にやる姿勢や、演出の仕方も、「とにかく面白い現場でした」と爆笑エピソードとともに撮影を振り返った。本作の楽しみ方について台本を読むだけで声を出して笑ってしまったというLiLiCoは、「伏線がすごく上手く出来ているので、もう一度観ると『だからこういう事を言っているんだな』というのがすごく納得がいくので、観れば観るほど美味しい映画だと思います!観れば観るほど笑えるというのもいい!『知っていると笑えないんじゃないの?』と思うかもしれないけど、伏線で必ずもう一回笑えちゃうんですよね」とリピート鑑賞を勧め、最後に「夫婦やカップルでぜひ来てもらいたいです。ラストシーンをどう捉えるかは自分がどう生きてきたかで変わると思います。一緒に観に来た人と是非楽しんでもらいたいです!」とメッセージを送った。

『108~海馬五郎の復讐と冒険~』
10月25日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督・脚本・出演:松尾スズキ
主題歌:星野源「夜のボート」
出演:中山美穂 大東駿介 土居志央梨 栗原類 LiLiCo 福本清三 乾直樹 宍戸美和公 堀田真由 村杉蝉之介 オクイシュージ 岩井秀人 酒井若菜 坂井真紀 秋山菜津子
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 ある日、脚本家・海馬五郎(松尾スズキ)は、愛する妻・綾子(中山美穂)がSNSに若いコンテンポラリーダンサーへの恋心を綴っているのを知ってしまう。しかもその投稿についた“いいね!”はなんと108。あまりのショックに離婚を考えるが、いま離婚した場合は財産分与で資産2000万円のうち半分の1000万円を綾子に支払わなければならないことを知り大激怒。納得がいかない海馬は、意地でも資産を使い果たすことを決意。ついには投稿についた“いいね!”の数だけ女を抱いて復讐するというとんでもない計画を思いつく。タイムリミットはたった1か月。人智の及ぶあらゆる手を使って財産を減らしていくが、108人への道のりは果てしなく長い。追い込まれた海馬は、やがて想像をはるかに超える“ある方法”で目標をクリアしようとするのだが…。

(C)2019「108~海馬五郎の復讐と冒険~」製作委員会