「長くつ下のピッピ」の作家アストリッド・リンドグレーンの知られざる激動の半生『リンドグレーン』予告編&場面写真

「長くつ下のピッピ」、「やかまし村の子どもたち」、「ロッタちゃん」の著者で、“子どもの本の女王”と呼ばれたスウェーデンを代表する児童文学作家、アストリッド・リンドグレーンの知られざる若き日々を描いた映画『リンドグレーン』が、12月7日より公開される。このほど、本作の予告編と場面写真がお披露目となった。

母国スウェーデンのみならず日本を含め世界中で愛され、読み継がれている児童文学作家、アストリッド・リンドグレーン。数々の著作は、世界70か国語以上に翻訳、100以上の国で出版され、世界中の子どもたちに大いなる影響を与え続けてきた。本国スウェーデンでは紙幣になるほどの存在だが、実のところ、リンドグレーンの若き日々を知る人は少ない。本作では、どんな経験や環境が、あれほどの名作の数々を生み出す力と才能を花開かせたのか、リンドグレーンの人生で最も激動といえる若かりし日々を描く。

予告編では、「ピッピ」のようなおさげ髪のアストリッドが、力いっぱいに叫び、躍る姿が印象的で、彼女の著作に登場する元気いっぱいなキャラクターたちを彷彿とさせる。しかし、執筆の才能を開花させた矢先、あまりにも過酷な運命が彼女を待ち受けていた…。田舎町でのびのびと育ったおてんばな少女から、息子のために奮闘するシングルマザーへと見事な変身を演じ切ったのは、巨匠ビレ・アウグスト監督の娘で、本作での演技が絶賛された新星アルバ・アウグスト。そのほか、『未来を生きる君たちへ』などのトリーネ・ディアホム、『テルマ』のヘンリク・ラファエルセンなど、日本でも馴染みのある名俳優たちが顔を揃える。映像のラストは、“作家リンドグレーン”誕生の予感を残して締めくくられる。なぜ、アストリッドは最も革新的で影響力のある作家になりえたのか…?

『リンドグレーン』
12月7日(土)より岩波ホールほか全国順次公開
監督・脚本:ペアニレ・フィシャー・クリステンセン
脚本:キム・フォップス・オーカソン
出演:アルバ・アウグスト マリア・ボネヴィー マグヌス・クレッペル ヘンリク・ラファエルセン トリーネ・ディアホム
配給:ミモザフィルムズ

【ストーリー】 兄弟姉妹とスウェーデンのスモーランド地方の自然の中で伸び伸びと育ったアストリッドは、思春期を迎え、より広い世界や社会へ目が向きはじめる。教会の土地で農業を営む信仰に厚い家庭で育ちながら、“率直で自由奔放”な彼女は、次第に教会の教えや倫理観、保守的な田舎のしきたりや男女の扱いの違いに、息苦しさを覚え始めていた。そんな折、文才を見込まれ、地方新聞社で働き始めた彼女は、才能を開花させはじめる。しかしその矢先、アストリッドの人生は、予期せぬ方向へと進んでいく…。

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