「64 ロクヨン」、「クライマーズ・ハイ」などで知られる作家・横山秀夫による犯罪ミステリーを、主演に山崎まさよしを迎え、『花戦さ』の篠原哲雄監督が映画化した『影踏み』が11月15日より公開される。このほど、8月19日に本作のロケ地・群馬県にて、主演の山崎まさよし、篠原哲雄監督、原作者の横山秀夫が群馬県庁の山本一太県知事を表敬訪問した。
本作の制作のはじまりは、山崎まさよし主演、篠原哲雄監督作『月とキャベツ』のロケ地としても有名な群馬県・中之条町。全編オール群馬ロケで撮影された本作で、映画の公開を3か月後に控え、まさに本作の“誕生の地”である群馬県に、山崎、篠原監督、横山が山本一太県知事を表敬訪問し、本作をPRした。
映画好きの山本知事は、この日のために山崎の主演作『月とキャベツ』を約20年ぶりに見返したそうで、「『月とキャベツ』のおかげで嬬恋キャベツがたくさん売れていると思います!」と当時の大ヒットを思い返した。篠原監督も、『月とキャベツ』が長編デビュ―作ということもあり、当時から群馬県への思い入れが強く、「さりげない場所が多くあって、群馬でこういう映画が作られたんだと群馬県の皆さんに思っていただけると嬉しいです」と群馬県から世界へと本作を届けたいと山本知事に協力を仰いた。
山本知事も「映画を楽しみにしているので、ぜひ早く見たいです。県としても今後フィルムコミッションに力を入れたいと思っていて、東京から近いこの群馬県でたくさん映画を撮影してもらいたいです!」と応えるとともに、映画産業への注力をアピール。また、正月に家族と温泉旅行で群馬を訪れたと話す山崎に「ご飯も美味しく、温泉もあります。ぜひ群馬に移住してもらいたいです!」と群馬県の魅力を熱烈アピールした。
その後の個別取材で、山崎は「(群馬県に)やっと戻ってきたような感覚でした。川や山間の景観が手つかずで、カメラにいい感じに映っていると思います。横山さんの原作には“民と官”の隔たりや矛盾しているものが裏テーマとして描かれていると思います。単に泥棒は“悪”ではありますが、権力に対してメスを入れていくところを見てもらいたいです」と話し、横山は「篠原監督の解釈や山崎さんの生きざまが映像に立ち上がっていて、私が書いた『影踏み』と地続き感が強く、映像化されて嬉しく思います」とコメントを寄せた。
『影踏み』
11月15日(金)全国ロードショー
11月8日(金)群馬県先行公開
監督:篠原哲雄
原作:横山秀夫「影踏み」(祥伝社文庫)
脚本:菅野友恵
音楽:山崎将義
主題歌:山崎まさよし「影踏み」(EMI Records)
出演:山崎まさよし 尾野真千子 北村匠海 中村ゆり 竹原ピストル 中尾明慶 藤野涼子 下條アトム 根岸季衣 大石吾朗 高田里穂 真田麻垂美 田中要次 滝藤賢一 鶴見辰吾 大竹しのぶ
配給:東京テアトル
【ストーリー】 単なる「空き巣」ではなく、深夜に人の居る住宅に侵入し盗みを働く、通称「ノビ師」と言われる泥棒。寝静まった民家を狙い“現金”を盗み出す忍び込みのプロで、その中でも真壁修一(山崎まさよし)は一線を画すスゴ腕のノビ師。証拠も残さず決して口を割らない、その高く強固な壁を思わすしたたかさから、いつしか警察からは「ノビカベ」とあだ名された。ある夜、修一は侵入した稲村邸の寝室で、夫の寝ている側に火を放とうとする妻・葉子(中村ゆり)の姿を目撃する。咄嗟の行動で放火現場を止めに入ったが、その直後、修一は逮捕される。2年後、刑期を終えた修一を迎えてくれたのは弟・啓二(北村匠海)、そして恋人の久子(尾野真千子)だけ。ただ、修一の頭にはこの2年ずっと気がかりなことがあった。何故、あの日の侵入がバレていたのか?何故、自分だけが逮捕されたのか?そして、あの時夫を殺害しようとしていた妻・葉子の行方は…。
©2019 「影踏み」製作委員会