松坂桃李、シム・ウンギョンの感激の「おおきに!」に対し「急に大阪弁!(笑)」『新聞記者』大ヒット御礼舞台挨拶 レポート

望月衣塑子(東京新聞記者)のベストセラー「新聞記者」を原案に、政権がひた隠そうとする権力中枢の闇に迫ろうとする女性記者と、理想に燃え公務員の道を選んだある若手エリート官僚との対峙・葛藤を描いた、松坂桃李とシム・ウンギョンのダブル主演で贈る映画『新聞記者』が6月28日より公開中。このほど、7月23日に新宿ピカデリーにて大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、キャストのシム・ウンギョン、松坂桃李が登壇した。

公開25日で観客動員数33万人を突破、興行収入は4.1億円を記録している本作。毎週10万人を動員し、公開3週目で観客動員数が減少しないのは異例なことで、全国各地の劇場の支配人からは“『新聞記者』現象”という驚きの声も寄せられている。イベントでは、「連日ほぼ満席」「若い方々も多く足を運んでいる」「多くの観客がエンドロールの最後まで席を立たず、拍手が起こることが珍しくない」といった全国の劇場支配人からの現場レポートが紹介された。

全国の劇場からの熱い声に、松坂は「若い世代の方も見に来ていただいているのはすごく嬉しいです。本当にありがたい」、シムも「はかり知れません…!」と感無量な様子。上映後に拍手が起こるという現象はシムにとっては自身の出演作で「『新聞記者』が初めて」なようで、さらに、上映後に観客に感想を尋ねることも多いという劇場支配人もいることを知り、「今までの私の作品の中で珍しい。全てが初めてなので感激です」と感慨深い表情を見せていた。

また、大阪の劇場支配人からは「観客の熱が波及していく様子を現場で体感している」という声もあり、シムが「“おおきに!”ですね!」と言う場面も。松坂は「急な大阪弁ですね!(笑)」と驚いた様子を見せると、シムは「大阪でも増えているという話を聞いて準備をしました。すみません、急に(笑)」と明かし、松坂が「それで裏で練習してたんですね(笑)」と、客席の笑いを誘った。

さらに、上映後のイベントということで会場の観客から感想を募り、大学の獣医学部だったという女性の観客から「大学が設立されて似たような背景のニュースがあったので、身近に感じることができた」「考えさせられて、こんな気持ちになったのは初めて」という感想が。松坂は「しっかりと受け止めてくださったというのが、作った側の我々からしたらすごく嬉しい。少しでも何かのきっかけになればということが思いとしてあったので、こういった声を聞けるのが嬉しいです」と伝え、シムも「この映画に対して感じたものがたくさんあったので、共感できてこちらこそ嬉しいです」と観客へ直接思いを述べていた。

最後に、本作の大ヒットをお祝いし、観客2名がシムと松坂へ花束をプレゼント。松坂は「この作品で花束をもらったのは2回目です。1回目はクランクアップした時」と明かし、「現場のことが一瞬フラッシュバックしました。熱量が多い中でスタッフ、キャスト一同でやっていたので、皆さんと少しでも近い気持ちになれたかと思うと、すごくありがたいし嬉しい気持ちでいっぱい」と感謝の気持ちを伝えていた。

『新聞記者』
6月28日(金)より、新宿ピカデリー、イオンシネマほか全国ロードショー中
監督:藤井道人
企画・製作:河村光庸
主題歌:OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND「Where have you gone」
出演:シム・ウンギョン 松坂桃李 本田翼 岡山天音 郭智博 長田成哉 宮野陽名 高橋努 西田尚美 高橋和也 北村有起哉 田中哲司
配給:スターサンズ イオンエンターテイメント

【ストーリー】 東都新聞記者・吉岡(シム・ウンギョン)のもとに、大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届いた。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、ある強い思いを秘めて日本の新聞社で働いている彼女は、真相を究明すべく調査をはじめる。一方、内閣情報調査室の官僚・杉原(松坂桃李)は葛藤していた。「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、与えられた任務は現政権に不都合なニュースのコントロール。愛する妻の出産が迫ったある日彼は、久々に尊敬する昔の上司・神崎(高橋和也)と再会するのだが、その数日後、神崎はビルの屋上から身を投げてしまう。真実に迫ろうともがく若き新聞記者。「闇」の存在に気付き、選択を迫られるエリート官僚。二人の人生が交差するとき、衝撃の事実が明らかになる。

©2019『新聞記者』フィルムパートナーズ