さまざまな形でエンターテインメントを発信してきたGYAOとアミューズが、今後の次世代を担う新たな才能の発掘を目指し、オリジナル映画の企画、出演者、ミュージシャンをオーディションで選出しながら作品を完成させるという挑戦的な取り組み「NEW CINEMA PROJECT」。本プロジェクトにて、約400本の応募の中から第1回グランプリを受賞した、蛭田直美脚本、文晟豪(ムン・ソンホ)監督のコンビによる『五億円のじんせい』が、7月20日より公開中。このほど、7月22日に渋谷・ユーロスペースにて公開記念トークショーが行われ、主演の望月歩と、望月と『ソロモンの偽証』で共演し、プライベートでも親交のあるM!LK・板垣瑞生が登壇した。
公開から3日、満席の会場に登場した望月と板垣。連日トークを行っている望月は「今日は瑞生が来ているのでいつもより大きい声でしゃべれそう!」と話し、板垣は「今日は僕のほうが緊張してます!自分が出ていない映画でこうしてトークをするのは初めてなので、低姿勢で来てます(笑)」と笑いを交えながらも緊張の面持ちで語った。
板垣は「映画をどう見たか?」と問われると、「映画のワンシーン、ここがいいな、この人の表情がいいなというのはあるけれど、どの人が出てきても生きている感じがするというのはなかなかない、数少ない映画。『ソロモンの偽証』という命を懸けた作品で一緒した歩がこの作品で主演をするのは嬉しかった、これは友達としての思い」と返答する一方で、「言わないでおこうかなと思ったんだけど、不覚にも悔しかった。生と死という重いテーマをポップにやるのはすごく大変だと思います。望来ちゃんをやりきった歩が役者として素晴らしいなと思いました」と手放しの絶賛を送った。
その言葉を受けた望月は「嬉しいんですけど…。今日久々に会って…芸能人ぽくなってんなと。マイクの持ち方とか」とまさかの塩対応。「ちょっと待てよ!傷ついた言葉でした!!」と板垣が返すと、そのやり取りに場内も爆笑の渦に。「答えがある映画じゃないと思ってる。僕はこの映画を見て、心が元気になりました」と板垣は熱く感想を語るものの、望月は「ありがとう…」と塩対応は変わらず、「そんな刺さんないかな~、俺の言葉!!」と板垣も返し、再び笑いが起きた。
板垣は本作の予告編を目にして「絶対見に行くよ」と望月に伝えていたそうで、望月は「来ると思っていなかった人から連絡がきた、見ていてくれたんだと嬉しくなりました」と語る一方で、「連絡してきたときに名前が違ってたんですよね…」と恨み節。板垣は全く気付いていなかったようで「ごめん!!!」と平謝りし、二人の睦まじい様子に場内は温かい笑いに包まれた。
これからの日本映画界を背負う若手実力派として注目を集める二人。今後の目標を問われると、望月は「(瑞生と)また共演したいかといわれるとそうでもないなぁ、まだ会う時じゃないなぁと思っていたんですけど、今日こんなまじめな話を聞いて、いつかまた共演したいなと思いました」、板垣は「この映画を見て、僕は望月歩と共演したい!早く共演したい!と思いました。今回出させてもらいたかったくらい。(二人が出会った)ソロモンで共演したみんなとも。一人の役者として恥ずかしくないように頑張りたい」とコメントした。
『五億円のじんせい』
7月20日(土)よりユーロスペース他にて全国順次公開中
監督:文晟豪(ムン・ソンホ)
脚本:蛭田直美
主題歌:ZAO「みらい」
出演:望月歩 山田杏奈 森岡龍 松尾諭 芦那すみれ 吉岡睦雄 兵頭功海 小林ひかり 水澤紳吾 諏訪太朗 江本純子 坂口涼太郎 平田満 西田尚美
配給:NEW CINEMA PROJECT
【ストーリー】 幼い頃、善意の募金5億円により心臓手術に成功し、命を救われた少年・高月望来(望月歩)。健康に成長し17歳になった望来は、5億円にふさわしい自分であろうとして周囲からの期待を引き受け、マスコミに晒される窮屈な青春を送っていた。ある日、とある出来事をきっかけにSNSで自殺を宣言したところ、見知らぬアカウントから「死ぬなら5億円返してから死ね」というメッセージが届く。夏休み、望来は家を飛び出し、5億円の“借金”を返して自由になるための旅に出る。そして、様々な人と出会い、事件に巻き込まれながら、思わぬ発見が彼を待っていた。
©2019 『五億円のじんせい』NEW CINEMA PROJECT