カンヌ国際映画祭短編部門で審査員賞受賞経験もあるミロシュ・ラドヴィッチが監督を務め、バルカン地域の2大スター、ラザル・リストフスキーとミリャナ・カラノヴィッチの共演で贈る『鉄道運転士の花束』が、8月17日より公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルと場面写真がお披露目となった。
故意でなくとも何人もの人を殺してしまうという鉄道運転士を主人公に、“無実の殺人者”たちの悲哀と誇りを、深い愛情を持ってユーモラスに描いた本作。定年間近の鉄道運転士のイリヤは、現役中に28人を殺してしまったという不名誉な記録を持っている。イリヤが養子として迎えた19歳になる息子シーマは、家業である義父の仕事の後を継ぎ、人殺しになりたくないという恐怖を抱きながら無事故の運転を続け、ついにはその緊張感に耐えられなくなる。そんなシーマを助けるため、イリヤは自殺志願者の人々を探し出し、電車に轢かれてほしいと交渉するが、うまくいかない。他に良い方法が見つからないイリヤは、一人息子のために線路に横たわる。
監督は、カンヌ国際映画祭短編部門で審査員賞受賞経験もあるミロシュ・ラドヴィッチ。出演には、カンヌ映画祭にてパルムドール(最高賞)を2度受賞したエミール・クストリッツア監督作品への出演でも知られるバルカン地域の2大スター、ラザル・リストフスキーとミリャナ・カラノヴィッチが揃った。
本作は、モスクワ国際映画祭などで4つの観客賞を受賞、マンハイム・ハイデルベルグ国際映画祭における映画館主賞を含む13の国際映画祭で受賞を果たし、アカデミー賞外国語映画部門セルビア代表作品に選出された。
『鉄道運転士の花束』
8月17日(土)より、新宿シネマカリテほか全国順次公開
監督・脚本:ミロシュ・ラドヴィッチ
出演:ラザル・リストフスキー ペータル・コラッチ ミリャナ・カラノヴィッチ ヤスナ・デュリチッチ ムラデン・ネレヴィッチ ニーナ・ヤンコヴィッチ ダニカ・リストフスキー
配給:オンリー・ハーツ
【ストーリー】 60歳のイリヤ(ラザル・リストフスキー)は定年間近の鉄道運転士。現役中に28人を殺してしまったという不名誉な記録を持っている。イリヤが養子として迎えた19歳になる息子シーマ(ペータル・コラッチ)は、家業である義父の仕事の後を継ぐ準備をしている。そんな息子にイリヤは、事故は避けて通れないものだと折に触れて話す。シーマは人殺しになりたくないという恐怖を抱きながらも、初乗務から初殺人に至るまでどれくらいの時間がかかるのか気になって仕方がない。イリヤは「一週間のうちに一瞬で終わる」と励ます。運転士の業務についたシーマは、不安を抱き、汗をかき、夜も眠れなくなる。1週、2週、3週間と過ぎるが、シーマは無事故を続け、ついにはその緊張感に耐えられなくなる。そんなシーマを助けるため、イリヤは自殺志願者の人々を探し出し、高層ビルや橋から飛び降りる代わりに電車に轢かれてほしいと交渉する。「理解してくれ、青年の命がかかってるんだ!」と説得にかかるのだが、ぴったりだと思われた自殺志願者は生きる選択をしてしまう。他に良い方法が見つからないイリヤは、一人息子のために線路に横たわる。定刻よりかなり遅れ、ようやくシーマの運転する列車がやってくる…。
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