畠中祐「2年前の千本木さんのアンケートが印象的で!」『甲鉄城のカバネリ 海門決戦』完成披露舞台挨拶 レポート

2016年4月から6月までフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放送され、圧倒的な映像美と迫力のバトルアクションで話題を呼んだオリジナルアニメーション「甲鉄城のカバネリ」。総集編映画、ソーシャルゲームと展開し、完全新作となる劇場中編アニメーション『甲鉄城のカバネリ 海門決戦』が、5月10日より2週間限定で公開される。このほど、4月23日に新宿ピカデリーにて本作の完成披露舞台挨拶が行われ、生駒役の畠中祐、来栖役の増田俊樹、巣刈役の逢坂良太、構成を担当した大河内一楼、監督・脚本を務めた荒木哲郎が登壇した。

完成披露を迎え、逢坂は「ついにこの作品をご覧いただける時が来たということがとても嬉しく思います。ソーシャルゲームでは一人での収録でしたので、映画化に当たって2~3年ぶりに集まれて嬉しかったです。みんな変わっているようで変わっていない、とても良い現場で、良い作品だなと改めて感じました。何度も観ることで新しい発見もあると思いますので、今日ご覧いただいた皆さんもぜひまた劇場へ足を運んでいただけたら嬉しいです」とコメントし、増田は「スタッフ、キャストの血と汗の結晶であるこの作品が、ご覧いただく皆さんにどんな風に伝わっていくか、非常に楽しみです。たくさんの人に観ていただきたいです。総集編の放送も発表されましたし、TVシリーズを観たことがないという方にも、是非おすすめして下さい!」と口にした。

“完全新作”である本作。制作にあたり意識したことについて、大河内は「カバネリはTVシリーズから続いていて、作品の面白い部分や、こういうところがないとカバネリじゃないよね、という部分をなるべく全部入れたいと思っていました。その上で、本作ではさらに幸せなフィルムにしたいと考えていました。鉄道の部分もキャラクターの結末もしっかり描きたいし、生駒の逆境とそれを跳ね返す力もみたい。やりたいことは全て実現できたんじゃないかなと思います」と明かし、荒木監督は「TVシリーズが終わって、まだやりたい、キャラクターたちをもう一度活躍させたいと思いました。今回は大河内さんと構成を考えた後、私が脚本を書き、さらにそれを大河内さんに添削してもらうというやり方でした。今までは私が脚本を受け取って、そこに自分のアイデアを盛り込んで絵コンテにすると、大河内さんがさらに切り返すチャンスが少なかった。しかし今回は脚本段階で沢山のキャッチボールをすることができました。さらに今回は仮アフレコも行いました。仮アフレコを絵コンテにフィードバックすることで作品をブラッシュアップし、本アフレコを行いました。贅沢な時間の使い方でしたね。そして理想的なフィルムができて、みなさんに観ていただけて、幸せな人生だと思います(笑)」と語った。

本作は、生駒と無名のTVシリーズでの「約束」が物語のポイントとなっている。それにちなんで、忘れられない“約束”について問われると、畠中は「2年くらい前、スタッフの皆さんとの食事会がありました。そこに私と、無名役の千本木さんも呼ばれて。ちょうどその時に海門決戦を準備中だった監督から、こういう時生駒や無名ならどうする?というアンケートを取っていただきました。そこでの千本木さんの無名のアンケートが印象的で。こんなに無名は生駒のことを考えているんだなと思いました。それを受け、監督がこれをもとにいい作品を作ると仰ってくださいました。この約束の先にこの映画がある、というのがまさに忘れられないですね」と答えた。

最後に、畠中は「今日はお越しいただきありがとうございました。とにかく、カバネリという作品をなるべく沢山の方に知っていただきたいです。だって本当に面白いんですよ!(笑)僕自身もこの作品が大好きなので、皆さんにも楽しんでいただけたら嬉しく思います」と口にし、荒木監督は「まずは、皆さま本日はご覧いただきありがとうございました。多くの方に関わっていただいて、理想のフィルムができました。ご覧いただいた皆さまの中に、何か素敵なものが残ったら良いなと思います。よろしくお願いいたします」と締めの挨拶をコメントし、本イベントは幕を閉じた。

総集編映画『甲鉄城のカバネリ』が、フジテレビにて地上波初放送されることが決定した。
■『甲鉄城のカバネリ 総集編 前編 集う光』
放送日時:4月30日(火)26時25分~(予定)
■『甲鉄城のカバネリ 総集編 後編 燃える命』
放送日時:5月7日(火)26時15分~(予定)
詳細:公式HP

『甲鉄城のカバネリ 海門決戦』
5月10日(金)より2週間限定劇場上映
NETFLIX、Amazon Prime Videoにて独占配信
監督・脚本:荒木哲郎
構成:大河内一楼
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:江原康之
アニメーション制作:WIT STUDIO
主題歌:EGOIST「咲かせや咲かせ」(SACRA MUSIC)
声の出演:畠中祐 千本木彩花 内田真礼 増田俊樹 沖佳苗 伊瀬茉莉也 逢坂良太 佐藤健輔 マックスウェル・パワーズ 三木眞一郎
配給:松竹メディア事業部

【ストーリー】 世界中に産業革命の波が押し寄せ、近世から近代に移り変わろうとした頃、突如として不死の怪物が現れた。後にカバネと呼ばれる事になるそれらは、鋼鉄の皮膜に覆われた心臓を持ち、噛んだ者までもカバネにしてしまう。カバネは爆発的に増殖し、全世界を覆い尽くしていった。極東の島国である日ノ本(ひのもと)で、分厚い装甲に覆われた蒸気機関車、通称・駿城(はやじろ)の一つ、甲鉄城(こうてつじょう)に乗り込んだ生駒(声:畠中祐)たちは、熾烈な戦いを潜り抜け、カバネと人の新たな攻防戦の地、日本海に面する廃坑駅「海門」(うなと)に辿りついた。生駒たちは、同じくカバネから「海門」を奪取せんとする、玄路、虎落、海門の民と「連合軍」を結成し、カバネ撃退の策を立てるのだが、「海門」の地にはある“秘密”が隠されていたのだった―。

©カバネリ製作委員会