坂口健太郎&吉田鋼太郎、ゲームファン公言で会場大盛り上がり!『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』制作発表会イベントレポート

累計アクセス数が1000万を超えるブログを原作とした、息子である事を隠して父とオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」をプレイする日々を綴る、坂口健太郎と吉田鋼太郎のダブル主演による『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』が6月21日より公開されることが決定し、3月24日に幕張メッセで実施されたイベント「FINAL FANTASY XIV FAN FESTIVAL 2019 in TOKYO」のステージプログラム「プロデューサーレターLIVE」にて本作の制作発表会が行われ、キャストの坂口健太郎、吉田鋼太郎、「ファイナルファンタジーXIV」のプロデューサー兼ディレクターであるスクウェア・エニックスの吉田直樹が登壇した。

「ファイナルファンタジーXIV」のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹より、会場に集まったファンへアナウンスがあり、突然スクリーンに本作の特報映像とポスタービジュアルが投影されると、会場からはどよめきと歓声、そして割れんばかりの拍手が起こった。そこで吉田プロデューサーより『光のお父さん』が今年劇場版として生まれ変わることが発表になり、「オンラインゲームを愛する一人のみなさんと同じ“光の戦士”が始めた計画が、多くの人の支えによってコンテンツ化され、TVドラマ化されたことですら奇跡的なのに、それが今度は劇場映画化ですよ。嬉しくないわけがないです!!内容も素晴らしいものに仕上がりつつありますし、この劇場版をより大勢の方にお届けしたいですし、まだこの世界に触れた事のない人にも広げていけるよう、頑張っていきたいと思います!」と喜びのコメントを述べた。

MCより制作陣について尋ねられると、吉田プロデューサーは劇場版の制作スタッフが野口照夫監督を始めドラマ版の全スタッフが続投することが明かし、「前回は深夜の30分枠のTVドラマ…今回は2時間の劇場版として、最高の作品にするため、脚本全て一新しています。僕もかなりチェックさせていただきましたし、現在撮影の真っ最中です。早くお届けしたいですね!」とコメント。キャストに関してもスクリーンに映し出された相関図と共に、主人公・アキオ役に坂口健太郎、父親役に吉田鋼太郎、アキオの会社の同僚の井出里美役に佐久間由衣、アキオの妹・美樹役に山本舞香、アキオの会社の先輩・吉井役に佐藤隆太、アキオの母親役に財前直見と豪華キャストが発表され、さらに、マイディーの声はドラマ版から引き続き、南條愛乃、あるちゃん役には寿美菜子、きりんちゃん役には悠木碧と豪華な声優も併せて発表された。

さらに、原作者でもあるマイディーからの「この度、『光のお父さん』が、書籍化、ドラマ化という怒涛の展開を経て、ついに映画化が決定いたしました。これもひとえに、これまで応援してくださった皆様のおかげです!ありがとうございます!!ドラマ放映後、たくさんのご感想を頂くにつれ、書籍化ドラマ化に携わってくれた方々が紡いでくれた“光”を絶やすわけにはいかない。そんな思いが日増しに強くなり、映画化という形で光のお父さんを“新生”させる決断に至りました。ドラマで紡いだこの“光”をより強く輝かせるために、制作陣一同頑張ってまいりますので、新生『光のお父さん』、応援の程よろしくお願いします!」と喜びのコメントが読み上げられ、吉田プロデューサーは映画化に関してマイディーと「原作者でもあり、制作スタッフの一人でもあるので、大変喜んでいましたよ」と話したことも明かした。

ここで、MCの呼びかけでスペシャルゲストとして主演の坂口健太郎、吉田鋼太郎が花道を通り登場。「みなさん、こんにちは!アキオ役の坂口健太郎です。原作を拝見し、面白いドラマだと思っており、僕も実際ファイナルファンタジーをプレイしていたので作品が楽しみです。しっかりと愛情とヒューマンを描いた作品にしたいと思います」と坂口が話すと、会場のFF(ファイナルファンタジー)ファンからは喜びの声が上がった。吉田鋼太郎は「お父さんの暁役を演じています吉田鋼太郎です。TVドラマ版で大杉漣さんが演じていらっしゃった役です。僕も漣さんとは何度か共演させていただいて、本当に素敵な方だったので、亡くなられたことは本当に残念でしたが、この役をやらしていただくのは本当に光栄で、撮影を頑張っています。宜しくお願いいたします」と会場にいるファンに向けて挨拶をした。

続いて、坂口、吉田鋼太郎、吉田プロデューサーとのトークセッションに移ると、最初に吉田プロデューサーから吉田鋼太郎に「私も吉田と申しまして、僭越ながら鋼太郎さんとお呼びしてもよろしいでしょうか?」と申し出があると、吉田鋼太郎は「もちろんです。直樹と鋼太郎で(笑)」と答え、会場の笑いを誘った。二人に出演のオファーが来た時の感想を尋ねると、坂口は「僕もゲームが大好きで、FFシリーズはほぼ全作やっていました。誰か知ってくれてオファーしてくれたのかなと思ったら全然そんなことはなく、監督に『ゲームをするか』と尋ねられた時にその話をして、監督から『坂口くん、ゲーマーなんだね』という話をしました。撮影に際しては、僕はマイディーでもあり、アキオでもあるので、ゲームの中の気持ちをシンクロさせるのは難しかったですね」、吉田鋼太郎は「僕が演じているお父さんは寡黙な役で、セリフを覚える作業はほぼ無いので、今回は結構楽させてもらっています(笑)。普段は無責任なアドリブをやるのですが、今回はそれができなくて、伝えたいことだけをきっちり伝えるので、その難しさがありますね」と話した。

また、役作りの質問になると、坂口は「『ファイナルファンタジーXIV』をプレイするのも一つの役作りなので、とても楽しいです。ゲームをやりながら、アキオも構築されていく感じなので、とても楽しんでやっています。現場でも鋼太郎さんの役はあまりセリフが多く無いのですが、ポツポツと話していくセリフが心に響いたりと、おもしろい感じでしたね」と、吉田鋼太郎は「お父さんは寡黙な役なのですが、基本的にお芝居は一人でやるものではないので、“通じていない”ことをコミュニケーションをとってやらなければならない、そこは大事にしなければならないなと思っています。あとは大杉さんがいつも近くにいる感じなんですよ。なので良いところだけもらって、なるべくどっか行ってくれ、という気持ちです(笑)。大杉さん、ごめんなさい(笑)」と明かした。

重ねて現在撮影中である現場の雰囲気を尋ねられると、吉田鋼太郎は「家の岩本家の現場が多いのですが、同じ部屋、リビング、座敷、朝8時から約10時間くらい拉致・監禁されています(笑)。ただ、スタッフの方々が明るく素敵な方が多く、(妹役を演じている)山本さんも明るくて『お疲れ様でーす』なんて言って先に上がろうとしたりして面白いです(笑)」と、坂口は「画面と僕の二人でやるシーンが多いのですが、その時に(モンスターの)ツインタニアとかタイタンとか余裕でやっている熟練者のスタッフがいて、いろいろ聞きたい時になんて言えばいいのかな、って思ったりもするんですが、『(敵の技の)ツイスターが来るから』、『ドレッドが来るから』、と教えてもらいながらやっています」とファイナルファンタジーの共通語がしっかりと通じ合っている驚きのエピソードを明かし、会場のFFファンからも笑いが起こった。

そこからゲームの話になると、吉田鋼太郎が「僕らはゲーム世代なわけですよ。スーパーファミコンから、FFも1から、14も15もやって、オンラインバージョンもやっています。これ知らないって言われるんですが、会場にいるみなさんは知っていますよね?」と話すと会場からは拍手と歓声が起こった。会場を盛り上げる吉田鋼太郎の話を受け、「ゲームが人を繋いで、さらにこうして映画に繋がるのは本当に嬉しいな、と思います」と吉田プロデューサーも胸がいっぱいの様子で話した。ゲームの画面とリンクさせてお芝居をすることに関しての話になると、吉田鋼太郎は「それが面白いんですよね。暁というキャラクターとインディは全然違う性格のキャラクターなので、そこが醍醐味でおもしろいです」と、坂口が「僕はアキオとして、マイディとしてはリンクしているのですが、ゲームをプレイしながら、インディを見ながら、これって本当にお父さんなのかな、と思ってお芝居するのは楽しいですね」と話し、「そこが劇場版の楽しみ方かもしれませんね」と吉田プロデューサーも見どころを話した。

最後に「今日はありがとうございました。本当にこのゲーム自体がおもしろいので、このおもしろさを映像でどう伝えていくか、お父さんとの関係性をどう描いていくかが大事になってくると思います。ここにいらっしゃる方はFFのプロの方だと思うので、その皆さんの想いに負けない作品にしていきたいと思います」と坂口が、「現場で演じている私たちがおもしろいと言っているので間違いないです。昨日も少年時代の撮影だったのですが、涙ぐんでしまいました。現場にいる僕が涙ぐんでしまうので、本当に泣けます。たくさん笑えるところもあるし、最後には涙を流していただけるような作品になっています。乞うご期待ください」と吉田鋼太郎が、「FF14というゲームは本当に色々なことが起きます。プレイヤー一人が発信したブログがこの日本を代表するお二人の主演で、まさか劇場化するとは思いませんでした。素晴らしい作品になると思いますので、二度三度と劇場に足をお運びください。見るたびに発見できることがたくさんあると思います」と吉田プロデューサーが映画の完成を楽しみにしているファンに向け話し、大盛況のまま制作発表会は幕を閉じた。

『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』
6月21日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開予定
監督:野口照夫(実写パート) 山本清史(ゲームパート)
原作:マイディー「ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」
脚本:吹原幸太
出演:坂口健太郎 吉田鋼太郎 佐久間由衣 山本舞香 佐藤隆太 財前直見
声の出演:南條愛乃 寿美菜子 悠木碧
配給:ギャガ

【ストーリー】 この人が死んだとき、泣いたりするんだろうか―自分が子供の頃から、何を考えているのか全く分からなかった父の背中を見て、心の中でそうつぶやくアキオ(坂口健太郎)。仕事一筋で単身赴任中だった父(吉田鋼太郎)が、突然会社を辞めて家に帰って来たのだ。母と妹も一日中ボーっとテレビを見ている父を、遠巻きに眺めている。父の本音を知りたい、そんな願いに突き動かされたアキオに、ある計画が閃く。アキオの得意なオンラインゲーム「ファイナルファンタジーXIV」の世界に父を誘導し、自分は正体を隠して、共に冒険に出るのだ。その名も“光のお父さん計画”!アキオは顔も本名も知らないゲーム仲間たちに協力を呼び掛け、励まされる。だが、この時のアキオは思いもしなかった。父に家族も知らない意外な顔があるとは―。

©2019「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」製作委員会 ©マイディー/スクウェア・エニックス