「日本におけるイタリア年」をきっかけに2001年の春に始まり、毎年1万人を超える観客が訪れるゴールデンウィーク恒例の映画イベント「イタリア映画祭2019」が、4月27日から5月4日まで東京・有楽町朝日ホールにて開催されることが決定した。

今年で19回目を迎える本イベントでは、新進気鋭から巨匠まで、世界の映画祭を席巻した作品のほか、ドラマ、コメディー、ロマンス、クライム、歴史などバラエティに富んだ各ジャンルが取り揃えられ、旬な新作14本が日本初お披露目となる。

また、アンコール上映作品は、昨年惜しまれつつもこの世を去ったイタリア映画の巨匠ヴィットリオ・タヴィアーニ監督とエルマンノ・オルミ監督を追悼し、日本で劇場上映権のない5作品を特別上映。そのほか、短編1本も上映される。

上映作品の一つである、『輝ける青春』や『フォンターナ広場─イタリアの陰謀』の巨匠マルコ・トゥッリオ・ジョルダーナ監督の最新作『女性の名前』は、現代の風潮を捉えたセクシャル・ハラスメントに立ち上がる一人の女性の物語。また、2018年カンヌ国際映画祭主演男優賞ほか数々の賞を受賞し話題となった『ドッグマン』（8月公開）、ムッソリーニが現代によみがえる『帰ってきたムッソリーニ』（仮題、今秋公開）、実在の名画盗難事件をもとにした『盗まれたカラヴァッジョ』（仮題）も特別に上映。さらに、ベルリン、ベネチアそれぞれのコンペティション部門に出品された『私の娘よ』、『カプリ島のレボリューション』など旬のイタリア映画が一挙に揃う。

例年通り、来日ゲストが登壇する開会式や各作品の上映後に行うQ＆A、サイン会も予定しており、旬のイタリア映画に触れ合う貴重な機会となる。映画祭は東京のほか、大阪（ABCホール）でも開催される。

■「イタリア映画祭2019」東京会場 概要
開催期間：4月27日（土）～5月4日（土・祝）
会場：有楽町朝日ホール
前売り券：3月16日（土）10：00から販売開始
※前売り一般 1,450円／学生・60歳以上 1,350円、
当日一般 1,700円／学生・60歳以上 1,600円
公式サイト：http://www.asahi.com/italia/

■「イタリア映画祭2019」大阪会場 概要
開催期間：5月18日（土）～19日（日）
会場：ABCホール

日本未公開最新作

■『私の娘よ』
原題：Figlia mia（2018年／96分）
監督：ラウラ・ビスプリ
出演：ヴァレリア・ゴリーノ　アルバ・ロルヴァケル

■『女性の名前』
原題：Nome di donna（2018年／92分）
監督：マルコ・トゥッリオ・ジョルダーナ
出演：クリスティアーナ・カポトンディ　ヴァレリオ・ビナスコ

■『私が神』
原題：Io c’è（2018年／100分）
監督：アレッサンドロ・アロナディーオ
出演：エドアルド・レオ　マルゲリータ・ブイ

■『幸せな感じ』
原題：Euforia（2018年／115分）
監督：ヴァレリア・ゴリーノ
出演：リッカルド・スカマルチョ　ヴァレリオ・マスタンドレア

■『ルチアの恩寵』
原題：Troppa grazia（2018年／110分）
監督：ジャンニ・ザナージ
出演：アルバ・ロルヴァケル　エリオ・ジェルマーノ

■『アルマジロの予言』
原題：La profezia dell’armadillo（2018年／99分）
監督：エマヌエーレ・スカリンジ
出演：シモーネ・リベラーティ　ピエトロ・カステッリット

■『ある日突然に』
原題：Un giorno all’improvviso（2018年／88分）
監督：チーロ・デミリオ
出演：アンナ・フォリエッタ　ジャンピエロ・デ・コンチリオ

■『カプリ島のレボリューション』
原題：Capri-Revolution（2018年／122分）
監督：マリオ・マルトーネ
出演：マリアンナ・フォンターナ　レーノート・ショルテン・ヴァン・アシャット

■『憶えてる？』
原題：Ricordi?（2018年／106分）
監督：ヴァレリオ・ミエーリ
出演：ルカ・マリネッリ　リンダ・カリーディ

■『月を買った男』
原題：L’uomo che comprò la luna（2018年／103分）
監督：パオロ・ズッカ
出演：ヤコポ・クッリン　ベニート・ウルグ

■『彼女は笑う』
原題：Ride（2018年／95分）
監督：ヴァレリオ・マスタンドレア
出演：キアラ・マルテジャーニ　レナート・カルペンティエーリ

※ヴァレリオ・マスタンドレア監督の短編『サンテンハチジュウナナ』（原題：Trevirgolaottantasette／2005年／12分）が先立って上映。

■『帰ってきたムッソリーニ』（仮題）
原題：Sono tornado（2018年／99分）
監督：ルカ・ミニエーロ
出演：マッシモ・ポポリツィオ　フランク・マターノ

■『ドッグマン』
原題：Dogman（2018年／103分）
監督：マッテオ・ガッローネ
出演：マルチェッロ・フォンテ　エドアルド・ペッシェ

■『盗まれたカラバッジョ』（仮題）
原題：Una storia senza nome（2018年／110分）
監督：ロベルト・アンドー
出演：ミカエラ・ラマッツォッティ　アレッサンドロ・ガスマン

アンコール上映作品

■『サン★ロレンツォの夜』
原題：La notte di San Lorenzo（1982年／107分）
監督：パオロ＆ヴィットリオ・タヴィアーニ
出演：オメロ・アントヌッティ　マルガリータ・ロサーノ

■『ひばり農園』
原題：La masseria delle allodole（2007年／117分）
監督：パオロ＆ヴィットリオ・タヴィアーニ
出演：パス・ヴェガ　モーリッツ・ブライプトロイ

■『情熱とユートピア』
原題：La passione e l’utopia）（2014年／93分）
監督：マリオ・カナーレ

■『聖なる酔っ払いの伝説』
原題：La leggenda del santo bevitore（1988年／129分）
監督：エルマンノ・オルミ
出演：ルトガー・ハウアー　アンソニー・クェイル

■『ポー川のひかり』
原題：Centochiodi（2006年／94分）
監督：エルマンノ・オルミ
出演：ラズ・デガン　ルーナ・ベンダンディ