ヒュー・ジャックマン、もし大統領になったら国民は「半年間は楽しく過ごせる!」『フロントランナー』舞台挨拶 レポート

米大統領最有力候補の若き天才政治家が一つの報道によって失脚する様を描く、ヒュー・ジャックマン主演最新作『フロントランナー』が、2月1日より公開される。このほど、1月22日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにてスペシャル・ファンスクリーニング舞台挨拶が行われ、主演のヒュー・ジャックマンが登壇した。

本作では、“JFKの再来”と言われカリスマ性を放つ天才政治家でありながら政界の表舞台から姿を消したゲイリー・ハート役を演じたヒュー・ジャックマン。今回は、『LOGAN/ローガン』、『グレイテスト・ショーマン』に続き3年連続の来日となった。

主演最新作の公開を待ち望む多くのファンの期待が高まる中、満を持してヒュー・ジャックマンが客席側に登場。熱烈歓迎をみせるファンに握手を求められると笑顔で応え、ゆっくりと壇上へと向かい、ヒュー様の心温まる対応に劇場の空気は一気にヒートアップした。

過去作『ウルヴァリン』、『レ・ミゼラブル』、『グレイテスト・ショーマン』と各タイトルを挙げたヒューは、「観てくれた方はどれくらいますか?」と場内へ呼びかけ、「この作品は(挙げた作品とは)だいぶ違う映画です!(笑)。でもきっと気に入ると思います。この作品はある男というより“ある瞬間”を描いていて、アメリカの政治やバックグラウンドを知らなくても楽しめる作品になっています。皆さんに観てもらって、色々なことを考えてほしいと思います」と挨拶した。

MCから30年前の実在の人物、ゲイリー・ハート役を演じる上で膨大なリサーチを重ねたというヒューに苦労したことを尋ねると、「(ゲイリーは)ここ50年で最も先見の明のあった人物だと思う。それと同時に“偉大な大領領になれなかった男”として名前が知られている人物でもあります。プライベートをとても守ろうとしていたし、コンプレックスも抱えており、とても複雑な人物で、今まで演じてきた役柄とは大分違う役柄だったこと。監督のジェイソン・ライトマン、共演した他のキャストのおかげでこの役に取り組むことができました」と語った。

スペシャル・ファンスクリーニングと銘打たれた今回のイベント。SNSで募集した「日本での思い出は?」の質問には、少し悩んでから、息子と挑んだ富士山登頂のエピソードを披露。さらに2019年よりスタートした自身のワールド・ツアーで開催予定にない日本へぜひ来たいと思っていること、2020年の東京オリンピックには仕事ではなく観客として楽しみたい、と親日家として知られるヒューの答えに、会場に詰め掛けたファンからは期待と喜びの声が上がった。

続いて「ヒューさんの撮影時の失敗エピソードはあるのでしょうか?」という質問。MCが話終わるやいなや、「しょっちゅうです。毎日たくさんたくさんあって、間違いだらけ。僕が出しているNGはカットされているから、皆さんはいいところだけみているんです!」と親近感のあるコメント。最後に「もしもヒューさんが大統領になったら?」という質問には、「何か頼まれたらなんでもOKと言ってしまいそう」「多分ひどいことになる…」「半年でその国は破産するでしょう」と答えつつも「私は約束します。でもその半年間は間違いなく皆さんは楽しく過ごせるでしょう!」と、大統領候補さながらのコメントで会場を大いに沸かせていた。

さらに来場している観客への“サプライズプレゼント”として、ヒュー自身による抽選会が行われ、幸運な5名が壇上へ上がり、ヒューの直筆ポスターを手渡された。登壇者ひとりひとりと自己紹介をし、やさしく声をかける姿にうらやむ声があがりつつも、会場全体があたたかな空気に包まれ、舞台挨拶は終了した。

『フロントランナー』
2月1日(金)全国ロードショー
監督:ジェイソン・ライトマン
原作:マット・バイ「All the Truth is Out」
脚本:マット・バイ ジェイ・カーソン ジェイソン・ライトマン
出演:ヒュー・ジャックマン ヴェラ・ファーミガ J.K.シモンズ アルフレッド・モリーナ
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

【ストーリー】 1988年、米国大統領選挙。コロラド州選出のゲイリー・ハート(ヒュー・ジャックマン)は、史上最年少にして最有力候補“フロントランナー”に躍り出る。知性とカリスマ性を兼ね備えた彼は、ジョン・F・ケネディの再来として大衆に愛され、当選は確実視されていた。しかし、マイアミ・ヘラルド紙の記者が掴んだ“ある疑惑”が一斉に報じられると事態は一変。勝利を目前にして、ハートの築き上げた輝ける未来は一気呵成に崩れ去り、一つの決断を下す時が訪れる…。