【全起こし】沢尻エリカも感激!峯田和伸「こんな幸福な現場ってない!」『猫は抱くもの』初日舞台挨拶 レポート 全文掲載

MC:カットですね(笑)。ではあとで持ち帰っていただきたいと思います。

犬童:これ、誰が作ったんですか?

コムアイ:かわいい!

犬童:しっぽは何でできているんですか?

峯田:これはシシトウ…?

犬童:シシトウじゃないだろ(笑)。でも微妙に良男に似てる。なんか性格が出てる。このケーキのデザインが。

MC:吉沢さんも見てどうですか?

吉沢:いや、もう良男ですね、これは。同じものを感じました。

MC:ぜひ後で食べていただければと思います。おめでとうございました!

犬童:ありがとうございます!

MC:さて、犬童監督からも実はサプライズがあると伺っております。

犬童:僕、沢尻さんの久しぶりの主演映画の監督をしたということで、沢尻さんに手紙を書いてきました。

沢尻:えぇ!まじですか!?

犬童:この手紙を書くのに2週間ぐらい使っています。最初、便せんで20枚くらいだったんですけど、今、削りに削ってA4、1枚までにしてきました(笑)。シンプルに思ったことを書いてきたのでぜひ…なんか校長先生みたいだね(笑)。初日なので、この映画に長い間付き合ってくれてありがとうございます。では言わせていただきます。

沢尻さんへ。スクリーンで沢尻エリカに出会うと、まず見入ってしまうのは、このしなやかな身体のラインや嘘みたいにかわいい笑顔です。でも一撃でやられてしまうのは、その目に突如宿る野性の光のようなものです。まっすぐで危険な光に見る者は魂を揺さぶられ、ガバッと噛みつかれ、物語に引きずり込まれてしまう。それがすごくやっぱりパワフルな受容力で、みんなを惹きつけます。沢尻エリカは猫というより、僕はこれは撮影中から思っていたんですけど、サバンナを駆け巡るチーターのようだなと思います。顔も小さいし、チーター。チーターだとすごく思っていたんですけど。優しさと馴れ合いは違う、そんな在り方を人は不器用と言うかもしれませんが、女性が生きにくい時代に自分の在り方で立つその立ち姿に、多くの女性たちが励まされることでしょう。いつまでもそうあってください。ちょっと大変だけど。とても創造力に富み、楽しい時間を共にできました。いっぱい助けてくれてありがとうございます。またさらなる作品に出会えたらと思います。どうもありがとうございました。

沢尻:ありがとうございます!嬉しいです!本当にありがとうございました!

(会場拍手)

犬童:微妙に泣かせようという、この小さな音楽やめてもらえますか?

(会場爆笑)

沢尻:なんかうっすらかかっているけど(笑)。

犬童:でも正直に書いてきたので。

沢尻:嬉しいです!ありがとうございます。

MC:沢尻さん、改めて犬童監督との日々を振り返ってみてどんな思い出がありますか?

沢尻:今回、現場で手作りで作っていったなと…すごくいい現場でした。スタッフもそうだし、キャストのみんなもそうだし、いい現場だったなというか…お芝居ってただやるだけじゃなくて、やっぱり現場でみんなで作っていくものだというのを改めて感じたというか…。みんなそれぞれが、うまく表現できないですけど…それぞれがみんな現場でいいものを作ろうという一つの思いで、それぞれの役割でぶつかって作り上げていった現場で、それが作っているなぁという、いい時間を監督と過ごさせていただいたので、本当に自分の映画人生というか、役者人生の中で大切な作品になりました。

犬童:もっと映画に出てください。

沢尻:頑張ります!(笑)。

犬童:どうもありがとうございました。

沢尻:ありがとうございました。

犬童:沢尻さんがすごいと思うのは、人と集まって何かするのが基本的に好きだよね。みんなで何かをするっていう。

沢尻:はい。そうですね。

犬童:それがすごくよくわかって。私生活もそうなんですよ。だからそういうことが好きなんだよね。

沢尻:そうですね。みんなで作るとか好きです(笑)。

峯田:いや~…。

犬童:峯田さん、ここで何か締めの一言を(笑)。

峯田:こんな幸福な現場ってあまりないと思うんですよ。主演なさった女優さんって、「私、女優だから」って言うじゃないですか。でも現場で、照明部、録音部、撮影部といろいろとある中で、「私は俳優部の一員だ」と言うので、作品を作る一人として、その姿勢が僕は感動したんですよ。僕も一緒にいて。こういう現場は、なかなか映画って僕は出られないんですけど、本当に出てよかったと思います。ね!コムアイさんね!たまにこういうのがあるからいいですよね!映画ってね!

コムアイ:私、これが初めてなので…。

峯田:ほんと幸福ですよ!

コムアイ:こんなにいい現場なんだって…他は違うんですか?

(会場爆笑)

犬童:そんなことない(笑)。ちゃんとやってるから大丈夫(笑)。

MC:どうもありがとうございました!ということで、以上をもちまして『猫は抱くもの』本日の初日舞台挨拶を終了いたします。監督、キャストの皆さんでした!ありがとうございました!

『猫は抱くもの』
6月23日(土)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー中
監督:犬童一心
脚本:高田亮
原作:『猫は抱くもの』(大山淳子著・キノブックス刊)
出演:沢尻エリカ 吉沢亮 峯田和伸 コムアイ(水曜日のカンパネラ) 岩松了 藤村忠寿 内田健司 久場雄太 今井久美子 小林涼子 林田岬優 木下愛華 蒔田彩珠 伊藤ゆみ 佐藤乃莉 末永百合恵 柿澤勇人
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 主人公の沙織(沢尻エリカ)は、とある地方都市のスーパーマーケットで働くアラサー女性。かつてはアイドルグループ「サニーズ」のメンバーとして芸能界で活動していたが、歌手としては芽が出ず、すべてに嫌気が差して都会から逃げてきた。今の自分を好きになれず、周囲ともうまく馴染めない彼女にとって、心を許せる唯一の存在は、ペットショップで売れ残っていたロシアンブルーのオス猫「良男」(吉沢亮)。嬉しかったこと、哀しかったこと、腹が立ったこと…。すべてを受け止めてくれる「良男」に向かって、沙織は日々、妄想を交えながら語りかける。そして「良男」は、いつしか自分を人間だと信じ込み、恋人として沙織を守らねばと思い始める。そうやって過ごしてきた、こじらせた1人と1匹の日常にも、変化が訪れて…。

©2018 『猫は抱くもの』製作委員会