MC:さあ、それではもう一つの写真を見てみましょう。
MC:これ何やら楽しげな。向かって左上は駄菓子のクリスマスツリーを用意したと?
リリー:そうですね、クリスマスの時期だったんですよね。小分けになっているほうがスタッフの方も自分の持ち場に持って帰って食べられると思って、このサイズのツリーを作ってみました。祥太に「カラムーチョがない」ってクレームが来たので、カラムーチョを買い足してあそこにおいてあります。
城:言ってませんよ。
MC:言ってませんよ(笑)。
リリー:言ってたよ。
城:言ってません!
MC:(笑)、みゆちゃんは、お菓子もらったのかな?
リリー:「別に」って言ってごらん。(会場爆笑)
佐々木:全然違いますよ!(会場爆笑)
MC:ねえ、もらったんだよね(笑)。あと、監督、2人の子役さんに何かを渡したんでしょうか?
是枝:クランクアップで、青いやつが台本なんですけど、また台本を渡さずに撮影をしたので、最後の日に台本にサインをして記念にあげたとこですね。
MC:今回も口頭でお芝居を?
是枝:そうですね。
MC:城くん、もらったの覚えてる?
城:はい。「サインしてください」って言って、してくれて。みゆちゃんと一緒にもらって、イエーイみたいな(笑)。盛り上がって。
MC:みゆちゃんもこれもらった時のこと覚えてる?
佐々木:覚えてます。
リリー:「別に」でしょ。(会場爆笑)
MC:監督になんて言われたんですか?
佐々木:「はい、どうぞ」って言われました。(会場爆笑)
MC:「はい、どうぞ」って言われたんだね(笑)。そして左下のほうですが、松岡さんとみゆちゃんが、兄弟のようにかわいく写ってますが。
佐々木:監督の顔です。
MC:あのフルーツで、監督の顔を作ったんだ?みゆちゃんが作ったの?
佐々木:うん。
MC:監督に見せたのかな?
佐々木:覚えてない(笑)。
是枝:これ写真撮ったの僕ですね(笑)。
MC:是枝さんの前で作ってたんですね(笑)。
松岡:最初、「お父さん」って言ってたから、「監督が前にいるから、監督って言いな」と言って、ブルーベリーを多くしたりして。監督に変更した作品です。忖度しました(笑)。
MC:そして素敵なイラストがあるんですが、これはリリーさんが?
リリー:スタッフTシャツとかトレーナーを作ることになって、イラストを描いてくれと言われたんですけど、当時のタイトルは『万引き家族』じゃなかったんですよ。「こえにだしてよんで」というタイトルだったので、もはや何の映画なのか分からないんですよ(笑)。
MC:ある意味レアな(笑)。
リリー:そうですね(笑)。ちょうど「スイミー」というお魚のお話を、祥太が読むんで魚なんですけど、希林さんは言うこと聞かないから逆を向いてるんです。股間温め大王の写真はなくなったね?
松岡:だから、使えないからヤメましょうってことになったんですよ(笑)。
MC:ちょっと気になりますよね(笑)。何かの形で出せればと思っております。それでは最後に、これから映画をご覧になる皆さんに、是枝監督から代表でメッセージをお願いします。
是枝:今回、本当に各世代で僕が一番撮りたいと思う、上手い役者を集めて映画を作りました。まだ出来上がって間がないんですけど、撮影の現場でお芝居を見ながら、いろんなものが稀有なタイミングで出会った映画だなというふうに思ってました。その現場に立ち会えていることに、自分がとても幸せだなと思える作品でした。お話自体はかなりシリアスな話ですけど、そういう濃密な時間をこの役者さんたちと一緒に作れたことが、たぶん作品の中にみなぎっていると思いますので、ぜひ楽しんでください。よろしくお願いいたします。
MC:ありがとうございました!
『万引き家族』
6月8日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:リリー・フランキー 安藤サクラ
松岡茉優 池松壮亮 城桧吏 佐々木みゆ
緒形直人 森口瑤子 山田裕貴 片山萌美 / 柄本明
高良健吾 池脇千鶴 / 樹木希林
配給:ギャガ
【ストーリー】 高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝の年金だ。足りない生活費は、万引きで稼いでいた。社会という海の底を這うような家族だが、なぜかいつも笑いが絶えず、互いに口は悪いが仲よく暮らしていた。冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく─。
(C)2018『万引き家族』 製作委員会