MC:ありがとうございます。さて、いろいろとお伺いしていきたいのですが、松坂さん、皆さんがいろいろお話してくださって、いよいよこの後、数分後、何十分後には初めてお客様がご覧になりますが、改めてどのようなお気持ちですか?
松坂:たしかに緊張だったり期待や不安もあるんですけれども、この作品は何かあったら、僕のせいでもあるんですけど、三浦さんのせいでもあるので(笑)。
三浦:そうだね(笑)。
松坂:そういう責任を割り勘しようという意識の中で、舞台から映画をやってきたので、もうこのメンバーだったら僕に怖いものはないですね。
三浦:はい(笑)。本当に楽しみですね。この数分後には皆さんがご覧になるわけですから。
松坂:いや、ほんとにキツかったですね。僕はそれぞれ聞きたい!三浦さんの演出はどうだったのか!
MC:ね!そのあたりもお伺いしていきたいなと思います。三浦さんご自身は、これまでもたくさんハードな現場がおありだったと思いますが、今回は改めて振り返ってみると?
三浦:松坂さんをはじめ、キャストの皆さんは大変でしたけども、スタッフさんも大変で。厳しい条件だったのもありますけれども、本当に大変でしたね。心からそう思う現場でした。これは僕のせいなんですけれども、結局(笑)。ただ、スクリーンにその苦労は刻まれているかなぁと思っております。
MC:ありがとうございます。今、真飛さんも「うん、うん」と頷いていましたけれども、やはり大変でしたか?
真飛:そうですね。それぞれが短期集中型だから、今日こういうふうにお会いするのが初めての方も結構いらして、それぞれのシーンを自分たちの試写会を観て知ったので、このシーンはこういうふうに監督は作ったんだなと思いながら、どんなに大変だったんだろうと思いながら観ていましたけれども。気がついたら、今日が何曜日か、何日かわからなくなってるくらい、ずーっと撮影しっぱなしという日もあったので、本当にキュッ!と詰まっていました。
MC:ありがとうございます。松坂さん、リハーサルも入念にされたということで、インタビューでも「無になった」というコメントもお聞きしましたが。
松坂:はい。作品が終わってからですかね、無になったのは。ここにいる皆さんとリハーサルをクランクイン前にできたということは大きかったので。ただ、撮影期間中は本当に「あー、明日休みになんねぇかな」とか「三浦さん、風邪ひいて寝込まねぇかな」とか(笑)、実際に三浦さんは風邪ひいていたんですけど、それでも現場に来ていたので「あぁ、だめだ。この人無敵だな」と思いながら(笑)。
MC:そうでしたか(笑)。江波さんは、また舞台とは違う、映画の撮影での三浦監督の現場はいかがでしたか?
江波:大変でしたね。持っている空気感が不思議でしたから。
MC:監督の?
江波:ええ。その上、私の場合はちょっとしか出ませんけれど、2日間かけて。でも、やはり映画というのは、苦しい現場は絶対いい作品になっていると思います。ね?
三浦:はい(笑)。
MC:ますます皆さん、期待が高まっているんじゃないかと思いますが、もちろん監督の演出もですが、やはり女性陣の皆さんには領を演じられた松坂さんの魅力もお伺いしていきたいと思いまして、共演された感想などをお聞きしたいと思います。冨手さん、作品では一番バッターでの登場というか、衝撃的なシーンもございますが、松坂さんとの共演はいかがでしたか?
冨手:私はシーン的には飛び飛びではないですけど、ドバッとまとめて出てくるわけではなくて…あんまり言い過ぎちゃうとあれかな(笑)。撮影が順撮りで、最初の出会いは最初のほうに撮って、最後のほうのシーンは最終日に撮って。撮影期間に久しぶりにお会いしたときに、本当に領くんとして全然違う人間になっていたというか、映画と共に領くんという存在がものすごく変わっていたのが、私から見て役者としてやっぱりさすがだなぁと尊敬してしまいました。すごくタフな、大変な撮影だったのに、バナナ1本しか食べているところを見なかったんですよね。あまりご飯を食べていなくて、大体バナナを食べているところしか目撃しなかったので、本当に体力があるなぁというか(笑)、一番大変だったのに、松坂さんのおかげでこの作品は素晴らしいものになりました。
MC:ありがとうございます。松坂さん、いかがですか?
松坂:嬉しいです。
MC:本当にバナナ1本だけだったんですか?
松坂:そうですね。集中できるのでね(笑)。
冨手:そうなんですか?(笑)。
松坂:ええ。そういう意味で食べていましたね。好きじゃないんですけど(笑)。
MC:別に好きではなかったと(笑)。ありがとうございます。では、桜井さんにお伺いしてみましょうか。今回は同級生という役でしたけれども、松坂さんはどんな魅力がございましたか?
桜井:最初にお会いしたのがリハーサルで、領がバーテンダーなので、バーのシーンのリハーサルをしていたんですけれども、バーのお酒を入れるメジャーカップを目の前で持たれていて、指2本で挟むんですけど、ずーっとプルプルプルプル震えていて(笑)。不器用な方なのかなと、いい意味で場がほぐれたんですけど、作品を観てからは、領の無気力さみたいなものの中にちゃんと品があるというか、それは松坂さんがお持ちの雰囲気だと思うんですけど、それがすごく役にぴったり反映されていたというか、すごくいい雰囲気が出ていたので本当に素晴らしいなぁと思って、最初のこれ(指がプルプル震えていたこと)はもう忘れました(笑)。本当に素晴らしかったです。
MC:ありがとうございます。馬淵さんはいかがですか?
馬淵:私は撮影に1日か2日しかお邪魔していなかったんですけど、私もご飯をほとんど食べられない方なんだなぁというのをなんとなく見ていたのと(笑)、あと、ちょうど1年くらい前だったので、結構寒い時期のロケだったんですよ、その時に待ち時間だと役者さんってベンチコートみたいなものをスタッフの方が羽織らせてくださったりするんですけど、一切着なかったんですね!「いや、俺はいいです」みたいな。それが何でなんだろう?と思って、自分を自分で追い詰めていらっしゃるのか、でも聞くに聞けなくて…何でだったんですか?
松坂:何でだったんですかねぇ?(笑)。不思議ですよね。どうせまたすぐ脱ぐしって思っていたので。
馬淵:結構長いこと待っていましたよ(笑)。そうなんですね。
松坂:そうですね(笑)。何でなんでしょうねぇ(笑)。たぶん自分の中で気合いを入れていたんだと思います(笑)。
馬淵:すごいストイックな方なんだなぁと思いました。
松坂:いやいや…ありがとうございます(笑)。