MC:では、今作の見てほしいところ、撮影時のエピソードも含めてキャストの皆さんに聞きたいと思います。西島さん、どうですかね?
西島:今回いろんな効果をやっている人が、「MOZU」シリーズとか、結構派手なアクションの時にご一緒している方で、あるガソリンスタンドのシーンがあって、「今回は全然大したことありませんから」って言ってたら、ものすごい効果で、周りが昼みたいになった時があって(笑)。そこは観ていただきたいです。ビックリしましたね(笑)。僕は、その人の「ダブルフェイス」で1回本当に画面が真っ白になるくらいの爆破を経験しているんですけど、今回もやっぱりそうですね。驚かされました。スタッフもビックリしてましたけどね。安全なんですよ。すごい安全に気をつける方なので、安全なんですけど。そこで宮沢さんと玉城さんが登場するんですけど、ここは本当に2人が神々しいんで、ぜひ楽しみにしていてください。
MC:斎藤さんはどうですか?
斎藤:自分が関与してないシーンは、本当にこういう絵が、こういう空気が見たかったというようなシーンが目白押しですし、立小便のシーンとかね(笑)。いろいろあるんですけど、萩原の見た世界の中で言うと、玉城さんと宮沢さんがあるシーンで登場したときに、これは映画的なビジョンというより、僕の眼球から見えた景色が本当に神々しくて、お二人が背負っているものだったり、時代だったり分断ということを決意してくれてるっていう。僕ら演じ手の揺らぎみたいなもの、生々しさ、人間の持つ不安定さみたいなものを、監督はむしろ切り取っていただいたのかなと思うので、それがいい意味で画面に映り込んでいるじゃないかなと思うんですけど、そんなお二人が登場したシーンというのは、日本映画史に残る名シーンだなと思いながら見上げてました。この「見上げている」って言うのがポイントですね(笑)。ここだって皆さんに感じていただけるんじゃないかなと。めちゃくちゃ素敵でした。
MC:めちゃくちゃ褒められましたね(笑)。
宮沢:褒められましたね(笑)。
玉城:震えます(笑)。
MC:宮沢さんは、観てほしいところはありますか?
宮沢:僕は映画が始まって1発目のシーンがすごい印象的で。とにかくすごいインパクトがあって、ここにいらっしゃる皆様が登場されるシーンなんですけれども、僕はそこに加わってなかったんですよ。で実際完成されたものを観たときに「いいなぁ」と思って。自分もそこにいたかったって思えるシーンなんで。皆さんも今から15分後ぐらいい観られると思うんですけど、本当にいいシーンなんで楽しんでください。
MC:玉城さんはいかがでしょうか?
玉城:今回いろいろ役の中で、もちろん安全にですけど色々痛めつけられたりとかもしてるので、安全に(笑)。自分の関わっているシーンでは、詳細は言えないんですけど、観ていただければなと思います。
MC:三浦さんいかがでしょうか?
三浦:玉城さんは、今回ああいう役は初めてですよね?
玉城:はい。
三浦:見どころとしては、そこはすごいなって。よくやったなっていうのがすごくありますね。爆破に関しては「西部警察」に勤めていたことがあるので、そんなには驚かなかったです(笑)。
MC:監督、皆さんの思いを聞いていかがでしたか?
大森:僕も、友和さんはきっと「西部警察」やってらっしゃったから、これぐらいじゃあダメなんだろうなって思ってたんですよ。そしたらやっぱりそうだったのかあって(笑)。今、聞けてよかったんですけど(笑)。とにかく、見どころはいっぱいある映画だと思うので、浴びるように観てほしいです。頭であんまり考えないで体感してもらえればいいかなって思っております。最後までお楽しみください。
MC:それでは最後に代表して西島さんからメッセージをいただいてもよろしいでしょうか。
西島:この映画はそれぞれのいろんな世代の登場人物たちが、しかも行き場のないこの世の中からちょっと外れてしまった登場人物たちが、どうやって自分たちが生き延びていくのかっていう、生存を賭けた戦いをする物語です。僕が感じていることですけども、今生きていて自分の場所が見つからない、今安心してここに自分がいられるんだというところがないという感覚を持っていらっしゃる方は、結構多いんではないかなと思っています。きっとこの映画を観ていただくと誰かにすごく感情移入をして、この物語をそのキャラクターと一緒に生きていただけるんじゃないかなと思います。ぜひこの誰かに一緒に気持ちを乗せて、その人が生き延びるように願いながら映画を楽しんでいただけたらと思います。この中でちょっとだけある人が未来の希望を持って終わります。その人を選んでいただける幸せかなと思います。どうぞ楽しんでいってください。ありがとうございました。
『グッバイ・クルエル・ワールド』
2022年9月9日(金)より、全国公開
監督:大森立嗣
脚本:高田亮
音楽プロデューサー:田井モトヨシ
オープニング曲:Bobby Womack「What Is This」
劇中曲:Margie Joseph「Let’s Stay Together」
エンディング曲:Bobby Womack「California Dreamin’」
出演:西島秀俊 斎藤工 宮沢氷魚 玉城ティナ 宮川大輔 大森南朋 三浦友和
配給:ハピネットファントム・スタジオ
【作品概要】 西島秀俊、斎藤工、玉城ティナ、宮川大輔、三浦友和らが演じるのは、全員互いに素性を明かさない強盗組織の一員。彼らは、ラブホテルで秘密裏に行われていたヤクザ組織の資金洗浄現場を狙い、大金強奪の大仕事に成功、それぞれの生活に戻るメンバーだったが、ヤクザ組織に追われる日々が訪れる。宮沢氷魚演じるラブホテル従業員、大森南朋演じる刑事らを巻き込み、大波乱の物語が幕を開ける。
©2022『グッバイ・クルエル・ワールド』製作委員会