MC:笑いが止まらなくなってますが、大丈夫ですか(笑)。広瀬さんと松坂さん、今回は映画では共演2作目ということで、前回共演したときと比べていかがでしたか?
広瀬:もう全然、現場で誰だろう?って思うほど、文そのもので。でも、カメラが回ってないところであったり、個人的な話しをして距離を縮める時間の時は、桃李さんのフラットのままで、すごい不思議な方でした。やっぱり。
松坂:いやいや、こちらも全く印象が違うって思いました。「もしかして、こっちが広瀬すずか!?」って思ったりとか、だからお芝居をするときもお互いのはらわたを見せ合うじゃないですけど、そういうところを出し合わないとできないような空気というか、関係値というか、お互いがそうじゃないとやれないところまで来てるような、そういう認識のもとでお互いやっているようなところもあったのかなと思いますね。
広瀬:お芝居になると全然違うので、役へのアプローチの仕方に感動すら覚えましたね。
松坂:ありがとうございます(笑)。
MC:横浜さんは、広瀬さんの最初の印象はいかがでしたか?
横浜:パブリックイメージというんですかね。華やか、“陽”というか、明るい印象があったけど、実際に会ってみると、何か陰の部分というか、何かを持っているというのを感じましたね。
MC:お二人でお芝居される中で印象深かったことはありますか?
横浜:瞬発力というか、爆発力がすごくて。あとは目とか。自分も見失って更紗の心もどんどん離れていってしまう時の感じが、だんだん自分が惨めに感じるというか、そういうものを一瞬にして、空気をガラッと変えるのを感じましたし、更紗としていてくれたので、亮として生きれて本当にありがたかったです。
MC:広瀬さんは横浜さんとご一緒されて、印象はいかがでしたか?
広瀬:更紗として、どんどん亮くんが今までと違うように見えてくる瞬間の時は、亮くんでいてくれる流星くんを見て、どんな時も涙が止まらなくなって、涙腺が崩壊していったくらい。ホテルに帰ってテレビに出ている流星くんを見ていても思いました(笑)。それぐらい、亮くんに食らってました(笑)。
MC:多部さんは、松坂さんの印象、またご一緒にお芝居されていかがでしたか?
多部:現場の印象っていうのは変わらないんですけど、3作くらい今までもご一緒させていただいていて、松坂桃李という人物の印象は、いつも穏やかで優しくて受け身でいてくれて、話を聞いてくれて、優しい桃李君っていう、いつもどの作品でもそうなんですけど、今回は関係性もすごく特殊だったし、すごく難しい役を演じていらっしゃったし、それでもたまに現場に行く私に対してすごく優しく、いつもの桃李くんみたいな感じでいてくださったので、とても私は助けられました。面と向かってお芝居をして、いつもなんですけど尊敬する部分がたくさんあるので、今回もご一緒できて本当に嬉しかったなと思います。
松坂:とんでもない(笑)。照れますね(笑)。
MC:今回、文が喫茶店でコーヒーをいれるというシーンもありましたけれど、多部さんもそのコーヒーを召し上がったんですよね?
多部:はい。入れていただきました。
松坂:谷さんも文のコーヒーを飲んでいるだろうし、日々の流れの中での、お互いのリズムも触りだけでもやった方がいいんじゃないかという監督の提案もあり、コーヒーをいれてお話をしたりとかしましたね。
MC:多部さん、松坂さんがいれてくれたコーヒーの味はいかがでした?
多部:撮影初日ぐらいのまだ浅い感じだったので、その一杯がとても重く感じましたね(笑)。美味しかったです。
松坂:すいません(笑)。
MC:皆さんのお芝居をご覧になっていて監督としてはどのようにお感じになってましたか?
李:こういう感じで見てくるんで(笑)。僕はいつもしれっと様子を見てますよ。誰がどういうふうに近づいていくのか様子を見ながら、必要なとこだけ。でも、多部さん、「コーヒー飲めない」って言ってませんでした?
多部:それ、言っちゃいますか(笑)。
松坂:思い出した(笑)。
多部:そう(笑)。私、コーヒーが苦手で、どうしようって思いながら。そういう意味でも、とても重たいコーヒーでした(笑)。
李:ちゃんとググッと飲まれてましたよね。
多部:それは飲まないわけにはいかないですよ(笑)。
松坂:すごいお優しいから、ガーッと飲んでくれて(笑)。
MC:ありがとうございます。ここからご準備頂きましたフリップがございますので、スタッフの方お願い致します。本作の主人公、更紗と文は、恋人でも友達でもない、一言では言い尽くせない関係、宿命という絆で結ばれております。そんな2人の関係、この宿命の相手という強い絆で結ばれている切っても切れない関係の相手というのが皆さんにもいらっしゃるかなと思って伺ってみました。李監督は「映画」とお書きになってますね。
李:話すようなことは何もないですね(笑)。変えていいですかね?こんな場所で言う話じゃないですけど、奥さんになるんですかね。30年以上一緒なので、半分親戚、半分兄妹、名前でくくれない関係って、こういう感じなのかなって、家帰って寝顔を見ながら、でもよく分かんないなぁって思いながらですかね。
MC:同時に「映画」ともお書き頂いておりますが。
李:これがなければ、何やってるんですかねっていう意味では、宿命の存在というか、他に何も行く道がなかったという意味では、自分の人生はこれがあって助かったなとは思います。
MC:横浜さんに伺いましょうか。
横浜:大丈夫ですかね、僕「自分」って(笑)。ずっと迷っていたんですけど、答えろと言われたので。最初は「いない」って書こうとして。だから更紗、文の関係性がすてきだなと思ったし、これから先、出会いたいなっていうふうに思ったし…。
李:甘えられるようになったら出てくるんじゃないの?
横浜:ですかね。まだちょっと(笑)。一応「自分」ということにしておきました(笑)。理由ですか?宿命…なのかは分からないし、やっぱり常に自分といるわけだし、自分と向き合わなきゃいけないし、明日死ぬかもしれないし、何が起きるか分からない中で、空手でもそうですけど常に己と向き合っていたし、役者の仕事も自分と向き合わなきゃいけないし、自分と向き合う時間がすごく長かったし、これからもそうだと思うし、昨日の自分には絶対に負けたくないとかっていうのもあるし…。
李:こういう感じを、ほぐそうとしたんですね(笑)。亮をやるうえで。
横浜:(苦笑)…はい。すいません(笑)。