MC:横浜さんは、映画化決定の前から原作をご存知だったそうですけど、亮を演じられることで今までと違ったチャレンジというのはありましたか?
横浜:チャレンジしかなかったですね。作品に入るために毎回挑戦の繰り返しだと思うんですけど、今回はより自分の中に大きな壁が立ちはだかったっていう感じではありましたね。自分の中に亮の要素っていうのがその時はないと思っていたので、だからこそ見つけようともがいて、監督とすずちゃんに引き出してもらってやりきったっていうことが一番でしたね。
MC:亮とは、どういったところがご自身と重ならなかったんですか?
横浜:自分を見失うことはあるんですけど、あそこまでどうしようもないことをしてしまったりだとか。一番は甘えの部分です。十数年間ずっと空手をやってきて、「人に弱みを見せるな」だとか、「涙を見せるな」、「男はこうであるべきだ」って叩き込まれてきたので、「甘えって何だろう?」っていうところから始まり。李監督から「2人の距離感をすごく感じるから、まずは膝枕をしてもらえば」と言われて、膝枕してもらってみたんですけれども、「これだと重いかなあ…」と思って体重をかけないようにして…(笑)。でも二人で同じ時間を過ごさせて頂けたので、そこで少しずつ距離感も近くなっていけたし、甘えるっていうのはこういうことなのかっていうのが、亮を演じて…。
李:気持ち良かったでしょ?
横浜:はい(笑)。監督が言っていた「気持ち良かったでしょ。甘えるのは結構楽なんだぞ」って言うのが、こういうことなんだっていうのを亮を通して感じることができたので、一つの収穫です。
MC:広瀬さん、関係性を築く時間を今のように設けられたということですが。
広瀬:そうです。「膝枕してみれば?」と言われて、30分くらいリハ室で2人きりにしていただいて(笑)、膝枕をしてみたんですけど、その時、まだ会って2回目か3回目で、お互いが多分極度の人見知りで(笑)。全体重を乗せてくれるのかなと思ったら、1、2キロぐらいしか私の膝に重みがなくて(笑)。あと、ずっと敬語で喋ってて、なんかカオスでした(笑)。
MC:徐々に距離は縮まったわけですよね?
広瀬:そこでもう敬語もやめて、普通に喋って、「家族の話をしよう」って言ったりとかしながら、肉体的にちょっとでも接触するだけで距離感だったりとか、心の開き方は全然は違いましたね。
MC:多部さんは、お久しぶりの映画出演という事になりますけれども、今回お話が来ていかがでした?
多部:お芝居を演じるということがすごく久しぶりだったので、「久しぶりに芝居をするので緊張します」みたいなことを監督に言ったら、「僕も6年ぶりなので一緒です」って言われて、同じ気持ちにしようとしてくださった一言がとても嬉しかったことを覚えています。
MC:今回の現場で新鮮に感じられたことはありましたか?
多部:皆さんのお話を、裏話とかリハーサルのお話とかを今初めて聞いて、私って本当に何もないまま撮影に参加したんだったと思うと…(笑)。
松坂:こっちは膝枕なかったですよね(笑)。
多部:なかったですね(笑)。現場で抱きついておこうとか、手をつないでいようとか、ぐらいでした。もうちょっといろいろしたかった…、したかって言うのは変ですけど(笑)。
松坂:もうちょっといろいろしたかった!?(笑)。すごく意味深ですね(笑)。
多部:…すいません(笑)。