【全文掲載】佐久間由衣「嬉しいですね。そんなふうに言ってくれなかったから…」吉野竜平監督の告白に思わず笑顔!

MC:ありがとうございます。ここでですね、この作品に感銘を受けたお二人の女性からサプライズでコメントを預かっておりますので、読み上げさせていただきます。まずお一人目から。

「ホリガイさんの日常を覗き、イノギさんと出逢って良いも悪いも全てを共有してもらいました。彼女がこのタイトルを口にした時、涙で画面が滲み、鳥肌が止まらなくなり、誰かの為に前を向く強さがダイレクトに心に響く作品でした」

MC:これはですね、石井杏奈さんからコメントでした。そして、もう一方、読ませていただきます。

「救えなかった心があって、守れなかった痛みがあって、防げなかった傷があって、欲しくもないものを得たり、続いてほしいものを失ったり、それでも続くし、できることを探す。何かはある。みんな、何かはある。闘ってんだ。何かと。胸が締め付けられた。できるときに、できることをしよう。できそうなことでもいい。早すぎも遅すぎもない。目を背けることなく向き合えてよかった」

MC:これは伊藤沙莉からコメントをいただきました。ということで、この素晴らしいコメント2つを受けて、まずは佐久間さんに感想を伺いたいんですけど。

佐久間:すごい胸がいっぱいです。本当にありがとうございます。今ここに立っている皆さんと、現場のスタッフと、関わってくださった全ての皆さんと、この映画を作り上げることができて、本当に良かったなと心から思います。

MC:監督にも、ぜひ今の石井さんと伊藤さんのコメントを受けてご感想をいただければと思うんですけども。

吉野:すごく嬉しいですね。石井杏奈さんは、前の映画でご一緒したんですけど、彼女の方がめちゃくちゃ年下ですけど、こんなに尊敬できる年下の女の子はいないなってくらいで、佐久間さんとも仲がいいし、10何歳だった頃を思い出しつつ成長したなっていう、親心と言うか、ありがとうって思っています。

MC:奈緒さんはいかがですか?

奈緒:私は石井さんも伊藤さんもまだお会いしたことがないんですけど、同年代で一方的に作品を拝見させていただいているので、すごく今、心臓がドキドキして(笑)。私、見られてるって思ってすごいドキドキしちゃったんですけど(笑)。今回、由衣ちゃんと小日向くんと出会えたこともそうですし、私にとって同じ時代を生きて同じ年代を生きて、ましてや同じ職業に就けているっていうのは、自分の背中が押される時がすごくたくさんあって。同年代の方と現場でご一緒出来ることは少ないんですけど、いつか石井さんも伊藤さんもお会いしたいなって思っているお二人なので、すごく嬉しいです。ありがとうございます。

MC:小日向さんはいかがですか?

小日向:嬉しかったですね。ちゃんと届いてくれたんだって、この作品が観てくれた人の心に届いてくれたんだっていうのが分かったことがすごく嬉しかったです。これからいろんな人に観ていただけるんだっていうのも再確認しました。見て見ぬふりをしないようにしようっていうのは僕も観て思ったことを今、伊藤さんのコメントを聞いて思い出しました。

MC:ありがとうございます。そろそろお時間が近づいてきてしまったので、締めのご挨拶を皆さんからいただければと思います。監督から頂いても宜しいでしょうか。

吉野:はい。これから観ていただいて、こういう時期でまだ全然安心して人と触れ合ったりできないような、人と距離を取らなきゃいけないような社会情勢ですけれども、離れていても誰かの大事な人を想うっていうことがすごく大事なんだよってことを描きたくて作った映画なので、それを感じていただけたら嬉しいと思います。よろしくお願いします。

小日向:観た方の心に何か残るものがあれば嬉しいですし、皆さんの心にこの作品が寄り添うことができたら作品に関わった者としてすごく光栄ですし嬉しいです。皆様の前に立ってお話しすることが出来て嬉しかったですし、最後まで本当に楽しかったです。今日は観に来ていただいて本当にありがとうございました。

奈緒:今日は足をお運びいただき本当にありがとうございます。私はこの映画のことだったらいくらでも話せるんじゃないかと思うような映画です。皆さんに届くことが本当に嬉しいですし、もしかしたら明日すごい朝が早い方とか、実は明日ちょっと大変なことがあるんだよねっていう方がもしかしたらこの中にいらっしゃるかもしれないんですけど、そんな皆さんの明日に何かつながるようなメッセージが届けられたら本当に嬉しいです。今日、映画が終わったあと、遅い時間になっちゃうかもしれないので気をつけて家に帰ってください。ありがとうございます。

佐久間:改めまして、マスコミの方々、そして映画を観に来てくださった方々、公開前に取材など色々ご協力してくださった方々、本当にありがとうございます。今日、無事に公開を迎えられて本当に幸せです。奈緒ちゃんも言ってましたけど、この映画について考えていると言葉がたくさんあふれてくるんですけど、それと同時に言葉にしたくないような矛盾したような気持ちになります。それぐらいそういう思いを映画にたくさん詰め込んだつもりでいます。そして普段、日常を生きていて、みんなそれぞれ生きることを選んで選択して今を生きているわけですけれども、自分自身にとってコンプレックスとか何か辛いこととか、大変なこととか、皆さんそれぞれあると思うんですけど、どんな人でも誰かを支えているし、誰かのヒーローになっているし、それだけで素晴らしいし、こんな言い方をしたら失礼ですけど生きてるだけで偉いって思うような、気づかせてもらうような映画ができたなと思っています。ぜひ映画の世界観を楽しんでいただければと思います。今日はありがとうございました。

『君は永遠にそいつらより若い』
9月17日(金) テアトル新宿ほか全国順次公開
監督・脚本:吉野竜平
原作:津村記久子「君は永遠にそいつらより若い」
主題歌:小谷美紗子「眠れない」
出演:佐久間由衣 奈緒 小日向星一 笠松将 葵揚 森田想 宇野祥平 馬渕英里何 坂田聡
配給:Atemo

【ストーリー】 大学卒業を間近に控え、児童福祉職への就職も決まり、手持ちぶさたな日々を送るホリガイ(佐久間由衣)は、身⻑170cmを超える22歳、処女。変わり者とされているが、さほど自覚はない。バイトと学校と下宿を行き来し、友人とぐだぐだした日常をすごしている。同じ大学に通う一つ年下のイノギと知り合うが、過去に痛ましい経験を持つイノギとは、独特な関係を紡いでいく。そんな中、友人、ホミネの死以降、ホリガイを取り巻く日常の裏に潜む「暴力」と「哀しみ」が顔を見せる…。

©「君は永遠にそいつらより若い」製作委員会

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