【全文掲載】有村架純「役と同じで私も知英のことが大好きなので、二人のシーンには本当に癒されて毎日幸せだった」

MC:お話を伺っていると、お二人がまさに瞳子と清隆に本当になっていたからこそ出た表情だったりいろんなシーンがあると思いますので、ぜひ皆さん、今日一度ご覧になりましたら、二度目、三度目と重ねてご覧いただいて、本作を堪能していただければと思います。まだまだお話を伺っていきたいところですが、お時間が近づいて参りましたので、最後にお一人ずつお話を伺っていけたらと思います。まず、月川監督からお願いします。

月川:最初、劇場も十何館ぐらいかな、なんて言われていたものが、今は初日で29館まで広がってきて、今も広がりつつあるんですけど、いわゆる大作のようにものすごい宣伝を打っているという作品ではないので、皆様の口コミにとてもかかっている作品です。いいと思ったら広めていただけたら嬉しいなと思っています。よろしくお願いします。

MC:ありがとうございます。それでは坂口さん、お願いいたします。

坂口:映画を観てもらう際に、こんなふうに感じでもらいたい、こんなふうに思ってもらいたいというのが、正直言うと観ていただいた方それぞれで全く違う印象になる作品だと思っていて、瞳子に感情移入する方もいれば、清隆だったり、ハンちゃんだったり、真二だったり、阪本さんだったり…それぞれそこで呼吸をしているというか、生きている人たちを美しく監督が切り取ってくれて、自分で言うのもあれですけど、満たされる作品だと思っています。監督もおっしゃっていましたけど、少しでもよかったなと思ったら広めていただいて、いろんな方に『そして、生きる』が届くようになったら嬉しいなぁと思います。今日はありがとうございました。

MC:ありがとうございました。それでは最後に有村さん、お願いいたします。

有村:この作品は各方面のいろんな方々のお力添えもあって、こうして劇場版という形で皆様にお届けすることができたので、まずその奇跡に心から感謝したいと思います。そして、これはこちら側の勝手な気持ちなんですけど、終わった後にスタッフさんの方々が「俺たち、やりきったよね」と言っていたんですね。そういった言葉を毎回聞けるといったら、そうじゃない場合もあるかもしれないし、みんながそういうふうに、気持ちを一つの方向に向かってそう思えたのは、私としてはただそれだけですごくいい現場だったんだなぁと感じました。だから、こういう気持ちなので皆さんわかってくださいねということを言いたいわけじゃなくて、ただ、スタッフさんの方々の想いを知っているからこそ、何か言葉にして伝えたいなと思ってしまいました。感じてくださるのは皆様次第なので、この作品はこういう作品でということを言うつもりはないんですけど、皆さんの中でまた一つこういう作品を知れてよかったなと思ってもらえたらいいなと思います。今日は短い時間ですが、ありがとうございました。

MC:ありがとうございました。心のこもったあたたかいお言葉をありがとうございます。大変名残惜しいですが、以上をもちまして舞台挨拶を終了させていただきます。有村さん、坂口さん、月川監督、本当にありがとうございました!

『劇場版 そして、生きる』
9月27日(金)よりイオンシネマ板橋、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開中
監督:月川翔
脚本:岡田惠和
音楽:村松崇継
出演:有村架純 坂口健太郎 知英 岡山天音 萩原聖人 光石研 南果歩
配給:WOWOW

【ストーリー】 3歳のときに交通事故で両親を亡くした生田瞳子(有村架純)は、盛岡で理髪店を営む伯父に引き取られる。天真爛漫に育った瞳子は、時に地元のアイドルとして活躍することもあり、いつしか女優を志すようになっていた。そして、19歳になった瞳子は、東京で開催されるオーディションに覚悟をもって挑もうとするが、本番前日の2011年3月11日、東日本大震災が起きる。その年の秋、瞳子はカフェで一緒に働いている韓国人のハン(知英)とともに、気仙沼でのボランティア活動に参加する。瞳子はそこで、学生ボランティア団体の運営メンバーである東京の大学生・清水清隆(坂口健太郎)と出会う。穏やかで整然と現場を取り仕切る清隆だったが、瞳子はなぜか彼のほほえみに違和感を覚えていた。清隆自身もまた過酷な運命を背負っていることを、瞳子は知る由もなかった。そして気仙沼での日々をともに過ごした瞳子と清隆は、いつしか互いに特別な感情を抱いていく。

Ⓒ2019 WOWOW