MC:ありがとうございます。和久井さんはお母さんとして見守っていらっしゃいましたが。
和久井:私も別の朝の作品の中でご一緒させていただいているので、その時は同じ空間の中にいたので、ちょっと離れたポジションにいたので、いつもギターを抱えてこれから歌の部分の収録をしないといけない、ちょっとシリアスにナーバスになるかもしれない瞬間によく立ち会っていたんですけど、今回は母の役柄なので、目の前で演じさせていただいていて、その時の目がキラッキラした、表情がくるっくる変わる古舘さんを初めて見た気がして、朝のドラマの待ち時間とは全然違う、今回はこの役をものすごく集中して演じられているんだろうなぁと思いつつ、待っている時間の古舘さんもそういう古舘さんでもある瞬間がたくさんあったので、どっちが本当なんだろうなぁと思いながら、これはどっちの古舘さんなんだろう、今役を抱えているままの古舘さんなのか、本当の素の古舘さんなのか、どっちなんだろうなぁと思いながらずっと見ていました。
古舘:ありがとうございます。
MC:岸井さんにもお伺いします。コウタと古舘さんは同じイメージでしたか?
岸井:古舘くんはもっと尖ってると思ってたんですけど…コウタだったんですか?あの時は(笑)。
古舘:たぶんそうだと思います…。
岸井:じゃあ普段は尖ってる?
古舘:いや、でも…ちょっとわかんないですね!自分じゃ。岸井さんとは昔から友達というのもあって…。
岸井:すごい怒ってるイメージがあったんですけど(笑)。
古舘:10代の時、尖ってたというだけだと思います(笑)。20歳になってから大人になりました。
岸井:なるほど!大人になったということですね!(笑)。
古舘:大人になりました(笑)。
岸井:本当に目がキラキラしていて明るい印象だったので、もう怒るのやめたんだと思いました(笑)。
古舘:すいません、当時は尖ってしまいました(笑)。
岸井:映画でもそれが100パーセント、純度が高く映っていると思うので、それも楽しみにしてくださったらなと思います。
MC:ありがとうございます。古舘さん、この後のコウタを存分に楽しんでいただけるのではないですかね。
古舘:そうですね。さっき台本で「コウタの印象を皆さんに聞く」って読んでたんですけど、直前でその部分はカットでと聞いていたんですよ。
MC:すみません、時間があったので聞かせていただきました(笑)。
古舘:そういうことなんですね!ちょっと準備してなかったので、すごい汗が止まらないです(笑)。
MC:それも古舘さんの素の姿ということで(笑)。貴重で楽しいお話をありがとうございました。それでは最後になりました。これからご覧になるお客様、そしてカメラの向こうのお客様に皆様からご挨拶をいただきたいと思います。まずは古舘さんからお願いいたします。
古舘:僕が最初に銀杏BOYZの曲を聴いたのが15歳の時だったんですけど、その時聴いた時に、何も説明できないんですけど、ワァー!って感情がこみ上げてきて、部屋でなぜか一人大暴れしたんですね。本棚とか全部ぐちゃぐちゃに倒しちゃったりとかして、そんな経験って人生で1回しか経験がないんですけども。僕が思う青春、まさに15歳って青春真っ只中だったんですけど、青春って説明できない感情とか、言葉にできなくて説明もできなくてワァー!って爆発するものだと思っていて、僕はそれを銀杏BOYZに教わって、それ以降、小説だったりとか映画とかでそういう衝動を何度も味わってきて、自分が今回、この歳で映画の主演をさせていただいて、皆さんにとっても言葉で説明できない衝動みたいなものを、映画を観終わった後に感じていただけたらなと思っております。この映画をよろしくお願いします。ありがとうございます。
MC:ありがとうございます。では石橋さん、お願いします。
石橋:今回、私は天野千日という役をやらせていただいて、素晴らしい役に出会わせていただいたなと思っております。青春っていろんな意味があると思うんですけど、青春真っ只中の人もいるかもしれないし、あぁそんな時もあったなぁと思う方もいるかと思うんですけれども、自分のそんな記憶に重ねて観ていただけたらいいのかなと思います。今日は楽しんでいってください。ありがとうございました。
MC:ありがとうございます。では和久井さん、お願いいたします。
和久井:この青春の甘酸っぱい、大人になってからは二度と体験することができないかもしれない甘酸っぱい感じを、この時間でぎゅーっと体験して、今日はお帰りになってください。ありがとうございました。
MC:ありがとうございます。では岸井さん、お願いいたします。
岸井:これは他の映画の時も言ったんですけど、今いろんなことを喋ったと思うんですけど、一旦忘れて映画を楽しんでいただけたらといつも思っていて、いろんなことを喋って、いろんな予備知識というか前情報が入ったと思うんですけど、まっさらにしてこの映画を楽しんでいただけたらなと思います。今日は楽しんでいってください。ありがとうございました。
MC:ありがとうございました。峯田さん、お願いいたします。
峯田:今回映画化の前に本が出版されて、岡田さんが書いてくれて、銀杏BOYZの曲が物語の中に入っていて、1曲1曲作っている時は個人的には恋人とうまくいかなかったり、駅で別れてそこから家まで歩いて帰ろうって、その時見た景色だったりが歌詞になったり、どっちかというと報われてない時に曲が作れて、その時の自分は寂しさだったりを抱えていたと思うんですけど、それがまさか数年後、一つの物語になって錚々たる俳優さんが出てくれて、作品になっていろんな人に観てもらえるなんて、当時の僕は思ってもいなかったことで、いろいろ報われたなぁと思います。今日は観に来ていただいてありがとうございます。監督、岡田さん、本当に皆さん、どうもありがとうございます。
MC:ありがとうございます。では宮本さん、お願いいたします。
宮本:いつもテレビでご一緒させていただいている脚本の岡田さん、そして『奇跡の人』で共演しました素晴らしい峯田さん、その二人が映画を作るというお話があって、ぜひ参加させてほしいと思いました。まず現場に行って驚いたことは、菅原監督が初めての演出なのに本当に演出が細かくて、特に小さい子になさる演出がすごく素敵だなぁと思ったんです。それと一番思ったことは、こういう皆さんの思いで、情熱で作られた映画が実って…現場にいた私が思ったのは、不思議だったのはスクリプターさんがいなかったんです。記録ですね。そういうことのギャラも惜しいというか、なくてやってらっしゃる、その姿、その情熱をものすごく感じまして現場の出演を終えたんですけど、今日こうやってたくさんの方がいらしてくださって、私もよかったなぁって、菅原さん、おめでとうございます。峯田さんも皆さんも。本当にその想いでいっぱいでございます。今日は本当にありがとうございました。この映画をどうぞよろしくお願いいたします。
MC:ありがとうございました。では菅原監督、お願いいたします。
菅原:僕も10代の頃から銀杏BOYZを聴いて、うじうじ、わりと根暗で、でも銀杏BOYZの曲に救われてきて。この仕事を始めて、岡田さんと何本かテレビで仕事をさせていただいて、1年半前ぐらいに声を掛けていただいて、とにかく嬉しくて、嬉しいと同時にプレッシャーも感じておりまして、とにかく今日こんなに素敵な方と大勢のお客さんに集まっていただいて本当に嬉しいです。もし観ていただいておもしろければ、何か感じることがあったら、周りの方に伝えていただけたらなと思っております。よろしくお願いします。
MC:ありがとうございました。これにて舞台挨拶を終了させていただきます。監督、キャストの皆さんをどうぞ大きな拍手でお見送りください。ありがとうございました!
『いちごの唄』
7月5日(金)より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督:菅原伸太郎
原作・脚本:岡田惠和
原作:峯田和伸(朝日新聞出版)
音楽:世武裕子 銀杏BOYZ
出演:古舘佑太郎 石橋静河 和久井映見 光石研 清原果耶 小林喜日 大西利空 泉澤祐希 恒松祐里 しゅはまはるみ 渡辺道子 ポール・マグサリン 山﨑光 蒔田彩珠 吉村界人 岸井ゆきの 峯田和伸 宮本信子
配給:ファントム・フィルム
【ストーリー】 コウタ(古舘佑太郎)はバカで不器用だけど優しい心を持つ青年。唯一の親友だった伸二(小林喜日)は、中学生の頃2人が“天の川の女神”と崇めていたクラスメイトのあーちゃん/天野千日(石橋静河)を交通事故から守り亡くなった。10年後の七夕、伸二の命日。コウタと千日は偶然高円寺で再会し環七通りを散歩する。「また会えないかな」「そうしよう。今日会ったところで、来年の今日…また。」コウタはカレンダーに印をつけ、この日だけを楽しみに一年を過ごす。次の年も、その次の年もふたりは会い、他愛ない話で笑いながら環七通りを散歩する。あーちゃんは笑うととてもきれいだ、いつまでもふたりで散歩していたい…。しかしある年、千日は自分と伸二の過去の秘密を語り「もう会うのは終わりにしよう」と告げる。
©2019『いちごの唄』製作委員会