MC:続きまして、崇史の友達にあたります夏江を演じました、石田ニコルさんです。
石田:石田ニコルです。よろしくお願いいたします。エピソードですね。そんなに私も実は現場にいてないんですけれども、この中で私が唯一陽気な人なんですよ。なので、現場に入った時に、みんながドーンと静かななか、「イェーイ!」って入っていくのが(笑)、気持ちを維持するのが大変だったなぁという思い出はあります。
MC:ここまで話を聞いているとものすごく暗い映画なのかなと思う方がいらっしゃるかもしれませんが…作品としてはそんなことはないんですが、撮影現場はそれだけの空気感だったと。
石田:そうですね。皆さんが、観ていただけるとわかるんですけど、真剣に取り組んで、私も真剣にふざけたという役です。
MC:スクリーンで、これがそのシーンねと観ていただきたいと思います。私も見返したくなりました。続きまして、崇史と智彦の上司・須藤を演じました、田口トモロヲさんです。
田口:こんばんは。田口トモロヲと申します。僕は、どちらかといえば緊張派ですね。玉森さん派です。僕もすごい緊張した、ストイックな映画らしい現場で、玉森さんは緊張しすぎて鼻血を出しそうになりましたけれども、僕は緊張しすぎて下痢状態になりまして、しものほうがゆるくなってヤバかったです。そのぐらい本当に緊張して、もちろんそれは映画には映ってませんけれども…。
MC:映ってたら大変なことになりますからね!
田口:大事故で。そんなような状態で、その良き緊張感が作品にみなぎって、皆さんの想像力を刺激する作品になったと思うので、よろしくお願いします!
MC:田口さんがなぜ体調を崩されたのかがよくわかる後半のシーンになると思います。そのあたりもご期待ください。そして、最後になりましたが、本作を手掛けられました森義隆監督です。
森監督:ありがとうございます。撮影は約1年前ぐらいで、ようやく一般の皆さんにお披露目できることを大変嬉しく思います。最初の目撃者になっていただけるかなと。ピリピリ派とほっこり派に分かれていましたが、この謎は映画を観ていただければ解けると思います。やっぱり立場が全然違うなかで、ピリピリ派の4人というのは、謎の核心のなかで相当追い込まれていく役柄だったので、僕がドSみたいなことになっていますけれども、自然と皆さんがそういうふうにしてくれたし、自分の役柄のなかで他の俳優との接し方というのも自然と生まれていった現場なんじゃないかと。こうやって全員が揃う現場は1回もなかったんですけれども、8人の皆さんを改めて眺めると、すごくいいキャスティングをしたなぁと思うぐらい、みんな個性がバラバラで、みんなマイペースというか我が道をいっているというか(笑)、パラレルワールドが交わるようで交わらない世界がずっと続くんですけど、たぶんこの人たちも交わるようで交わらない人たちというか、とても色とりどりな、この映画に合ったキャスト、改めて眺めて、すごく気持ちが盛り上がっています。おもしろいと思ってもらえることを目指して作った映画なので、映画に飛び込んでみてください。新しいものを見せられるんじゃないかと思っていますし、あとは、玉森裕太という映画俳優を僕が生み出すという覚悟を持って彼と関わって、本当に鼻血が出るまで追い込みました。彼という俳優を誕生させられれば、この映画は絶対にいい映画になるという覚悟のなかで、その期待に大いに応えてくれたと思うので、“映画俳優、玉森裕太”の誕生も同時に目撃してもらいたいと思います。