地方に住む女性の居場所を求める心模様を鮮やかに描いた、山内マリコによる同名小説を映画化した『ここは退屈迎えに来て』が10月19日に公開となる。このほど、本作の場面写真がお披露目となった。
「R‐18文学賞」を受賞し、2012年に小説が発売されるや紀伊國屋書店スタッフによる「キノベス!2013」にランクインした小説を映画化した本作は、2004年の高校時代から2013年の現在まで、みんなの憧れの的だった「椎名くん」を柱にキャラクターを交差させながら描く群像劇。東京で就職したものの、10年経って何となく戻ってきた主人公「私」を演じるのは、『告白』、『桐島、部活やめるってよ』などに出演した橋本愛。元彼「椎名くん」を忘れられない「あたし」には、『愛の渦』での体当たりの演技で注目を浴びた門脇麦。そして青春時代にみんなが恋焦がれた「椎名くん」を、『キセキ -あの日のソビト-』やNHK連続テレビ小説「わろてんか」の成田凌が演じる。このほか、渡辺大知、岸井ゆきの、内田理央、柳ゆり菜、村上淳ら実力派俳優陣が脇を固める。監督は、『ストロボ・エッジ』、『夏美のホタル』、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』など、本格派ヒューマンドラマからラブストーリーまでを手掛ける廣木隆一監督が務める。主題歌には、劇伴も担当するフジファブリックによる書き下ろし楽曲「Water Lily Flower」が起用された。
場面写真は、「私」(橋本愛)や「あたし」(門脇麦)、「椎名くん」(成田凌)の姿を捉え、監督が本作を「狭い地方都市で、時代や時空を超えるロードムービー」「ひりひりするような思い出がぼんやり浮かんでくる」と語っているように、どこか見覚えのあるシーンの数々が切り取られている。
『ここは退屈迎えに来て』
10月19日(金)、全国公開
監督:廣木隆一
原作:山内マリコ「ここは退屈迎えに来て」(幻冬舎文庫)
出演:橋本愛 門脇麦 成田凌 渡辺大知 岸井ゆきの 内田理央 柳ゆり菜 亀田侑樹 瀧内公美 片山友希 木崎絹子 マキタスポーツ 村上淳
配給:KADOKAWA
【ストーリー】 マスコミ業界を志望して上京したものの、10年後地元に戻ってきた27歳の「私」(橋本愛)。実家に住みながらフリーライターとしてタウン誌で記事を書いている冴えない日々。高校時代に仲の良かった友達サツキと久々に会った勢いで、男女を問わず皆の中心にいた憧れの椎名くん(成田凌)に連絡し、会いに行くことに。道中、「私」の中に椎名くんとの高校時代の忘れられない思い出が蘇る―。元カレ「椎名」を忘れられないまま地元でフリーターとして暮らす「あたし」(門脇麦)。元カレの友達・遠藤と、腐れ縁のような関係を続けているけれど、心は彼といたときの青春の輝かしい記憶に今もとらわれている―。
© 2018「ここは退屈迎えに来て」製作委員会