伝説的作家・海野十三の名作を長編映画化『鍵から抜け出した女』3月28日公開

戦前から戦後にかけて数々の科学小説・推理小説を発表し、日本SFの礎を築いた作家・海野十三。その1938年発表の短編小説を原作にした映画『鍵から抜け出した女』が、3月28日より池袋シネマ・ロサにて公開される。

本作は、海野十三作品が持つ「娯楽冒険活劇」の精神を現代に蘇らせた長編映画。探偵だった父を亡くした主人公・帆村春子が、父の遺した別荘を訪れたことをきっかけに、運命的な出会いと謎に巻き込まれていく物語が描かれる。

主人公・帆村春子を演じるのは、本作が長編映画単独初主演となる咲貴。父の死をきっかけに孤独を抱えながらも、人との出会いを通して前へ進もうとする女性の心情を繊細に体現する。物語は、春子が訪れた黄風島で、怪しい施設から脱走した男・北川準一と出会うところから大きく動き出す。父が関わっていたという“最後の事件”の存在が浮かび上がり、島に隠された秘密と真実を追う冒険へと発展していく。

共演には、Apple TV+『Pachinko』など国内外で活躍するソウジ・アライ、話題作『Viewers:1』で主演を務めた橋口勇輝らが名を連ね、さらに海野十三作品の愛読者でもある佐野史郎が特別出演。個性豊かな俳優陣が、昭和的な香りを残すミステリアスな世界観に厚みを与えている。

監督・脚本を務めたのは、高階匠。原作との運命的な出会いから本作の企画を立ち上げ、「娯楽冒険活劇」に徹する姿勢で映像化に挑んだという。日常と非日常が交錯する物語構造と、どこか懐かしくも新鮮な冒険譚は、現代の観客にも強い没入感をもたらす。

また、咲貴自身が作詞・作曲を手がけた主題歌「鍵から抜け出した女」も作品世界を象徴する要素のひとつ。友愛や家族愛、自分の人生を引き受けて生きる強さが込められた楽曲が、物語の余韻をより深いものにしている。本作は「信州諏訪ふるさと国際映画祭2025」にて、長編部門最優秀作品賞を受賞するなど、すでに高い評価を獲得しており、劇場公開への期待が高まっている。

■作品情報
タイトル:鍵から抜け出した女
出演:咲貴/ソウジ・アライ/橋口勇輝 ほか
特別出演:佐野史郎
監督・脚本:高階匠
主題歌:SAKI「鍵から抜け出した女」(Powered by WAVERS)
製作年:2025年
製作国:日本
上映時間:90分
公開日:2026年3月28日(土)
公開劇場:池袋シネマ・ロサ

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