父の死をきっかけに出会った姉妹が、それぞれの“居場所”を探し始める『この場所』公開決定

岩手県・陸前高田市を舞台に描かれる映画『この場所』は、文化やルーツの違いを越えて「家族とは何か」「自分が立つ場所とはどこか」を静かに問いかける日本・フィリピン合作映画だ。

美術大学に通う20歳の橋本レイナは、最愛の父を突然失い、深い喪失感の中で日々を過ごしていた。そんな彼女の前に、父の死後になって突然現れたのが、フィリピンから訪れた7歳年上の異母姉・エラ。長年音信不通だった姉の存在に戸惑いを隠せないレイナは、なぜ今になって彼女が現れたのか、その真意を測りかねていく。

文化も人種も、生きてきた環境も異なる二人は、衝突と対話を重ねながら、互いの心に触れていく。父の過去、家族の歴史、そしてそれぞれが抱える孤独や葛藤と向き合うなかで、姉妹は少しずつ理解を深めていくが、その道のりは決して平坦ではない。震災からの復興を続ける陸前高田の風景とともに描かれる物語は、失われたものの先に生まれる新たな絆と希望を丁寧に映し出していく。

監督・脚本を手がけたのは、2010年から東北各地を訪れ、地域と継続的に関わってきたフィリピンの映像作家、ハイメ・パセナ2世。主演のレイナ役には、『PERFECT DAYS』『この夏の星を見る』などで注目を集める中野有紗、姉・エラ役にはフィリピン映画界で高い評価を受けるギャビー・パディラが出演。国境を越えたキャストとスタッフが集結し、静謐でありながらも力強い人間ドラマを完成させた。

本作は、フィリピン最高峰の映画賞である第48回ガワッド・ウリアン賞にて、中野有紗が外国人俳優として史上初となる最優秀女優賞を受賞する快挙を達成。さらに、シネマラヤ映画祭では最優秀監督賞をはじめ、主演女優賞、撮影賞、美術賞を含む主要4部門を制し、国際的にも高い評価を受けている。喪失と再生、そして“この場所”に立つ意味を静かに見つめる本作は、観る者の心に深く余韻を残す一作となっている。

■作品情報
タイトル:この場所
原題:This Place
公開日:2026年2月28日(土)よりK’s cinemaほか全国順次公開
出演:ギャビー・パディラ、中野有紗、二階堂智、市川シェリル、薬丸翔、片岡礼子 ほか
監督・脚本:ハイメ・パセナ2世
製作:Project 8 Projects、Mentorque Productions
制作・配給・宣伝:Spanic Films
宣伝協力:Playtime
後援:陸前高田市
協力:陸前高田市AIR実行委員会、Harmony inc
製作年:2026年
製作国:日本・フィリピン
言語:日本語/タガログ語/英語
上映時間:86分

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