ヴェネチア映画祭3冠の話題作!母としてひとりの人間として揺れ動く“解放”の物語『私のすべて』2月13日より公開

第81回ヴェネチア国際映画祭のオリゾンティ部門で、オーサーズ・アンダー40賞最優秀監督賞をはじめ3冠受賞。横浜フランス映画祭2025でも高い評価を得たフランス映画『My Everything』の邦題が『私のすべて』に決定し、2026年2月13日(金)より全国順次公開される。

本作は、レティシア・ドッシュ監督作『犬の裁判』で共同脚本を務めたアンヌ=ソフィー・バイイの長編監督デビュー作。母性、ケア、親子関係を繊細に描いてきた新鋭が、人生の多くを“息子のためだけの時間”として過ごしてきた女性が直面する葛藤と解放を丹念に映し出す。

舞台はパリ郊外。シングルマザーのモナは、発達に遅れのある30歳すぎの息子ジョエルを一人で育ててきた。ジョエルは障害者のための職業作業所で働き、母子は互いを思いやりながら、小さな世界の中で平穏に暮らしている。だがある日、モナは思いもよらぬ事実を知らされる──。ジョエルと同じ施設で働くオセアンが、ジョエルの子どもを妊娠しているというのだ。息子の恋愛関係を一切知らされていなかったモナは強く動揺し、これまで当たり前だった母子の関係が少しずつ揺らぎ始める。“ジョエルとともにあること”が自身の人生そのものだったモナは、突然突きつけられた「子離れ」の現実と向き合うことになる。

本作は、母として、そして一人の女性としてのモナの心と体の“解放”を描きながら、3人が新しい人生の扉を開こうとする瞬間に寄り添う感動作。“ケア”を軸とした演出を得意とするバイイ監督の手腕が光る。

モナを演じるのは、TVシリーズ「エージェント物語」で人気を博したロール・カラミー。息子ジョエル役には、障害のある俳優として初めてセザール賞有望若手男優賞の一次候補に選ばれたシャルル・ペッシア・ガレット、オセアン役にはワークショップで見出された演技未経験のジュリー・フロジェが参加。

撮影現場には、障害を持つ俳優をサポートするアクセシビリティ・コーディネーターをフランス映画界で初めて起用しており、制作体制からも本作のテーマ性が深く反映されている。

また、製作には『落下の解剖学』で世界的評価を受けたプロデューサーダヴィド・ティオンが参加。新たな才能を世に送り出し続ける名プロデューサーが、本作でも監督のまなざしを後押しした。

■作品情報
タイトル: 私のすべて
原題: MON INSÉPARABLE
英題: My Everything
公開: 2026年2月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
監督・脚本: アンヌ=ソフィー・バイイ
出演: ロール・カラミー、シャルル・ペッシア・ガレット、ジュリー・フロジェ
2024|フランス|95分|フランス語|カラー|ビスタ|5.1ch
日本語字幕: 岩辺いずみ
後援: 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
提供: スターキャット
配給: スターキャットアルバトロス・フィルム

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