アイルランドの民間伝承やケルト神話に宿る“土着の祈り”と“呪い”を、現代的解釈で甦らせたフォークホラー『FRÉWAKA/フレワカ』が、2026年2月6日(金)より日本公開される。本作は、映画批評サイトRotten Tomatoesにて96%(2025年12月1日時点)という高評価を獲得し、シッチェス・カタロニア国際映画祭やロカルノ国際映画祭をはじめ、世界の映画祭で注目を集めた話題作。アイルランド出身の新鋭女性監督アシュリン・クラークが、自身のルーツを題材に“女性たちの痛み”と“断ち切れない記憶の根”を描き出す。

物語の舞台は、アイルランドの人里離れた閉ざされた村。半世紀前、婚礼の夜に花嫁が忽然と姿を消したという伝承が語り継がれる地へ、看護師シューが老婆の介護のためにやって来る。滞在を始めた彼女は、次第に村に漂う“目に見えない何か”の存在を感じ取りはじめる。怯えながら「ヤツらに気をつけなさい」と警告する老婆。どこからともなく響く歌声。蹄鉄で閉ざされた赤い扉。藁で作られた仮面<ストローボーイ>が参加する祝祭。そして掘り起こされていく、土地に根付く古の記憶——。音も光も祝祭も、すべてが少しずつシューの現実を侵食していく中、彼女は“恐怖”の根源(フレワカ)に触れてしまう。その恐怖は古代から続く呪いなのか、それともアイルランド語で“根”を意味する〈fréamhacha〉から派生した“女性たちが抱えてきた痛み”そのものなのか。
今回解禁されたポスタービジュアルには、作品のタイトルに由来する巨大な“根”が張り巡らされ、血の涙を流す花嫁が中央に佇む。両脇には祝いに現れるというストローボーイたち、そして花輪をつけたヤギが意味深に並び、視線を投げかけてくる。
特報では、不穏な民族音楽に乗せて、仮面の少年が太鼓を叩く合図とともにストローボーイたちが迫り、赤い十字架が瞳に映り、袋を被った何者かが背後から忍び寄る。まるで“狂夢”へと観客を誘うかのような映像は、アイルランドという土地そのものに潜む恐怖の源を想起させる。
婚礼の夜、花嫁は忽然と姿を消した――。その半世紀後、アイルランドの人里離れた村に住む老婆の介護のため訪れた看護師シューは、閉ざされた村に漂う“何か”の気配を感じ始める。「ヤツらに気をつけなさい」と怯える老婆、どこからともなく聞こえてくる歌声、蹄鉄に囲まれた赤い扉、藁の被り物をした人々と謎の祝祭、そして掘り起こされていくこの地に伝わる古い記憶。徐々にシューは見えない“恐怖”に吞み込まれていく——。
▼特報
■作品情報
タイトル: FRÉWAKA/フレワカ
公開日: 2026年2月6日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
監督・脚本: アシュリン・クラーク
出演: クレア・モネリー、ブリッド・ニー・ニーチテイン(『イニシェリン島の精霊』)
2024年/アイルランド/103分/カラー/スコープ/5.1ch/日本語字幕:高橋 彩
配給: ショウゲート
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