大森一樹監督、生前最後の企画がついに映画化!佐々木蔵之介主演『幕末ヒポクラテスたち』2026年初夏公開決定

医師であり映画監督でもあった大森一樹の生前最後の企画が、弟子であり旧友の緒方明監督の手によってついに完成。主演・佐々木蔵之介が、幕末の京都で人々の命に寄り添う蘭方医を演じる『幕末ヒポクラテスたち』が、2026年初夏に全国公開されることが決定した。

本作は、1980年に公開された大森一樹監督の代表作『ヒポクラテスたち』から45年を経て誕生した、新たな“医者の物語”。旧来の漢方医と西洋医学(蘭方)が交錯する幕末の京都を舞台に、貧富の差を問わず人々を救う蘭方医・大倉太吉の奮闘と、彼が次代へ託す思いが描かれる。

太吉を演じるのは、京都出身の佐々木蔵之介。朗らかで情熱的な医師像を大らかに体現する。“どんな病も葛根湯”と豪語する漢方医・荒川玄斎役を、『ヒポクラテスたち』でデビューを飾った内藤剛志が務めるほか、太吉に命を救われる青年・相良新左役に藤原季節、その妹・峰役に藤野涼子、太吉の妻・フミ役に真木よう子、そして謎の侍・弾蔵役には柄本明。ナレーションを室井滋が担当するなど、大森作品ゆかりの豪華キャストが結集した。

2022年11月に急逝した大森一樹監督は、医師免許を持つ稀有な映画作家として知られ、『ヒポクラテスたち』『風の歌を聴け』『ゴジラ対ビオランテ』など数々の名作を世に送り出した。本作の原案は、1960年公開の映画『ふんどし医者』(監督・稲垣浩/主演・森繁久彌、原節子)に着想を得ており、京都府立医科大学150周年プロジェクトの一環として進められていたが、大森監督の死により一時は中断。しかし、かつて彼の助監督を務めた緒方明監督(『独立少年合唱団』『いつか読書する日』)が遺志を受け継ぎ、京都府立医科大学の協力のもと、ついに完成へと導いた。

緒方監督はコメントで「大森さんが遺した脚本を前に、断れない依頼だと思った。大森さんの笑顔に手を合わせてから現場に向かった毎日でした。京都と東京のスタッフ、俳優たちと過ごした時間は濃密で幸福でした」と語っている。

■作品情報
タイトル: 『幕末ヒポクラテスたち』
公開: 2026年初夏 全国公開
監督: 緒方明
製作総指揮: 大森一樹、浮村理
企画: 夜久均
原案: 映画『ふんどし医者』(©1960 TOHO CO., LTD.)
脚本: 西岡琢也
プロデューサー: 森重晃、菊地陽介
出演: 佐々木蔵之介、内藤剛志、藤原季節、藤野涼子、真木よう子、柄本明、室井滋(ナレーション)
制作プロダクション: ファーストウッド・エンタテインメント/ステューディオスリー/レプロエンタテインメント
協力: 東映京都撮影所
配給: ギャガ

ストーリー:
幕末、京都のはずれの村。大胆で快活な蘭方医・大倉太吉は、貧しい者からは診察代を取らず、あらゆる人を救おうと奔走していた。“どんな病も葛根湯”と豪語する漢方医・玄斎とは犬猿の仲。ある日、気性の荒い青年・新左を手術で救ったことをきっかけに、二人の運命が大きく動き出す。やがて村に危機が訪れ、太吉たちは命と信念を懸けて未来へと繋がる道を探していく――。

©「幕末ヒポクラテスたち」製作委員会