1989年、冷戦下のスイス。警察官に託された任務は、国家の“敵”をあぶり出すための監視だった——。しかし、潜入先の劇団で出会った女優への恋が、男の心を大きく揺さぶっていく。ミヒャ・レビンスキー監督最新作『役者になったスパイ』(原題:Moskau Einfach!)が、2026年1月23日(金)より恵比寿ガーデンシネマ、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開されることが決定した。

本作は、スイス史上最大のスキャンダルとして知られる“監視国家”の実話をベースに、冷戦下に生きた人々の葛藤を描くポリティカル・ロマンスコメディ。『まともな男』(2015)でヒューマンサスペンスの新境地を切り開いたミヒャ・レビンスキー監督が、再びロマンスの世界に帰還した。1980年代、中立を掲げながらも反共意識に覆われたスイス社会を背景に、市民が国家によって監視されていたという衝撃的な歴史を、ユーモアと人間味あふれる視点で紡ぎ出す。
1989年、冷戦の緊張が続くスイス。警察官ヴィクトール・シュエラーは、反体制派の情報収集を目的に、デモ活動を行う「シャウシュピールハウス劇場」に潜入する任務を命じられる。だが、監視対象である主演女優オディール・ヨーラと恋に落ち、劇団員たちとの交流を通じて、自らの使命に疑問を抱くようになる。任務か、心か──。シェイクスピア『十二夜』の稽古と現実が交錯するなか、スパイとしての責務と一人の人間としての愛の間で揺れる男の姿が描かれる。
レビンスキー監督が得意とするユーモアと社会批評を融合させ、冷戦期の空気感とベルリンの壁崩壊前夜の緊張を見事に再現。ロマンスと政治ドラマが交錯する、異色のスイス映画として注目を集めている。
■作品情報
タイトル: 『役者になったスパイ』(原題:Moskau Einfach!)
監督: ミヒャ・レビンスキー
出演: フィリップ・グラバー、ミリアム・シュタイン、マイク・ミュラー、ミヒャエル・マールテンス ほか
制作国: スイス
製作年: 2020年
上映時間: 102分
言語: スイスドイツ語・ドイツ語(日本語字幕:常磐彩/字幕監修:小山千早)
後援: 在日スイス大使館
配給・宣伝: カルチュアルライフ
公開日: 2026年1月23日(金)より全国順次公開
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