10月8日、新宿ピカデリーにて映画『俺ではない炎上』の大炎上御礼イベントが開催され、主演の阿部寛、共演の藤原大祐、夏川結衣が登壇した。SNSで突然「殺人犯」に仕立て上げられた男の逃亡劇を描く本作は、第36回山本周五郎賞候補にもなった浅倉秋成の同名小説を山田篤宏監督が実写化した話題作。公開から2週間を経てもなお熱い支持が続いており、会場は満員御礼となった。
主演の阿部寛は、SNS炎上という現代的テーマについて「最近はこういう時代ですから、発言には気を付けなければ」と笑いを交えつつ、「AIも発達していきますから、これからもっといろんなことが起こるでしょう。僕も新しい挑戦を続けたいですね」と真剣な面持ちで語った。
また「巷では“学校の教材にしたらいいのでは”という声もあってね。…でも学校で観られたら、僕がパンツ一丁で出ているシーンもあるんですよ(笑)」とユーモラスに語り、客席を沸かせた。
阿部と夏川は本作で7度目の共演。夫婦役としては4度目となる。阿部が「いつも違うアプローチで来てくれる。完成作を観たときに“こう来たか”と驚かされる。一番信頼している女優さん」と語ると、夏川も「阿部さんはすっごく優しいです!もう同志のような気持ち。スタッフからの信頼も厚く、絶大なる信頼を置いています」と笑顔で応えた。
阿部も「ええ、同志ですよ。常に変わらない姿勢で接することができるのは唯一無二」と返し、長年の共演を重ねてきた二人の信頼関係が垣間見えた。
共演の藤原大祐について、阿部は「突拍子もないところがあって面白い。自分と気が合うところがある」と笑顔。「どうですか?7回共演?」と提案すると、藤原は「え!?いいんですか!? マジで頑張ります!」と大興奮だった。撮影中の裏話としては、藤原が「お風呂でリンスを付けた状態で体と足を洗って、その後に全部流す」と独特なルーティンを披露すると、阿部が「わかる!俺はその後にもう一回体を洗うけどね」と即共感。世代を超えて意気投合する様子に、会場は和やかな笑いに包まれた。
SNSの恐ろしさを描いた本作について、夏川は「SNSは便利なツールだけれど、使い方ひとつで誰かを傷つけてしまうことを改めて感じた」と真摯にコメント。藤原も「メッセージ性がありながらコミカルに観られる。ファーストタッチの美味しい映画」と独特な表現で本作の魅力を語った。
最後に阿部は「“意外と面白かった”という声があって、“意外と”が気になりますが(笑)、いい線いっていると思います。これからも本作を応援していただけたら」と観客に感謝を伝えた。
■作品情報
タイトル:『俺ではない炎上』
公開日:2025年9月26日(金)全国公開
キャスト:阿部寛、芦田愛菜、藤原大祐、長尾謙杜、三宅弘城、橋本淳、板倉俊之、浜野謙太、美保純、田島令子、夏川結衣
原作:浅倉秋成『俺ではない炎上』(双葉文庫)
監督:山田篤宏
脚本:林民夫
音楽:フジモトヨシタカ
主題歌:WANIMA「🔥おっかない🔥」(unBORDE / WARNER MUSIC JAPAN)
配給:松竹
©2025「俺ではない炎上」製作委員会 ©浅倉秋成/双葉社