杉咲花「“分かり合えない同士でも一緒に生きていける”、この映画には祈りがある」『ミーツ・ザ・ワールド』大阪舞台挨拶で誕生日サプライズも!

10月24日(金)公開の映画『ミーツ・ザ・ワールド』の舞台挨拶が10月4日(土)、ロケ地でもある大阪で開催され、主演の杉咲花、共演の板垣李光人、松居大悟監督が登壇した。上映後には杉咲の誕生日を祝うサプライズも行われ、会場は温かな拍手と笑いに包まれた。

主演の杉咲花は、観客を前に「大好きな大阪に映画を届けに来られて嬉しいです」と笑顔で挨拶。由嘉里という、自分を好きになれない主人公を演じた杉咲は「手に取るように原作の熱量が伝わってきて、演じられることが純粋に楽しみでした」と撮影を振り返った。

共演の板垣李光人は「原作の金原ひとみさんの作品に役者として関われることが本当に嬉しかった」とコメント。松居監督も「由嘉里は杉咲さんで、と原作を読んだときから思っていた」と語り、長年の信頼関係から生まれたキャスティングであることを明かした。

撮影は新宿・歌舞伎町で敢行され、松居監督は「“場所に嘘をつかない”をテーマに、すべて現地で撮りました」とこだわりを語った。杉咲は「ナイターが多く、昼夜逆転のスケジュールでした」と笑いながらも、「この街で生きる人々の息づかいを肌で感じた」と充実の表情を見せた。

イベント中盤には、10月2日に誕生日を迎えた杉咲へのサプライズが! 劇中アニメ「ミート・イズ・マイン」のキャラクターや主人公・由嘉里の写真がデコレーションされた巨大ケーキが登場すると、会場から「花さんおめでとう!」の声が飛び交い、杉咲は「こんな立派なケーキをいただけて嬉しいです」と感激。

板垣は「ここは杉咲さんしか食べられないですね(笑)」とコメントし、客席の笑いを誘った。終始和やかな雰囲気の中でのサプライズに、松居監督も「現場の温かさそのままのイベントでしたね」と笑顔を見せた。

舞台挨拶の締めくくりで、杉咲は改めて本作に込めた想いを語った。「由嘉里は母親から理解されず息苦しさを感じてきた人。だけどライと出会って、今度は自分が価値観を押し付けるようになってしまう。分かり合えないふたりでも一緒に生きていくことはできる——この映画にはそんな“祈り”が描かれています。人の幸せを願うって何だろう、って考えてもらえたら嬉しいです」その言葉に観客から大きな拍手が送られ、会場は温かい余韻に包まれた。

■作品情報
タイトル:『ミーツ・ザ・ワールド』
公開日:2025年10月24日(金)全国公開
原作:金原ひとみ(『ミーツ・ザ・ワールド』/集英社文庫刊)
監督・脚本:松居大悟
出演:杉咲花、南琴奈、板垣李光人、蒼井優、渋川清彦、筒井真理子、令和ロマン・くるま ほか
音楽:クリープハイプ
主題歌:クリープハイプ「だからなんだって話」(ユニバーサルシグマ)
配給:クロックワークス

©金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会