妻夫木聡「また奇跡を起こしたい」“聖地”富山で語った熱い想い『宝島』全国キャラバン第四弾

9月19日の公開を控える映画『宝島』の全国キャラバン第四弾が、6月28日に富山で開催された。主演の妻夫木聡と大友啓史監督が登壇し、TOHOシネマズ ファボーレ富山で舞台挨拶を実施。2001年の初主演作『ウォーターボーイズ』で“映画の奇跡”を体験した思い出の地で、24年の時を経て再び感動の再会を果たした。

■「あの時の気持ちに戻りたい」——妻夫木が語る“聖地”富山

当日は富山駅前の「FMとやま アーバンスタジオ」での公開収録からスタート。観客から「富山の好きな名所は?」との質問に、妻夫木は「ファボーレ富山です」と即答。「僕にとっては聖地ですし、映画の奇跡を感じた場所。その奇跡をまた感じたくて、このキャラバンを始めました」と語り、観客の共感を呼んだ。

その後訪れたTOHOシネマズ ファボーレ富山では、当時『ウォーターボーイズ』の宣伝をともに成功させた元支配人・藤村健二氏と24年ぶりに感動の再会。「当時は私服で舞台挨拶に来てましたね(笑)」と笑顔を見せる妻夫木に対し、藤村氏も「スタッフ全員が“盛り上げよう”と一致団結した。あの時の熱量は今も忘れられません」と振り返った。

■舞台挨拶では観客と感情を共有「また奇跡を起こしたい」

191分の大作を上映後、満席の観客の拍手に包まれて登壇した妻夫木と大友監督。会場には『ウォーターボーイズ』の舞台挨拶を観たという観客もおり、「お互い歳を取りましたね!」と冗談交じりに語る場面も。

妻夫木は「『宝島』全国キャラバンの原点は『ウォーターボーイズ』のときに受けた皆さんの熱い応援。それが僕の背中を押しました」と語り、「映画を完成させるのは観客。ぜひ『宝島』も育ててください」とメッセージを送った。

大友監督は「2度の撮影延期を経て、ようやく届けられた。支えてくれた全スタッフと、ここ富山で披露できる喜びを噛みしめています」と感無量の表情を見せた。

■「どの世代にも、特に若い人に観てほしい」

観客とのQ&Aでは、「特に注目してほしいシーン」について、妻夫木はラストシーンを挙げ「“生きなきゃ”という感情が溢れてくる場面」と語り、大友監督はコザ暴動のシーンを選び「沖縄の人々の“心の咆哮”を表現した」と語った。

「どの世代に観てほしいか?」という問いには、妻夫木が「特に若い人に。未来を生きる子供たちに向けた作品です」と真摯に答え、大友監督も「沖縄の“宝”とは何か、それを考える機会にしてほしい」と力を込めた。

最後には観客約350人とともに「たぎれ!!富山ーー!!!」と叫ぶ大フォトセッションを実施し、イベントは熱気に包まれながら幕を閉じた。

■映画『宝島』作品情報
公開日:2025年9月19日(金)全国公開
出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、ほか
監督:大友啓史
原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

ストーリー
アメリカ統治下の沖縄。“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちは、米軍物資を住民に分け与えることで自由を模索していた。そんな彼らのリーダー・オン(永山瑛太)が姿を消し、20年後、幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)が再び集い、消えた英雄の真実を追い始める――。
壮大なスケールで描く、衝撃と感動のエンターテインメント超大作。

©真藤順丈/講談社 ©2025「宝島」製作委員会