2025年7月に閉館を迎える丸の内TOEIにて、「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクトの一環として、6月28日(土)に『ビー・バップ・ハイスクール』の上映後舞台挨拶が開催され、主演の仲村トオルが登壇。デビュー作を約40年ぶりにスクリーンで観た感想や、撮影当時のエピソード、共演者との思い出、そして東映や劇場への感謝の想いを語りました。
登場時には主題歌「BE-BOP-HIGHSCHOOL」に乗せ、満席の観客から大きな拍手が送られた仲村は「40年前の僕のデビュー作を上映してくださった東映の皆さん、そして観に来てくださった皆さん、本当にありがとうございます」と挨拶。デビュー作の再鑑賞については「最初はちょっと罰ゲームのようで(笑)」と笑いながらも、「最後には『みんな本当に頑張っていたな』と感動しました」と振り返りました。
俳優になるきっかけは雑誌の募集広告。最終オーディション会場は東映会館で、「映画そのままの世界が広がっていて怖かった(笑)」と当時の緊張感を明かします。アクションシーンの裏話では、フルコンタクトで挑んだ電車内の戦い、鉄橋での危険な撮影など、まさに“体当たり”の現場だったことを語りました。
また、ヒロイン・中山美穂についての印象深い思い出として、「彼女の目が光っていて“猫みたい”だと言ったら、『そうだよ、簡単には尻尾は振らないし』と返された。15歳とは思えない大人びた答えだった」と微笑ましいエピソードを披露。共演した清水宏次朗については「頼れる先輩。家でそうめんを作ってもらったこともありました」と語り、会場を温かな笑いに包みました。
イベント中には、映画公開40周年を記念した「清水ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎祭」の開催も発表。仲村も「僕も清水の映画館で舞台挨拶します」と参加を明言。12月13日(土)・14日(日)に静岡市清水区で開催されるこのイベントでは、かつてのロケ地である商店街を中心に特別上映やトークが予定されています。
さらに終盤では、舘ひろしと柴田恭兵からのサプライズビデオメッセージも披露。仲村は「(当時)恭兵さんに『大丈夫かな』と思われていた気がするけど、僕も『舘さん大丈夫かな』と思ったことはあります(笑)」と、ユーモアを交えて感謝を表現しました。
最後には「この建物(東映会館)の8階が僕の俳優としての産院。セントラル・アーツは実家、『ビー・バップ・ハイスクール』は母校、『あぶない刑事』はふるさと」と語り、長きにわたるキャリアの礎を築いた場所への深い愛情と感謝で締めくくりました。
40年を経ても色褪せない作品の魅力と、関わった人々の情熱が伝わる貴重な時間となりました。
■『ビー・バップ・ハイスクール』(1985)
不良高校生たちの喧嘩と友情を描いた伝説のヤンキー映画。主演は仲村トオルと清水宏次朗。中山美穂がヒロインを務めたことでも話題に。迫力あるアクションと昭和の熱気を感じさせる作品として、今なお根強い人気を誇る。
©1985 東映・セントラル・アーツ ©東映
■「さよなら 丸の内TOEI」プロジェクト
【開催期間】2025年5月9日(金)~7月27日(日)
【内容】名作100本以上の特集上映/特別イベント開催中
提供:東映株式会社
■「清水ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎祭」
【日程】2025年12月13日(土)~14日(日)
【会場】静岡市清水区 清水駅前銀座商店街/エスパルスドリームプラザ
【登壇予定】仲村トオル(12月13日)