2022年カンヌ国際映画祭ある視点部門“審査員の心を射抜いた”クー・ド・クール・デュ・ジュリー賞を受賞、ジュリア・デュクルノーの『チタン』、ポール・ウォーカーの『ワイルド・スピード』セリーヌ・シアマの『ガールフッド』(日本未公開)の3本を足したほどの生々しいパワーと評されたローラ・キヴォロンの長編デビュー作『Rodeo ロデオ』が6月2日より公開される。このほど、本予告編と、公私に渡るパートナーシップのキヴォロン監督と俳優兼脚本家アントニア・ブルジよりメッセージビデオがお披露目となった。併せて、著名人よりコメントが寄せられた。
バイクに跨る為にこの世に生を受けたジュリア。短気で独立心の強い彼女は、ある夏の日、クロスビトゥームというヘルメットを装着せずに、アクロバティックな技を操りながら公道を全速力で疾走する、イケてるバイカーたちに出会う。ある事件をきっかけに、彼らが組織する秘密結社の一員となった彼女は、超男性的な集団の中で自分の存在を証明しようと努力するが、次第にエスカレートする彼らの要求に直面し、コミュニティでの自分の居場所に疑問を持ち始める…。一発触発、ヒリヒリと火傷しそうなジュリアと男たちとのハードな闘いがはじまる。
本予告編は、主人公ジュリアがバイクにまたがるなり指を突き立て走り去る冒頭から、アクロバティックなバイクを操るクロスビトゥームの集団に混じりバイクを飛ばす疾走感溢れるカットの連続。叫びながら走る彼女の行く末は…?
そしてキヴォロン監督、共同脚本で出演者でもあるアントニア・ブルジのメッセージ動画も到着。「ジュリアには私が託したメッセージが詰まっています」(キヴォロン監督)「この作品を愛してください」(ブルジ)と笑顔で語っている。
▼著名人 コメント
■土屋アンナ(モデル・アーティスト・潜水士)
バイクだけが全てであった彼女が、初めて人に心を許したキリアンとその母親への悲しすぎる想いが胸を刺す。
■渡辺真起子(俳優)
主人公が走り始めた瞬間に自由が弾ける。私にもわかる、その瞬間。最初に示される自由が、その人の抱えている不自由さをより深く理解させる。世界は理不尽で溢れていて、その憤りに素直に怒りを燃やしている。繊細でありながら虚弱にならず強く大胆に、必要最小限で立ち向かっている。物凄い演出力だと思う。とにかくキャストがみな魅力的に活きていた。
■尼神インター・渚(芸人)
酔ってる時、気分良い時、恋してる時、胸糞悪い時、天気良い時、早朝、何にも思わん時、自分が観る時の情緒で、ストーリーの捉え方が毎回変わってくる ─ ひとことで表現するはムズすぎる。
■梶原阿貴(俳優・脚本家)
暗くなったスクリーンの前で途方に暮れながら思い出すのは、疾走する彼女の笑顔だ。
■橋本光恵(映画評論家)
真の解放を求めてバイクで疾走するヒロイン、いやヒーロー!?
常識をすり抜けるスピード感!象徴的なラストも含め、すべてが衝撃的なフランス映画の登場!
■佐藤久理子(文化ジャーナリスト)
鳥肌が立ち、アドレナリンが湧き上がる。あらゆる障害を超え、自由の風を受けて疾走するジュリアの姿が、心臓を貫く。
■立田敦子(映画ジャーナリスト)
間違いなくポスト#MeToo時代に登場した最も重要な作品のひとつ!アドレナリン全開でアクロバティックなバイクライドに夢中になるジュリアのきらめきと揺らぎは、あらゆる角度からジェンダーの定義に鋭い視線を投げかける。
■関口裕子(映画ジャーナリスト)
私たちは既成概念に捉われ過ぎている。それが善であろうが、悪であろうが、互いに目配せし合い、変化を怖がる。そうやってどこにもたどり着かない状態を、完膚なきまでに壊して見せたのはジュリアだ。私たちは、ジュリアの『Rodeo ロデオ』に頭を揺さぶられ、我に返る。全身に疲労と痛みを感じながら。まさにジュリアと生きた感覚。これを小起用に言葉にすれば、ジュリアはあざ笑うだろう。
■西森路代(ライター)
ひとりの女性がバイクを手に入れる。「それはきっと解放され自由を手に入れることだ」と思った自分の甘さを知った。
■久保玲子(映画ライター)
バイクの疾走感に魅せられて、アクロバティックな技を繰り出すバイカー集団に加わるジュリア。ミソジニー剥き出しの男たちとのヒリヒリしたファイトは、いつしか彼女に此処ではない何処か夢見させる。セリーヌ・シアマ、ジュリアン・デュクルノーに続く、フランスの新鋭ローラ・キヴォロンが鮮烈なジュリアの青春を描いて狼煙を上げる。
■伊藤恵里奈(新聞記者)
人と人との関係が作る「居場所」の儚さやもろさ、それでも社会のどこかに自分の居場所があると信じ、求めてやまない人の性(さが)を突きつけられた。バイクを駆けるシーンは、危うさと美しさのバランスが絶妙。
■林瑞絵(在仏映画ジャーナリスト)
フランス映画の魅力的なすきっ歯女優(バーキン、パラディ、セドゥetc)の伝統は踏襲しつつも、初主演のジュリー・ルドリュは新たなアンチヒロイン像を構築。支配や標準化、共感や同情の全てを振り切り、バイクで風になる。
■志村昌美(ライター)
フランスが生んだ新たな才能が疾走。固定観念を吹き飛ばし、私たちを解き放つ。そして、止められない衝動と高ぶる感情のぶつかり合いに、“心のピストン”が激しく揺さぶられる!
『Rodeo ロデオ』
2023年6月2日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、K’s cinema、アップリンク吉祥寺他、全国公開
監督・脚本:ローラ・キヴォロン
出演:ジュリー・ルドリュー カイス ヤニス・ラフキ アントニア・ブルジ コーディ・シュローダー ルイ・ソットン ジュニア・コレイア アハメッド・ハムデイ ダブ・ンサマン ムスタフ・ディアンカ モハメド・ベッタアール クリス・マコディ ジャンニ・カイラ クェンティン・アリジ ブリス・ストラエイリ セバスティアン・シュローダー
配給:リアリーライクフィルムズ+ムービー・アクト・プロジェクト
【ストーリー】 バイクに跨る為にこの世に生を受けたジュリア。短気で独立心の強い彼女は、ある夏の日、クロスビトゥームというヘルメットを装着せずに、アクロバティックな技を操りながら公道を全速力で疾走する、イケてるバイカーたちに出会う。ある事件をきっかけに、彼らが組織する秘密結社の一員となった彼女は、超男性的な集団の中で自分の存在を証明しようと努力するが、次第にエスカレートする彼らの要求に直面し、コミュニティでの自分の居場所に疑問を持ち始める…。一発触発、ヒリヒリと火傷しそうなジュリアと男たちとのハードな闘いがはじまる!
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